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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W37 |
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管理番号 | 1420467 |
総通号数 | 39 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2025-03-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2024-05-09 |
確定日 | 2025-03-18 |
事件の表示 | 商願2023−107650拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和5年9月27日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年10月18日付け:拒絶理由通知 令和5年12月26日 :意見書の提出 令和6年2月7日付け :拒絶査定 令和6年5月9日 :審判請求書、手続補正書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第37類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務とし、令和5年1月12日に登録出願された商願2023−2127に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、登録出願されたものであり、その後、指定役務については、上記1の手続補正書により、第37類「建設工事(医療用機械器具の据え付け工事・機械器具設置工事を除く。),建築工事,改装工事,リフォーム工事,リノベーション工事,建設工事(医療用機械器具の据え付け工事・機械器具設置工事を除く。)に関する情報の提供,建築工事に関する情報の提供,改装工事に関する情報の提供,リフォーム工事に関する情報の提供,リノベーション工事に関する情報の提供」とされた。 3 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に掲げるとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 1 登録第5172468号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成 別掲2のとおり 指定役務 第37類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務 登録出願日 平成19年11月14日 設定登録日 平成20年10月10日 2 登録第5172469号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成 「TOTSU」の欧文字を横書きしてなる商標 指定役務 第37類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務 登録出願日 平成19年11月14日 設定登録日 平成20年10月10日 3 登録第6004425号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成 別掲3のとおり 指定役務 第37類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務 登録出願日 平成29年3月7日 設定登録日 平成29年12月15日 以下、引用商標1ないし引用商標3をまとめて「引用商標」という。 4 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定は、本願商標の構成中、「TOTSU」の文字部分を分離抽出し、これと引用商標とが、「トーツー」の称呼を共通にする類似の商標であるとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。 5 当審の判断 本願商標は、別掲1のとおり、グレー色の太線で表された下辺の中央が空いた正方形の内部に、ピンク色、紺色、黄色の3つの縦長四角形を配してなる図形(以下「本願図形部分」という。)の下に、「TOSTU GROUP」の欧文字(以下「本願文字部分」という。)を横書きしてなるところ、本願図形部分は、特定の事物を表したもの、又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないことから、特定の称呼及び観念は生じないものである。 そして、本願図形部分と本願文字部分とは、重なり合うことなく、スペースを空けて上下に配されており、図形と文字という構成要素を異にしていることから、両者は視覚的に分離して看取されるものである。 また、本願文字部分についてみると、その構成文字は、いずれも同じ書体、同じ大きさで、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、その構成全体から生じる「トツグループ」又は「トーツーグループ」の称呼も、冗長ではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、本願文字部分の構成中の「TOTSU」の文字は辞書等に掲載のないものであって、特定の意味合いを認識させることのないものである。また、「GROUP」の文字は、「(主義・趣味などが同じ人の)集団、同好会、グループ」の意味を有する語(研究社 新英和中辞典(第7版)(株式会社研究社))であるものの、本願の指定役務との関係において、役務の質等を認識させる語であって自他役務の識別標識としての機能を発揮し得ないものであるなど、「GROUP」の文字を捨象しなければならない事情や、「TOTSU」の文字部分が独立して役務の出所識別標識としての機能を果たすものと認めるに足りる事情は見いだせない。さらに、これらを結合してなる本願文字部分全体としては、辞書等に掲載のないものであって、特定の意味合いを認識させるものではない。 そうすると、本願商標の構成において、本願図形部分と本願文字部分は、それぞれが自他役務の識別標識としての機能を十分に発揮し得る部分といえるものである。また、本願文字部分については、その構成全体から生じる称呼が冗長ではないこと、及び「TOTSU」の文字と「GROUP」の文字のいずれもが取引者、需要者に対し、役務の出所識別標識として強く支配的な印象をあたえるものとはいえないことを勘案すれば、本願文字部分は、その構成全体をもって一体不可分のものとして認識し、把握されるというのが相当である。 したがって、本願商標から「TOTSU」の文字部分を分離、抽出し、その上で「トーツー」の称呼をも生じるとし、これを前提として、本願商標と引用商標とが観念において比較できないとしても、外観上近似した印象を与えるものであって、かつ、称呼を共通にする類似の商標であるとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標(色彩は原本参照。以下、同じ。) ![]() 別掲2 引用商標1 ![]() 別掲3 引用商標3 ![]() (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。 |
審決日 | 2025-03-06 |
出願番号 | 2023107650 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W37)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
旦 克昌 |
特許庁審判官 |
真鍋 伸行 須田 亮一 |
商標の称呼 | トツグループ、トツ、トーツーグループ、トーツー |
代理人 | 森下 賢樹 |
代理人 | 森下 賢樹 |
代理人 | 村田 雄祐 |
代理人 | 村田 雄祐 |