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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W24
管理番号 1420418 
総通号数 39 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2025-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2023-11-29 
確定日 2025-03-13 
事件の表示 商願2022−122144拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、令和4年10月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 3月22日付け:拒絶理由通知書
令和5年 4月27日 :意見書の提出
令和5年 8月29日付け:拒絶査定
令和5年11月29日 :審判請求書の提出
令和6年 1月 9日 :手続補足書(甲第1号証ないし甲第69号証(枝番号を含む。))の提出
令和6年 4月30日 :上申書、手続補足書(甲第70号証ないし甲第76号証)の提出

2 本願商標
本願商標は、「NISHIKAWA TOWEL」の文字を標準文字で表してなり、第24類「タオル,その他のタオル地製の身の回り品,タオル地製の敷布,タオル地製の布団カバー,タオル地製のまくらカバー,タオル地製の毛布」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標の「NISHIKAWA TOWEL」の文字は、その指定商品との関係から、「NISHIKAWA」と「TOWEL」の語からなるものであることが直感され、また、構成中の「NISHIKAWA」は、ありふれた氏である「西川」をローマ字読みしたものであり、また、「TOWEL」は、タオル、タオル地という意味を直感させ、本願の指定商品(タオル)の普通名称又はその素材(タオル地)を表す語として、一般的に広く使用され、認識されている語であり、さらに本願商標を全体としてみても、いずれの西川氏の業務に係るタオル、タオル地の商品であるか不明であることからすると、本願商標は、それを構成する語句のそれぞれも、また、全体としても、指定商品についての自他商品の識別標識としての機能を発揮するものではなく、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識することができないものであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定し、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審の判断
本願商標は、「NISHIKAWA TOWEL」の文字を標準文字で表してなり、「NISHIKAWA」の文字と、タオルを意味する「TOWEL」の文字を組み合わせたものと理解されるところ、その構成文字は、同じ大きさ及び書体で、間隔なく、横一列にまとまりよく一体的に表されており、これより生じる称呼「ニシカワタオル」も格段冗長ではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、請求人提出の証拠(甲第1号証ないし甲第76号証(枝番号を含む)。以下、証拠の表記に当たっては、甲第1号証を「甲1」のように記載する。)及び主張によれば、請求人は、寝具メーカーである西川株式会社に係る企業グループが使用する商標を一元的に保有・管理する法人であるところ、西川株式会社及びその前身会社並びに関連会社らは、1887年に布団の取扱いを開始し(甲2)、「西川」の文字、「西川」の文字を図案化した商標や「nishikawa」の文字を表してなる商標を表示しつつ、全国各地に所在する百貨店、デパート専門店、及びオンラインショップにおいて、布団などの寝具やタオルを販売し(甲8〜甲10)、その売上高は約640億円(2019年2月〜2020年1月)であり(甲36の1)、当該商品の分野で高い市場シェアを誇り(甲36の2〜甲36の4)、タオル地の寝具のほか、タオルも主要な商品として取り扱い、「西川タオル」「nishikawa TOWEL」と称する商品も取り扱ってきた(甲64、甲75)。
上記のとおり使用された結果、現在、「西川」「nishikawa」の文字は、請求人らの業務に係る寝具等を表す文字として、当該分野の需要者等の間で広く知られているものといえ、また、寝具とタオル類は同じ事業者が取り扱い、売場も近接することが多く、需要者を共通にする場合も多い。
さらに、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「NISHIKAWA TOWEL」の文字又はそれに類する文字が、商品名等として、取引上一般に採択、使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を何人かの業務に係る商品であることを認識できないというべき事情も発見できなかった。
以上を総合すれば、本願商標は、その指定商品の取引者、需要者に「(何人か不明のありふれた氏である)西川氏のタオル」の意味を理解、認識させるにすぎないものとはいえず、請求人らの取り扱う商品名にも通じ得る一連一体の語を表してなるというべきであるから、自他商品を識別する機能を果たし得るものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることが認識できない商標とはいえず、商標法第3条第1項第6号に該当しないから、同項同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
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審決日 2025-03-03 
出願番号 2022122144 
審決分類 T 1 8・ 16- WY (W24)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 鈴木 雅也
特許庁審判官 吉田 聡一
馬場 秀敏
商標の称呼 ニシカワタオル、ニシカワ 
代理人 村瀬 純一 
代理人 千葉 尚路 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 廣中 健 
代理人 田中 克郎 
代理人 佐藤 力哉 

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