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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W33 |
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管理番号 | 1417823 |
総通号数 | 36 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2024-12-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2024-08-09 |
確定日 | 2024-12-11 |
事件の表示 | 商願2023−113810拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和5年9月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年11月29日付け:拒絶理由通知書 令和6年 1月16日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年 4月24日付け:拒絶査定 令和6年 8月 9日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「食用酒かす」及び第33類「清酒,日本酒」を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品は、上記1の手続補正書により、第33類「にごり酒」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その書体及び構成等は、商品の取引上、一般に用いられる範囲にとどまるものである。 そして、本願商標の構成中、「生もと」(審決注:「もと」の文字は「酉」(とりへん)に「元」。以下同じ。)の文字は、「清酒の醸造に用いる酒母の一種。」の意味を有し、「どぶ」の文字は、「どぶろく。どぶざけ。」の意味を有する語である。 ところで、食品を取り扱う業界において、「生もと」を使用したどぶろくが製造・販売されている実情が確認できる。 そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が生もとを使用したどぶろくであること、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまるというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 4 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、薄い黄色地の四角形を背景に、筆で描いたと思しき4本の不揃いの茶色い線で角が一部突起した四角い枠囲みを表し、その枠内に同じ茶色の文字で右上から真下に「生もとの」の文字を、その左側に大きく太く、「どぶ」(「ど」の濁点は「と」の真横に、かつ、通常の濁点とは逆向きに傾斜して配されている。)の文字を縦書きに、それぞれ筆文字風の独特の書体で表した構成よりなるものであるから、本願商標は、全体として特徴的な構成態様をもって表された商標といえる。 そうすると、たとえ、本願商標の構成中、「生もと」の文字が「清酒の醸造に用いる酒母の一種。」を、「どぶ」の文字が「どぶろく。どぶざけ。」(ともに出典は、株式会社岩波書店「広辞苑 第七版」)を、それぞれ意味する語であり、「生もとのどぶ」の語が、商品の原材料、品質を表すものであるとしても、上記のとおり、全体として特徴的な構成態様をもって表された本願商標は、単に普通に用いられる方法で表示してなるものとはいい難いものである。 してみれば、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品識別標識としての機能を果たし得るものであるというのが相当である。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標(色彩は原本を参照。) (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。 |
審決日 | 2024-11-27 |
出願番号 | 2023113810 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W33)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
大森 友子 |
特許庁審判官 |
田中 瑠美 小俣 克巳 |
商標の称呼 | キモトノドブ |