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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W25 |
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管理番号 | 1417796 |
総通号数 | 36 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2024-12-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2024-04-02 |
確定日 | 2024-12-09 |
事件の表示 | 商願2022−144641拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和4年12月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年 5月16日付け:拒絶理由通知書 令和5年 6月23日 :意見書の提出 令和5年12月25日付け:拒絶査定 令和6年 4月 2日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおり、「RE:PET」の文字を横書きしてなり、第25類「レインコート,被服,レインハット,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,レインシューズ,レインブーツ,長靴,履物」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4455897号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおり、「REPET」(二文字目の「E」の上部には、フランス語におけるアクサン・シルコンフレックス記号が付されている。以下同じ。)の欧文字及び「リーペット」の片仮名を2段に横書きしてなり、平成12年4月10日登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同13年2月23日に設定登録され、その後、令和3年2月4日に最新の商標権の存続期間の更新登録がなされ、その商標権は現に有効に存在しているものである。 4 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、「RE:PET」の文字を横書きしてなるものであるところ、本願商標の構成中の「RE:」は「リ」と発音し、「手紙や電子メールの冒頭で、返信の印として用いる記号。」(「デジタル大辞泉」小学館)として用いられる語であり、「PET」は「ペット」と発音し、「愛玩動物、ペット」(「新英和中辞典 第7版」研究社)等の意味を有する語であるとしても、本願商標は構成各文字が同じ書体、同じ大きさで外観上まとまりよく一体的に表されており、その構成文字全体から生じ得る「リペット」又はローマ字読み風の「レペット」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものであるから、その構成全体で一種の造語を表したものとみることができる。 また、本願商標の構成全体からは指定商品の取引者、需要者に直ちに特定の意味合いを認識、理解させるものとはいえない。 したがって、本願商標からは、その全体の構成文字に相応した、「リペット」及び「レペット」の称呼が生じ、特定の観念は生じない。 (2)引用商標について 引用商標は、別掲2のとおり、「REPET」の欧文字及び「リーペット」の片仮名を2段に横書きしてなるところ、下段の「リーペット」の片仮名は、上段の「REPET」の欧文字の下部にまとまりよく配されているものであって、当該欧文字の読みを特定したものと容易に理解し得るものであり、また、その構成文字は指定商品の取引者、需要者に直ちに特定の意味合いを認識、理解させるものとはいえない。 したがって、引用商標からは、「REPET」の文字に付された片仮名に相応して「リーペット」の称呼が生じ、特定の観念は生じない。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標とを比較するに、その外観においては、本願商標は、「RE」の後に「:」を有し、手紙や電子メールの返信のごとき印象を与えるのに対し、引用商標は、2文字目の「E」の上部にフランス語のアクサン・シルコンフレシックス記号及び片仮名を有し、フランス語風の印象を与えるものであり、両者は構成文字の相違等において判然と区別し得るものである。 また、称呼においては、本願商標より生じる「リペット」の称呼と引用商標より生じる「リーペット」においては、全体が4音ないし5音の短い音構成にあって、長音の有無が全体の称呼に与える影響は小さいものとはいえず、本願商標より生じる「レペット」の称呼と引用商標より生じる「リーペット」においても、語頭の「レ」と「リ」の差異及び長音の有無が称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものではないから、それぞれ一連に称呼した場合、両称呼は明瞭に聴別し得るものである。 さらに、観念においては、いずれも特定の観念を生じないことから、比較できないものである。 そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれがないものであるから、これらの外観、観念及び称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、引用商標に係る指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標 別掲2 引用商標 (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。 |
審決日 | 2024-11-22 |
出願番号 | 2022144641 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W25)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
鈴木 雅也 |
特許庁審判官 |
滝口 裕子 小田 昌子 |
商標の称呼 | リペット、レペット |
代理人 | 弁理士法人松田特許事務所 |