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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W293043 |
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管理番号 | 1415432 |
総通号数 | 34 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2024-10-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2023-10-25 |
確定日 | 2024-10-01 |
事件の表示 | 商願2022−144271拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和4年12月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和 5年 5月10日付け:拒絶理由通知書 令和 5年 6月21日 :意見書の提出 令和 5年 7月19日付け:拒絶査定 令和 5年10月25日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類、第30類及び第43類に属する別掲2のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「能登の味」(「能」、「登」の文字は赤色の四角形で囲われている。)の文字を縦書きに配し、その横に、黒色の二本の直線間に「カニカマ」の文字を縦書きに配し、その下段に、赤色の四角形の中に白抜きで「燻」の文字を書した構成よりなるものであるが、構成中の赤色の四角形、黒色の二本の直線、赤色の四角形の中に白抜きの文字は、最近の商業広告等では、文字を着色した図形で囲むデザイン化することや二本の直線で囲む手法等が用いられていることを考慮すると、普通に用いられる方法の域を脱していないものである。 そして、この「能登の味」中の「能登」の文字は、「本州中央部に位置する日本海側最大の半島。石川県の北半部を占め、一般に能登地方と呼ばれる。」を意味する語であり、また、構成中の「味」の文字は「舌の味覚神経が飲食物に触れたときの感じ。」を表す語であり、また、構成中の「カニカマ」の文字は、「「かにかまぼこ」の略。色・風味・食感などがカニの身そっくりに作られたかまぼこ。」を表す語であり、また、構成中の「燻」の文字は、「いぶす。「燻煙・燻蒸・燻製」」を意味する語であるから、本願商標は全体として「能登地方の味、いぶしたかにかまぼこ」程度の意味が認識され、指定商品との関係において、商品の産地、品質を表しているものと認識されるものである。 そうすると、このような構成からなる本願商標を本願の指定商品に使用しても、自他商品の識別するための商標として機能する部分が見あたらず、取引者、 需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 4 当審の判断 本願商標は、別掲1のとおり、「能登の味」(「能」、「登」の各文字は赤色の四角形で囲まれている。)の文字を縦書きに配し、その左横に、黒色の二本の直線の間に「カニカマ」の文字を縦書きに配し、その下段に、赤色の四角形の中に白抜きで「燻」の文字を書した構成よりなるものある。 そして、本願商標を構成する各文字が有する意味を考慮すれば、本願商標を構成する文字は全体として「能登地方の味、いぶしたかにかまぼこ」程度の意味を認識させるものであり、本願の指定商品との関係において、商品の産地、品質を表したものと認識されるものであって、自他商品の識別標識としての機能を有するとはいい難いものである。 また、本願商標は、その構成各文字について、赤色の四角形で一部の文字で囲む、黒色の二本の直線で一部の文字を挟む、赤色で塗りつぶされた四角形内に白抜きで文字を表す等、デザイン化がなされているところ、これらデザインを個別に観察したときは、いずれも自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を有するとはいい難い。 しかしながら、これらのデザインの組み合わせ、全体の配色バランスを見たときには、文字の配置方法等もあいまって、本願商標は、全体として特徴的な外観を有するものといえる。 また、当審において職権をもって調査するも、上記のごとき本願商標の構成態様が、ありふれたデザインの一類型であるというべき事実は発見できず、そのほか、本願商標に接する需要者が、それを自他商品及び自他役務の識別標識としては認識し得ないというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品及び役務であることを認識することができないものとはいえないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標(色彩は原本を参照。) 別掲2 本願の指定商品及び指定役務 第29類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」 第30類「食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー,ココア,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,パスタソース」 第43類「飲食物の提供」 (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。 |
審決日 | 2024-09-12 |
出願番号 | 2022144271 |
審決分類 |
T
1
8・
16-
WY
(W293043)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
大森 友子 |
特許庁審判官 |
鯉沼 里果 小俣 克巳 |
商標の称呼 | ノトノアジカニカマクン、ノトノアジカニカマイブシ、カニカマクン、カニカマイブシ、カニカマ、ノトカニ |
代理人 | 弁理士法人大島・西村・宮永商標特許事務所 |