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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W3343 |
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管理番号 | 1413444 |
総通号数 | 32 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2024-08-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2023-04-03 |
確定日 | 2024-08-13 |
事件の表示 | 商願2022−21173拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和4年2月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 8月30日付け:拒絶理由通知書 令和4年 9月12日付け:拒絶理由通知書 令和4年11月29日 :意見書の提出 令和4年12月26日付け:拒絶査定 令和5年 4月 3日 :審判請求書の提出 令和6年 5月20日付け:審尋 令和6年 6月 4日 :回答書及び手続補正書の提出 2 本願商標 本願商標は、「COOL WINE」の文字を標準文字で表してなり、第33類及び第43類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであるが、指定商品及び指定役務については、前記1の当審における手続補正書により、第33類「ぶどう酒」及び第43類「飲食物の提供」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原審において、「本願商標は、「COOL WINE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「COOL」の文字は、「涼しくさわやかなさま。清涼。」等の意味を有する「クール」を英語表記したものであり、「WINE」の文字は、「ぶどう酒」等の意味を有する「ワイン」を英語表記したものですから、本願商標は全体として、「涼しくさわやかなワイン」「清涼なワイン」ほどの意味合いが理解される。また、本願の指定商品を含む酒類の分野において、「COOL」又は「クール」の文字は、爽やかな味わいや、冷涼さを感じる味わいが楽しめる商品であることを表す際に使用されている実情が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する需要者は、「涼しくさわやかなワイン」「清涼なワイン」「涼しくさわやかなワインを主とする飲食物の提供」「清涼なワインを主とする飲食物の提供」であることを認識するにすぎず、本願商標は、単に商品の品質等及び役務の質等を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記文字に相応する商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、前記1の審尋により、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答(要旨) 請求人は、前記1の回答書において、前記1の手続補正書により、前記4の審尋に対応する補正を行い、当該補正により、商標法第4条第1項第16号の拒絶理由は解消した旨を述べた。 6 当審の判断 本願商標は、前記2のとおり、「COOL WINE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「COOL」の文字は「1 涼しい、2 冷たい、冷めた・・5 かっこいい」等の意味を、「WINE」の文字は「ワイン、ぶどう酒」等の意味(いずれも「ジーニアス英和辞典第6版」株式会社大修館)を有する語であるから、その構成全体からは「涼しいワイン」、「冷たいワイン」、「かっこいいワイン」などの複数の意味合いを想起させ得るものであるとしても、具体的な意味合いまでは直ちに認識できるものとはいえず、前記2のとおりに補正された指定商品及び指定役務(以下「補正後の指定商品及び指定役務」という。)との関係においては、商品の品質及び役務の質を表示したものと認識、把握されるとはいい難いものである。 また、当審において職権をもって調査したところ、補正後の本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「COOL WINE」の文字及び当該文字に通ずる「クールワイン」の文字が、商品の品質及び役務の質を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字等を商品の品質及び役務の質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は補正後の指定商品及び指定役務との関係において、商品の品質及び役務の質を表示するものとはいえず、かつ、商品の品質及び役務の質について誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2024-07-30 |
出願番号 | 2022021173 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W3343)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
豊瀬 京太郎 |
特許庁審判官 |
清川 恵子 飯田 亜紀 |
商標の称呼 | クールワイン、クール |
代理人 | 洲崎 竜弥 |