• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W28
管理番号 1406965 
総通号数 26 
発行国 JP 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2024-02-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2023-06-30 
確定日 2024-01-27 
異議申立件数
事件の表示 登録第6692009号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6692009号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6692009号商標(以下「本件商標」という。)は、「Taigu」の欧文字を標準文字で表してなり、令和4年6月20日に登録出願、第28類「ゲーム用具及びおもちゃ,テレビゲーム機,体操用具及び運動用具,クリスマスツリー用装飾品」を指定商品として、令和5年2月15日に登録査定され、同年4月21日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する国際登録第1162758号商標(以下「引用商標」という)は、「TAIGUN」の欧文字を横書きした構成からなり、2012年(平成24年)8月31日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2013年(平成25年)2月19日に国際商標登録出願、第28類「Playing cards」を含む第12類、第35類及び第37類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成26年7月25日に日本国において設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定商品中、「ゲーム用具及びおもちゃ」(以下「申立商品」という。)について、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第11号及び同項第16号に該当するものであるから、本件商標登録は、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである旨申し立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。
以下、証拠の表記に当たっては、「甲第1号証」を「甲1」のように記載する。
1 商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、中国山西省の「太谷」の英語表記を標準文字で表した商標(甲3)であるから、その商品の産地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、本件商標を申立商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「中国山西省太谷で生産されたもの」であることを認識するにとどまるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 商標法第4条第1項第16号該当性について
本件商標を、中国山西省太谷以外の場所で生産された申立商品に使用するときには、これに接する取引者、需要者がその産地について誤認を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標と引用商標の類否について
ア 外観
本件商標は、語頭の「T」のみが大文字で、続く欧文字は小文字で書されている。一方で、引用商標は、全て大文字で書されている点、引用商標の語尾には「N」があり、本件商標には無いという相違があるものの、両商標は類似している。
イ 称呼
本件商標からは「タイグ」の称呼が容易に生じる。引用商標は、片仮名にすると「タイグン」となるが、「ン」は鼻腔に呼気の一部を抜く鼻音であり(甲4)、「ン」で終わる語は直前の母音に同化して弱めの(小さい)音声で発音されるから、引用商標は実際には「タイグゥ」のように称呼される(甲5)。
よって、両商標は、互いに同一又は類似する。
ウ 観念
本件商標「Taigu」(太谷)からは、「中国山西省の太谷」の観念が生じ、引用商標は造語であるから、比較できない。
また、本件商標「Taigu」(太谷)が、我が国においてほとんど知られていない地名又は地名だと認識できないような書き方をしていると判断される場合は、本件商標は造語とするのが相当である。一方で、引用商標は造語であるから、両者は比較できない。
エ まとめ
前記のとおり、本件商標は、引用商標と外見において類似し、称呼において同一又は類似し、観念は比較できないから、両商標は互いに同一又は類似する商標である。
(2)本件商標と引用商標の指定商品の類否について
本件商標の指定商品中、「申立商品」は、引用商標の第28類の指定商品「Playing cards」と同一又は類似する商品である(甲1、甲2)。
(3)小括
本件商標は引用商標と類似し、申立商品も引用商標の商品と同一又は類似するものを含んでいる。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本件商標は、前記第1のとおり、「Taigu」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「タイグ」の称呼を生じる。
そして、「Taigu」の文字は、「中国山西省太谷県」(甲3)の意味を有する語であるとしても、当該文字は、一般的な辞書等には載録のないものであって、我が国において広く一般に親しまれている語ともいえないことから、当該文字に接する需要者が直ちに上記意味合いを理解するとはいい難い。
そうとすれば、「Taigu」の文字からは、直ちに特定の意味合いを認識させるものとはいえず、申立商品との関係において、商品の産地、品質等を直接的、かつ、具体的に表すものとして、需要者に認識されるともいい難い。
また、当審において職権をもって調査するも、当該文字が、申立商品の産地、品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実、また、当該文字が、多数の者によって一般的に使用されているという事実は、いずれも見いだせなかった。
してみれば、本件商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るというのが相当であり、また、これを本件商標の申立商品に使用しても、商品の産地、品質等について誤認を生じさせるおそれはない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、前記第1のとおり、「Taigu」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「タイグ」の称呼を生じる。
そして、上記1のとおり、「Taigu」の文字は、「中国山西省太谷県」の意味を有する語であるとしても、我が国の一般的な辞書等に載録されている既成の語ではなく、我が国において広く一般に親しまれている語ともいえないことから、特定の観念を生じない造語として看取、把握されるというのが相当である。
したがって、本件商標は、「タイグ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
(2)引用商標について
引用商標は、「TAIGUN」の文字を横書きした構成からなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで、等間隔に一体的に表されており、これより生ずる「タイグン」の称呼も無理なく称呼し得るものである。
そして、当該文字は、我が国の一般的な辞書類に載録されている既成の語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものともいえないことからすれば、特定の観念を生じない造語として看取、把握されるとみるのが相当である。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「タイグン」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
(3)本件商標と引用商標との類否について
ア 外観について
本件商標と引用商標は、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、本件商標が欧文字の大文字と小文字から構成されるのに対し、引用商標は欧文字の大文字のみから構成されるという差異を有し、また、語尾における「N」の文字の有無で相違するものであり、これらの差異が5文字又は6文字という比較的短い文字構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえない。
そうすると、両商標は、外観上、明確に区別できるものである。
イ 称呼について
本件商標から生じる「タイグ」の称呼と引用商標から生じる「タイグン」の称呼とは、語尾における「ン」の音の有無という差異を有するところ、その差異が3音又は4音という短い音構成である両称呼において、称呼全体に与える影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼した場合には語調語感が異なり、称呼上、明瞭に聴別できるものである。
ウ 観念について
本件商標と引用商標は、特定の観念を生じないから、両者は、観念上、比較することができない。
エ 以上からすると、本件商標と引用商標は、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼において、明確に区別及び明瞭に聴別できるものであるから、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は非類似の商標というのが相当である。
(4)小括
以上のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標の申立商品と引用商標の指定商品とが同一又は類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は、申立商品について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号並びに同項第11号のいずれにも該当するものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。

別掲
(この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。
異議決定日 2024-01-18 
出願番号 2022076871 
審決分類 T 1 652・ 13- Y (W28)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 冨澤 武志
特許庁審判官 小田 昌子
馬場 秀敏
登録日 2023-04-21 
登録番号 6692009 
権利者 葛 紅莉
商標の称呼 タイグ 
代理人 江崎 光史 
代理人 田崎 恵美子 
代理人 高橋 正宏 
代理人 佐久間 洋子 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ