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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W3536
管理番号 1405896 
総通号数 25 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2024-01-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-09-14 
確定日 2023-12-14 
事件の表示 商願2021−134433拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 手続の経緯
本願は、令和3年10月28日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年4月18日付け:拒絶理由通知書
令和4年6月6日付け:意見書
令和4年6月9日付け:拒絶査定
令和4年9月14日付け:審判請求書
令和5年7月31日付け:審尋

第2 本願商標
本願商標は、「タイムカプセルストックオプション」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第36類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。

第3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5016264号商標(以下「引用商標」という。)は、「タイムカプセル」の文字を標準文字で表してなり、平成18年6月26日に登録出願、第36類「有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,有価証券先渡取引,商品市場における先物取引の受託」を指定役務として、同19年1月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第4 当審の判断
1 本願商標について
本願商標は、「タイムカプセルストックオプション」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ストックオプション」の文字は、「会社への帰属意識を高めることを目的として、経営者や従業員に自社株を一定価格で購入する権利を与える制度。」(広辞苑第七版(株式会社岩波書店)ストックオプション【stock option】の項参照)の意味を有する語であり、株取引の一類型を表す語である。
そして、本願の指定役務は、例えば、「ストックオプションの評価,有価証券に関する相談・助言及び情報の提供,有価証券の発行,有価証券等管理業務,有価証券の売買,有価証券等清算取次ぎ」などであるから、それらの「ストックオプションや株取引に関係する役務」(別掲2の指定役務)との関係において、その役務の質等を認識させるものであって、役務の出所識別標識としての機能がないか、又は希薄な部分と認識されるものと認められるものである。
また、構成中の「タイムカプセル」の文字は、「現今の文書・物品などを収納し、将来の発掘を期待して埋める容器。」(前掲書 タイムカプセル【time capsule】の項参照)の意味を有する語であり、その指定役務との関係においては、役務の質等を認識させる語とはいえず、自他役務の識別標識としての機能を有するものである。
そうすると、本願商標は、その構成中、「タイムカプセル」の文字部分が取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとみるのが相当であり、「タイムカプセル」の文字部分を要部として抽出し、他人の商標と比較することが許されるものであるから、当該文字部分が独立して役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。
したがって、本願商標は、その全体のほか、その要部である「タイムカプセル」の文字部分に相応して「タイムカプセル」の称呼及び「現今の文書・物品などを収納し、将来の発掘を期待して埋める容器。」程度の観念をも生じるものというのが相当である。
2 引用商標について
引用商標は、「タイムカプセル」の文字を標準文字で表してなり、「タイムカプセル」の称呼及び「現今の文書・物品などを収納し、将来の発掘を期待して埋める容器。」程度の観念を生じるものというのが相当である。
3 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の類否について検討すると、外観において、全体としては相違するものの、本願商標の要部である「タイムカプセル」の文字部分と引用商標とは、いずれも標準文字からなり、構成文字を同じくするものであり、「タイムカプセル」の称呼及び「現今の文書・物品などを収納し、将来の発掘を期待して埋める容器。」程度の観念を共通にするものであるから、本願商標と引用商標は、互いに類似する商標というべきである。
4 本願の指定役務と引用商標の指定役務との類否について
本願の第36類の指定役務中、別掲2の指定役務と、引用商標の指定役務は、同一又は類似の役務である。
5 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
6 請求人の主張について
(1)請求人は、(ア)「ストックオプション」の語は、制度又は権利の名称であり、別掲2の指定役務の普通名称ではなく、需要者等に容易に役務の内容を理解させるものではなく直ちに識別性を欠くともいえない、(イ)「ストックオプション」の文字は、「有償ストックオプション」や「信託型ストックオプション」等のように語頭に他の語を冠することで一つの用語を形成することが多いから、本願商標は一体に認識されるのが自然である、(ウ)「タイムカプセル」の語は、年月が経つことで価値が高まるという性質になぞらえて、長期間保有する金融商品について比喩的に用いられがちであるから、前記役務との関係で識別力が弱いものである等を述べ、本願商標において「タイムカプセル」の文字部分のみを独立して認識するような特段の事情はなく、本願商標と引用商標とは非類似である旨主張している。
しかしながら、上記1のとおり、本願商標の構成中「ストックオプション」の文字は株取引の一類型を表す語であり、別掲2の指定役務との関係において、その役務の質等を認識させるものであって、役務の出所識別標識としての機能がないか、又は希薄な部分と認識されるものであり、また、「タイムカプセル」の文字は、仮に、長期間保有する金融商品について比喩として用いられる場合があるとしても、その指定役務との関係において、役務の質等(内容)を端的に表す語として、一般的に認識されていると認めるに足りる事情は見いだせず、その他、本願商標の構成中「タイムカプセル」の文字部分が、自他役務を識別する機能を果たし得ないとみるべき事情は認められない。
また、仮に、「〇〇ストックオプション」のように語頭に他の語を冠し用いられていることが多いとしても、前記事情を踏まえると、そのことによって、本願商標が、常に一体としてのみ把握されるものであると認めることはできない。
(2)請求人は、他の登録例を挙げて、本願商標と引用商標とは非類似の商標である旨主張している。
しかしながら、商標の類否の判断は、対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ、それらの登録例は、商標の具体的構成等において本願とは事案を異にするものであり、本願商標と引用商標の類否については、上記5においてした判断のとおりであるから、それらの登録例や審決例をもってその判断が左右されることはない。
(3)したがって、請求人の主張は、いずれも採用できない。
7 むすび
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
別掲1 本願の指定役務
第35類「経営コンサルティング,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,起業に関するコンサルティング,投資家向け広報活動に関するコンサルティング,株式の公開計画立案・指導・株式評価算定,有価証券の上場に関する書類の作成の代理,事業の評価,市場に関する情報収集,企業の人事・労務管理・求人活動・採用活動に関する助言及び指導,統計の編集,資金を必要とする起業家と潜在的な個人投資家とのマッチングに関する事業の仲介,スポンサー探し,事務処理の代行,一般事務の代行,経理事務の代行,財務書類の作成又はこれに関する情報の提供,財務書類の監査又は証明に関する情報の提供,広告業,広告場所の貸与,職業のあっせん,人材募集,人材の紹介又はあっせん,求人情報の提供,他人のための履歴書の作成,新聞・雑誌又は書籍の記事情報の提供,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,コンピュータによるファイルの管理,コンピュータデータベースへの情報編集又は情報構築,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,建築物における来訪者の受付及び案内,秘書,広告用具の貸与,事務用機器の貸与,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,トレーディングスタンプの発行,商品の販売に関する情報の提供,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,新聞の予約購読の取次ぎ,書類の発送の代行,速記,筆耕,顧客ロイヤリティプログラムの管理,電気通信への加入契約の取次ぎ,電子計算機用プログラムの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
第36類「金融又は財務に関するコンサルティング,金融又は財務に関する助言・評価又は情報の提供,金融又は財務に関する調査又は分析,金融及び投資の分野における相談・助言及び情報の提供,信託財産の管理,信託財産の管理に関する相談・助言及び情報の提供,信託財産の運用に関する相談・助言及び情報の提供,信託の引受けに関する相談・助言及び情報の提供,信託の管理,信託の管理に関する相談・助言及び情報の提供,資金調達に関する助言及びコンサルティング並びにこれらに関する情報の提供,株式上場に関する手続の代理・管理並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,ストックオプションの評価,財務管理,企業の金融資産の管理・運用に関するコンサルティング・診断・助言及び指導,有価証券に関する相談・助言及び情報の提供,有価証券の発行,有価証券等管理業務,有価証券の売買,有価証券等清算取次ぎ,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引,外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券先渡取引・有価証券店頭指数等先渡取引・有価証券店頭オプション取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引又はこれらの取引の媒介・取次ぎ若しくは代理,株式市況に関する情報の提供,投資に関する相談・助言及び情報の提供,商品市場における先物取引の受託,企業の信用に関する調査,金融に関する個人信用情報の提供,税務に関する情報の提供,インターネットを介して行う事業プロジェクトの資金調達を目的とする出資・融資の募集・仲介・取次(クラウドファンディング),預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,信用購入あっせん,前払式支払手段の発行,商品又は役務の代金の徴収代行,保険情報の提供,保険に関する助言,保険業務,建物又は土地の情報の提供,建物又は土地の鑑定評価,不動産業務,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古品の評価,慈善のための募金,紙幣・硬貨計算機の貸与,現金支払機の貸与,現金自動預け払い機の貸与,カーボンクレジットに関する取引の代理又は媒介」

別掲2 本願の指定役務中、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務
第36類「金融又は財務に関するコンサルティング,金融又は財務に関する助言・評価又は情報の提供,金融又は財務に関する調査又は分析,金融及び投資の分野における相談・助言及び情報の提供,信託財産の運用に関する相談・助言及び情報の提供,信託の管理,信託の管理に関する相談・助言及び情報の提供,資金調達に関する助言及びコンサルティング並びにこれらに関する情報の提供,株式上場に関する手続の代理・管理並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,ストックオプションの評価,財務管理,企業の金融資産の管理・運用に関するコンサルティング・診断・助言及び指導,有価証券に関する相談・助言及び情報の提供,有価証券の発行,有価証券等管理業務,有価証券の売買,有価証券等清算取次ぎ,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引,外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券先渡取引・有価証券店頭指数等先渡取引・有価証券店頭オプション取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引又はこれらの取引の媒介・取次ぎ若しくは代理,株式市況に関する情報の提供,投資に関する相談・助言及び情報の提供,商品市場における先物取引の受託,インターネットを介して行う事業プロジェクトの資金調達を目的とする出資・融資の募集・仲介・取次(クラウドファンディング),カーボンクレジットに関する取引の代理又は媒介」



(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。
審理終結日 2023-09-21 
結審通知日 2023-09-26 
審決日 2023-10-26 
出願番号 2021134433 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W3536)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 旦 克昌
特許庁審判官 山根 まり子
馬場 秀敏
商標の称呼 タイムカプセルストックオプション、タイムカプセル、ストックオプション、ストック、オプション 
代理人 大崎 絵美 
代理人 成川 弘樹 

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