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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W41
管理番号 1402899 
総通号数 22 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2023-10-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-11-07 
確定日 2023-10-17 
事件の表示 商願2021−153137拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「美動画」の文字を横書きしてなり、第9類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年12月8日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年6月8日付けで拒絶理由が通知され、同年7月11日付けで意見書が提出され、本願の指定商品及び指定役務は、同日付けの手続補正書にて、第41類「動画像を用いた知識の教授,動画像を用いたセミナーの企画・運営又は開催」(以下「原審補正役務」という。)に補正されたが、同年8月3日付けで拒絶査定されたものである。
これに対し、令和4年11月7日付けで拒絶査定不服審判が請求され、原審補正役務は、同日付けの手続補正書にて、第41類「動画像を用いた動画像の作成に関する知識の教授」(以下「当審補正役務」という。)に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標は「美動画」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「美」の文字は「うつくしいこと。うつくしさ」の意味を有し、「動画」の文字は「一定時間間隔で撮影された一連の画像を、短い間隔で連続表示することにより得る動きのある映像」の意味を有するから、構成全体として「美しい動画」ほどの意味合いを容易に認識させ、原審補正役務を取り扱う業界においては、美しい動画に関する講座及びセミナーが開催されている実情があることからすると、本願商標を原審補正役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該役務が「美しい動画に関するもの」であること、すなわち単に役務の質を表示したものとして認識するにすぎず、また、美しい動画に関する原審補正役務以外の役務に使用した場合には、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるため、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「美動画」の文字を横書きしてなり、その構成中の「美」の文字は、「うつくしいこと。うつくしさ。」の意味を有し、「動画」の文字は、「一定時間間隔で撮影された一連の画像を、短い間隔で連続表示することにより得る動きのある映像。」の意味を有する語(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)であるが、「美動画」の文字は、一般の辞書等に載録はなく、また、新聞記事等により、何らかの意味合いを生じる語として記載されている語とも認められないため、構成文字全体として特定の意味を有する成語となるものではない。
そして、原審説示の「美しい動画」というのは、画像自体が解像度の高い美しい動画であるのか、動画に写る風景等の画像が美しい動画であるのか等、内容があいまいで具体性に欠けるものであり、「動画像を用いた動画像の作成に関する知識の教授」との関係においては、「動画像」の内容も、解像度の高い動画像を作成するための知識の教授であるのか、風景等の動画像を作成するための知識の教授であるのか等、具体性に欠けるものである。
また、原審提示の証拠を参照すると、知識の教授の役務を提供する者が、「最短10分で作れる美しい動画に生まれ変わったきっかけは?」、「だれでもプロのような美しい動画が撮影できるようになります」及び「スマホの写真や動画があっという間に、美しい、楽しい動画が出来上がり!」等、講座の説明文として、「美しい動画」の語を使用していることが散見されるものの、「美動画」の文字が「動画像を用いた動画像の作成に関する知識の教授」についての具体的な内容や質を表示しているとは認められない。
加えて、当審において職権をもって調査するも、当審補正役務を取り扱う業界において、「美動画」の文字が、特定の役務の質等を直接的又は具体的に表示するものとして取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、全体として「美しい動画」の意味合いを暗示させる一種の造語とみるのが自然であるから、これを当審補正役務に使用したとしても、当該意味合いは具体性を欠くものであり、特定の役務の質の表示として一般に認識するものとはいい難く、自他役務を識別する機能を果たし得るものである。また、本願商標を当審補正役務に使用しても、役務の質について誤認を生ずるおそれはない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

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審決日 2023-10-02 
出願番号 2021153137 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W41)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 豊田 純一
特許庁審判官 杉本 克治
岩谷 禎枝
商標の称呼 ビドーガ、ミドーガ、ビ、ミ 
代理人 赤松 善弘 
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