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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W2930
管理番号 1402887 
総通号数 22 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2023-10-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-09-22 
確定日 2023-10-11 
事件の表示 商願2021−132705拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、令和3年10月25日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 3月 8日付け:拒絶理由通知書
令和4年 5月18日付け:意見書
令和4年 6月14日付け:拒絶査定
令和4年 9月22日付け:審判請求書

2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類「加工水産物,お茶漬けのり,ふりかけ」及び第30類「調味料」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、食品業界においては、商品の広告・宣伝等の様々な場面において、円形等の図形と文字とを組み合わせて表示することは、広く一般的に行われており、特段の印象を与える特徴ともいえず、商品の取引上、普通に用いられる範囲にとどまるものである。
そして、本願商標の構成中「新鮮」の文字は、「肉類・野菜などの新しくて生きがよいこと。」の意味を、「一番」の文字は、「同種のものの中で最もすぐれたもの。」の意味を有する語であり、「しんせんいちばん」の文字は、「新鮮一番」の文字の読みを平仮名表記したものと理解される。
また、食品を取り扱う業界においては、消費者、需要者等が商品を選択する際、商品そのものや食材の新鮮さが重要視されている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品の品質を表したものとして認識するにとどまるというのが相当であり、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「新鮮」及び「一番」の文字を赤色の毛筆体で、右から2行(2行目は1段弱下げている。)に縦書きし、「新鮮」の文字の下部に黒色で小さく横書きされた「しんせん いちばん」の文字を配し、これらの文字を囲むように、右上部分に向けて両端がかすれるように見える毛筆調の灰色の線で表された円形図形(以下、単に「円形図形」という。)を、「新鮮」の文字の「新」の文字部分のみを円形図形の外側に若干飛び出し、当該飛び出し部分は、影付きにて縁取りされた特徴を有するものである。
本願商標の構成中「新鮮」の文字は、「肉類・野菜などの新しくて生きがよいこと。また、新しくて汚れていないこと。」の意味を、「一番」の文字は、「最初。第一。同種のものの中で最もすぐれたもの。また、最大のもの。一度。一回。」等の意味(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)を有する語である。
また、本願商標の構成中「しんせん いちばん」の文字は、「新鮮」及び「一番」の文字の読みを平仮名表記したものと容易に理解されるものである。
そして、本願商標の「新鮮」及び「一番」の構成態様及び本願の指定商品との関係からは、「新鮮がよい」ほどの漠然とした意味合いや印象を想起させるものの、商品の品質を直ちに理解、把握させるとはいい難いものである。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質を表すものとして、「新鮮一番」や「しんせん いちばん」の語が、一般に使用されている事実は発見できなかった。
他に、原審説示のように、本願商標に接する取引者、需要者が、これを商品の品質を表すものとして、直ちに認識するというべき事情も見いだせない。
そうすると、本願商標は、その構成文字から、商品の品質を認識するとはいい難く、別掲のとおりの構成からなる本願商標にあっては、円形図形も含めたその構成全体の特徴からして、自他商品を識別する機能を果たし得るものとみるのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲 本願商標(色彩は原本参照。)



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審決日 2023-09-27 
出願番号 2021132705 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W2930)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 大橋 良成
特許庁審判官 浦崎 直之
小林 裕子
商標の称呼 シンセンイチバン、シンセン 
代理人 八木田 智 
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