• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1400820 
総通号数 20 
発行国 JP 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2023-08-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-08-22 
確定日 2023-07-13 
異議申立件数
事件の表示 登録第6570110号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6570110号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6570110商標(以下「本件商標」という。)は、「SILKY ROLLS」の文字を標準文字で表してなり、令和3年12月23日に登録出願、第3類「つけまつ毛,つけづめ,かつら装着用接着剤,化粧用綿棒,化粧用脱脂綿,ワニス除去剤,ネイルアート用ステッカー,化粧用接着剤,毛髪用ウエーブ剤」を指定商品として、同4年5月24日に登録査定、同年6月10日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人が、本件商標に係る登録異議申立の理由において引用する商標は、「SILKY ROLLS」の欧文字からなる商標、別掲1及び別掲2のとおりの商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)であり、同人が、同人の業務に係る商品「まつ毛パーマ液,ケラチンブースター,まつ毛美容液,パーマグルー,パーマロッド,パーマスティック,パーマ紙,パーマキット,体験パーマキット」に使用して、大韓民国(以下「韓国」という。)及び我が国における当該商品の取引者、需要者の間に広く認識されているとするものである。

3 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第10号及び同項第19号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第48号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)登録異議申立人について
ア 登録異議申立人である朴 晋徹(パク ジンチョル)(以下「申立人1」という。)は、韓国において、個人事業の商号「ドヘ」(英語名:Dohae Co.)を2015年10月24日に開業し、化粧品・まつげ及びネイル用品の製造業、卸売業、小売業、貿易等を行い(甲4、甲5)、その後、他の申立人である韓国法人「株式会社ドヘ」(英語名:Dohae Co.,Ltd)(以下「申立人2」という。また、「申立人1」と「申立人2」をあわせて「申立人」という。)を、2020年8月1日に設立した。申立人1は、申立人2の代表者である(甲6、甲7)。
申立人は、まつ毛パーマに必要な製品のトータルブランド「SILKY ROLLS」を展開している(甲8〜甲11)。
「SILKY ROLLS」のブランドロゴは、別掲1及び別掲2のとおりのものであって、商品のパッケージや商品販売ページなどに使用されており、韓国で販売されているが、日本において大変人気の商品である。
イ 申立人2は、韓国において、登録商標「SILKY ROLLS」の商標権者である(甲12〜甲15)。
ウ 申立人1は、2015年10月24日に開業した個人事業「ドヘ」において、2018年4月に新しくまつ毛パーマ商品を開発し、「SILKY ROLLS」というブランド名(以下、当該ブランド名のまつ毛パーマ商品を「申立人商品」という。)で発売を開始した(甲16、甲17。なお、甲第16号証には、申立人商品のリリース日として2018年4月と記載されている。)。
申立人商品は、申立人のホームページ等でも販売しており、2019年から韓国で人気となり、韓国国内の使用者らによりブログやYouTube、SNSなどで多数紹介され、申立人商品の状況を見た業者から、日本に販売したいとの問い合わせがくるようになった。
エ 2019年5月から、申立人の取引先である韓国の会社「Eye2in」が、日本で申立人商品の販売を開始した。また、「Eye2in」は、2019年5月から現在まで、検索目録上端に商品をアップしてCPC(Cost Per Click)形態で課金される広告方式により、申立人商品の宣伝広告を行っている(甲18)。日本に販売が開始されると、日本において申立人商品の人気が爆発した。2022年8月20日現在の「Eye2in」の、ECサイト「Qoo10」における申立人商品の販売累計は、237,170個であり、売り上げは、タイムセール価格の1個2,399円で計算しても、約568,970,830円である。これは「Qoo10」のみの売り上げであり、他のECサイト「Amazon」や「楽天市場」などのトータル売り上げは、さらに多い。また、レビュー数は、62,423件であり(甲19)、当該販売個数、売上高、レビュー数からも、その人気と周知性が推認できる。
オ 申立人の他の取引先である「Beauti Topping 楽天市場店」は、2020年8月から申立人商品の販売を日本において開始し、リリースした月に楽天市場のまつげエクステカテゴリーのランキング1位を獲得した(甲20)。最近13ヶ月(2021年7月〜2022年7月)の楽天市場での販売動向としては、販売量は21,020個、売り上げは170,087,886円である(甲21)。
また、当該取引先は、「Qoo10」でも申立人商品を日本に販売しており、2020年8月の初レビューから現在までに、申立人商品のレビュー数は5,500件を超えている(甲22)。最近13か月(2021年7月〜2022年7月)のQoo10での販売動向としては、販売量は14,165個、広告費は1,584,000円である(甲21)。2022年8月18日現在の販売累計個数は、22,855個であり、特価価格2,600円で計算しても、総売り上げは、59,423,000円である(甲22)。日本における申立人商品の人気と周知性が推認できる。
カ 申立人商品は、安全性(甲23〜甲26)、機能性、デザイン性、コストパフォーマンスの高さ等から、韓国だけでなく、特に日本で人気が爆発し、日本において話題となっている(甲27)。
動画投稿サイト「YouTube」における「シルキーロールズ まつげパーマ」と検索された動画(甲27)に出てくるまつ毛パーマ製品のセットのほとんどがQoo10に出品している韓国の小売業者から購入しているものである。上述のとおり、韓国においては、申立人2が登録商標「SILKY ROLLS」の商標権者であり、韓国における商標権侵害物品は確認できていないことから、当該動画で使用されている韓国の小売業者から購入した「SILKY ROLLS」商品は、申立人商品であると推認できる。
これらの動画は、1〜2年前から現在までに投稿されたものであって、アップロードされてからの期間が短いにも関わらず、多くの再生回数を記録しており、人気、注目度の高さと、高い広告効果が推認できる。
また、遅くとも2020年頃から申立人商品の日本の消費者によるコンテンツも多数あり、申立人商品は日本において話題となっている人気商品であることがわかる。
(2)引用商標について
引用商標「SILKY ROLLS」は、辞書等に掲載されていない造語であって、申立人1が独自に考えたものである。本件商標と引用商標は同一であり、本件商標に係る指定商品と申立人商品は、重複している。
申立人は、本件商標の登録出願日前に、韓国及び日本において、申立人商品を販売しており、特に日本において、ヒット商品としての売上げを記録し、両国において多くの注目を集め、高い人気となっていた。
そうすると、引用商標は、本件商標の登録出願時において、韓国及び我が国における取引者、需要者の間では、少なくともまつ毛パーマ用製品について、申立人の商標として広く知られていたと推認することができる。
また、インターネット検索エンジンで「SILKY ROLLS」を検索すると、その検索結果は、ほとんどが申立人商品である(甲28)。
申立人は、韓国及びその他の外国にむけたホームページにおいても、自ら申立人商品を販売している。
(3)本件商標権者について
ア 本件商標の商標権者は、2021年10月12日に設立された中国の有限責任会社であり(甲29、甲30)、申立人とは何ら関係のない第三者である。
イ 本件商標権者は、設立後の2021年12月23日に本件商標の登録出願を日本に行い、商標「SILKY ROLLS」を付した申立人商品の偽物を製造し、2022年4月26日(アップロード日)から、日本のECサイト「Amazon.co.jp」において当該商品をアップロードし販売している(甲31)。
また、当該商品の原産国として「大韓民国」と記載されている(甲31)。
当該商品販売ページの、販売業者名の住所は、本件商標権者の住所と同一であり、運営責任者名は、本件商標権者の代表者と同一であり、店舗名は、本件商標権者の原語表記の一部である(甲32)ことから、当該「Amazon」での販売が本件商標権者により行われていることは明白である。
ウ 申立人は、本件商標権者の販売する商品を購入した(甲33〜甲35)ところ、本件商標権者の商品は、申立人商品と、パッケージデザインまでそっくり酷似しているが、申立人商品とは異なる点が多数あり、申立人商品ではないことが確認された(甲42の2〜7)。
本件商標権者が販売する申立人商品のコピー商品(以下「コピー商品」という。)のパッケージは、商標「SILKY ROLLS」部分やその他の表記の文字のフォントやデザイン等が異なっている。
また、コピー商品の裏面の表記は、申立人商品の旧商品の裏面の表記をそのままコピーしたものであり、製造元、連絡先は「Dohae」の記載であるが、申立人1の個人事業「ドヘ」の前住所(甲36、甲37)及び前の電話番号(甲38、甲39)が記載されている。
申立人商品とコピー商品とは当該ロッド番号の刻印の位置及び文字の大きさが異なる。
申立人は、申立人商品を、2022年6月の製造分から新商品のパッケージに変更しているところ、コピー商品は、上述のとおり、申立人の旧商品のパッケージデザインや裏面の記載、ロッド番号を粗雑にコピーしたものである。
エ 本件商標権者は、コピー商品の販売ページやコピー商品のパッケージ等に、中国で作られたにもかかわらず、韓国で作られた商品だと偽りの記載をしている。上述のとおり、申立人2は、商標「SILKY ROLLS」の韓国の商標権者であるため、商標「SILKY ROLLS」が付された商品について、韓国で製造されたと記載されれば、需要者は申立人の商品であると間違えて購入してしまう。
オ 中国で製造されたコピー商品を、韓国で製造された商品であると偽りの記載をして、日本の消費者をだます行為、及び、安全性が確認されていない商品を申立人商品であると記載して日本の消費者をだます行為は、到底許されるものではない。
カ そして、本件商標が登録された後、2022年7月に本件商標権者は、申立人の取引先がECサイト「Amazon」に出品して日本に販売している申立人商品について、商標権侵害物品であるとAmazonに申告し、当該申立人の取引先の出品がAmazonから商標権侵害物品であるとして強制的に取り消された。当該本件商標権者の行為は、権利の濫用であることが明らかである。
キ そうすると、本件商標権者は、「SILKY ROLLS」が申立人のブランド名として日本で人気があることを知りつつ、粗悪で安全性が確認されていないコピー商品を製造し、そのパッケージや表記も申立人の旧連絡先を記載し販売したものであり、申立人のブランド名の有名性にフリーライドするばかりでなく、申立人商品の偽物を公然と販売する行為であり、このような日本の消費者をだます行為は、到底許されるものではない。更に、本件商標権者は、「SILKY ROLLS」が申立人の特に日本で有名なブランド名であることを知りつつ、無断で日本に商標登録を行い、本物である申立人商品を販売する取引業者に対し、商標権侵害であるとECサイトに申告を行い、業務妨害を行う行為は、権利濫用であることは明らかで、社会的相当性を欠くものであり、到底許されるものではない。
なお、本件商標は、その登録出願の際に周知であった引用商標と同一又は社会通念上同一であり、引用商標は造語であること、及び上記経緯から、本件商標が偶然に引用商標と一致したとは認めがたい。
(4)商標法第4条第1項第7号について
本件商標と引用商標とは、同一の構成文字からなるものであり、本件商標の指定商品は、引用商標の使用に係る「まつ毛パーマに必要な製品」である。
また、申立人1は、本件商標の登録出願前から、引用商標を「まつ毛パーマ液」等のまつ毛パーマに必要な製品について使用し、引用商標は、韓国及び特に日本において相当の周知性を獲得している。
さらに、申立人2は、韓国において、本件商標と同一の商標を、本件商標の登録出願前に登録出願し、当該商標は商標登録されている。
一方、本件商標権者は、申立人商品のコピー商品を製造し、その後販売していることから、引用商標の存在を認知していたことは明らかである。
本件商標権者は、2022年6月10日に本件商標が登録されると、同年7月に、申立人の取引先が日本に販売している申立人商品について、商標権侵害物品であるとAmazonに申告し、その出品を取り消させた。
以上より、本件商標権者は、引用商標が申立人商品のブランドとして取引者・需要者の間において注目されている状況において、引用商標が本件商標の登録出願前から申立人によって、まつ毛パーマに必要な製品について使用されていたことを認知していながら、引用商標が我が国において商標登録されていないことを奇貨として、これと同一の本件商標を申立人の承諾を得ずに登録出願をし、登録を得たものであり、正規の製造者、販売者の事業の阻害等を目的に、本件商標権者が引用商標を剽窃したものであること明白である。
よって、本件商標は、不正な目的をもって剽窃的に登録出願されたものと認められるから、その登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、公序良俗に反する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(5)商標法第4条第1項第10号について
申立人は、申立人商品の製造販売開始以来、今日に至るまで、引用商標を継続して使用しており、上記のとおり、特に日本でヒット商品となり、引用商標は、本件商標の登録出願時において、我が国における取引者・需要者の間で、少なくともまつ毛パーマに必要な製品について、申立人の商標として広く知られていたと推認され、本件商標は、引用商標と社会通念上同一である。
また、上記のとおり、本件商標の指定商品は、引用商標の使用に係る「まつ毛パーマに必要な製品」と同一又は類似である。
近年のYouTubeに代表される動画再生サイトやSNSの広告力は、既存のTVCMや新聞記事等の広告力に匹敵するものである。特に、申立人商品であるセルフまつ毛パーマ用の商品の需要者層は、10代から40代がメインであり、まさにYouTubeやSNSを利用するメイン世代である。日本においては、近年のK−POPや韓流ドラマの人気だけでなく、韓国のファッションや化粧品等への興味や購買意欲が高く、これらの世代は、インターネットや韓国製品を販売している店で、韓国の化粧品等を好んで購入している。上記のとおり、申立人商品が日本でこれだけの販売数、売上高を達成していることからも、引用商標の周知性が推認できる。
よって、本件商標は、その登録出願時において、我が国で周知の引用商標と同一又は類似する商標であって、その指定商品も申立人の業務に係る商品と同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(6)商標法第4条第1項第19号について
引用商標は、本件商標の登録出願時において、我が国及び韓国における取引者・需要者の間で、まつ毛パーマに必要な製品について、申立人の商標として広く知られていたと推認され、本件商標は、引用商標と社会通念上同一である。
また、申立人2は、韓国において、本件商標と同一の商標の商標権者であり、当該権利は、本件商標の登録出願の日よりも前に登録出願し、商標登録されている。
一方、本件商標権者は、申立人商品のコピー商品を製造し、その後販売していることから、引用商標の存在を認知していたことは明らかである。
本件商標権者は、2022年6月10日に本件商標が登録されると、2022年7月に、申立人の取引先が日本に販売している申立人商品について、商標権侵害物品であるとAmazonに申告し、その出品を取り消させた。
以上より、本件商標権者は、引用商標が申立人商品のブランドとして取引者・需要者の間において注目されている状況において、引用商標が本件商標の登録出願前から申立人によって、まつ毛パーマに必要な製品について使用されていたことを認知していながら、引用商標が我が国において商標登録されていないことを奇貨として、これと同一の本件商標を申立人の承諾を得ずに登録出願をし、登録を得たものである。
本件商標は、我が国及び韓国において申立人商品のブランドとして周知の商標と同一又は類似する商標であり、正規の製造者、販売者である申立人の事業の阻害等をするとともに、申立人商品のコピー商品を我が国で独占的に製造販売することにより、不正の利益を得る目的をもって使用するものである。
また、本件商標は、正規の製造者、販売者である申立人の事業の阻害等、他人の損害を加える目的をもって使用するものである。
本件商標権者による本件商標の登録出願及び登録の行為には、申立人の商標使用を制限し、本件商標権者が申立人商品のコピー商品を我が国で販売し事業上の優位性を得る目的が推認される。
よって、本件商標は、その登録出願時において、我が国又は外国で周知の引用商標と同一又は類似する商標であって、不正の目的をもって使用するものと認められる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
ア 申立人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
(ア)申立人1は、韓国において、2015年10月24日に、化粧品の製造業、卸売業、小売業等を行う個人事業の商号「ドヘ」を開業し(甲4、甲5)、その後2020年8月1日に、自身が代表者を務める法人である申立人2を設立した(甲6、甲7)。
(イ)申立人2の韓国のホームページ(甲8〜甲11)には、「シルキーロールズまつげファーム体験パック」の表示とともに包装箱に引用商標が表示された写真が掲載されているが、その掲載日は確認できない。
(ウ)申立人2は、韓国において、2021年7月9日に、第3類「まつ毛用ブラシなど20件」の商品及び第21類「まつ毛用ブラシなど13件」の商品について商標登録出願し、同年11月30日にそれぞれ登録された2件の商標権者である(甲12〜甲15)。
(エ)「NAVER」のウェブサイトの検索結果(甲16、甲17)には、引用商標が表示された「シルキーロールズパーマクリーム単品」について、2018年4月に登録されているとするが、製造元が見いだせない。
(オ)「Qoo10」のウェブサイトの「eye2in」の販売ページ(甲19)には、「低刺激 セルフプロ用 まつげパーマ9種セット/眉毛パーマも可能」の表示の下、引用商標が表示された商品写真が掲載され、「製造日 2021−08−01」、メーカー及び発送国が「韓国」とされているが、製造元は見いだせない。
なお、申立人2とeye2inとの取引先納品実績証明書(甲45、甲46)からすると、2020年9月22日から2022年8月16日までの間に、申立人2からeye2inへ「シルキーロールズ」の文字を名称に含む製品が納品され、その売上高の合計は15億6379万5千ウオンであったことがうかがえるが、申立人商品に関する市場シェアは明らかでないから、韓国における当該売上高についての多寡を評価することができない。
(カ)2022年8月18日出力の「楽天市場」のウェブサイト(甲20)には、2020年8月25日から同年9月1日における「楽天ランキング/まつげエクステ部門/1位獲得!」として、「新商品【SILKY ROLLS】シルキーロールズセルフまつげパーマセット」が紹介され、「Beautitopping 2022企画/究極なまつ毛3種セット/SILKY ROLLS|COSNORI|HOLIKAHOLIKA」の表示の下、「メーカー名 DoHae」と記載されている。
また、「Qoo10」のウェブサイトの「BeautiTopping」の販売ページ(甲22)には、「SILKY ROLLS」について、販売累計として「22,855個」、レビュー数「5,514」、商品情報として、「製品名:シルキーロールズエッセンス」、「用途:まつ毛栄養剤」、「製造社/原産国:ドヘ/韓国産」と記載されているものの、掲載日は不明である。
(キ)「Qoo10におけるEye2inの申立人商品への2019年8月の広告費執行内訳と広告執行確認書の写し」(甲18)及び「Qoo10のBeauti Topping及びBeauti Topping楽天市場店における申立人商品の最近13か月(2021年7月〜2022年7月)の販売動向の表」(甲21)は、翻訳文がなく、記載された数字の裏付けもないものである。
(ク)「YouTube」における「シルキーローズまつげパーマ」に関する検索結果(甲27)には、引用商標が表示された動画のサムネイル画像は1件のみであり、「Yahoo Japan」における「silky rolls」に関する検索結果(甲28)では、その検索結果の詳細を把握することができず、掲載日や製造者等について確認できない。
イ 上記アによれば、申立人商品が本件商標の登録出願前に製造され、「Qoo10」や「楽天市場」のウェブサイトにおいて販売されていることはうかがえるものの、申立人商品に関する売上高、市場シェア等は、不明であって、その他需要者の間において広く知られているとする客観的な証拠は提出されていない。
そうすると、申立人の提出に係る証拠からは、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標は、申立人の業務に係る商品の商標として我が国及び韓国の需要者の間に広く知られているとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第10号該当性について
上記(1)イのとおり、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国における需要者の間に広く認識されていたとは認められないものである。
そうすると、本件商標と引用商標が同一又は類似の商標であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第7号及び同項第19号について
引用商標は、上記(1)イのとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国及び韓国の需要者の間で、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、広く認識されていたとはいえない。
そして、申立人は、本件商標権者が申立人商品のコピー商品を製造している旨主張するが、申立人が本件商標権者の製造に係る商品であると主張する商品には、「製造社:Dohae(ドヘ) 韓国製」の表示があり(甲42の1〜3)、これをもって、本件商標権者が申立人商品のコピー商品を製造しているとはいい難い。
また、申立人は、Amazonから申立人に対して「ポリシー警告」を見出しとするメールが送付され(2022年7月27日:甲47、甲48)、Amazonから商品の出品を強制的に削除された事実がある旨主張しているが、当該削除は、本件商標の登録査定後に「権利所有者」がAmazonへ申立てたものであって、本件商標権者と申立人との間における具体的な行為についての証拠の提出はない。
さらに、本件商標は、その登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ない場合等、本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標と認めるに足る具体的な証拠の提出はない。
そのうえ、本件商標は、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるようなものでないこと明らかであり、又は社会の一般的道徳観念に反するなど、公序良俗に反するものというべき証左も見あたらない。
そうすると、申立人の主張及び同人提出に係る証拠からは、本件商標権者が申立人の事業の阻害等、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をもって使用するものと認めるに足りる具体的事実は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同項第19号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第10号及び同項第19号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
別掲1(甲2:色彩は原本を参照。)


別掲2(甲2:色彩は原本を参照。)


(この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。
異議決定日 2023-07-04 
出願番号 2021160496 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (W03)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 大森 友子
特許庁審判官 小俣 克巳
石塚 利恵
登録日 2022-06-10 
登録番号 6570110 
権利者 衡水拓藍商貿有限公司
商標の称呼 シルキーロールズ、シルキーロールス、ロールズ、ロールス 
代理人 杉山 一夫 
代理人 高橋 豊 
代理人 杉山 一夫 
代理人 岩田 克子 
代理人 岩田 克子 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ