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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W0942
管理番号 1398561 
総通号数 18 
発行国 JP 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2023-06-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-08-04 
確定日 2023-05-26 
異議申立件数
事件の表示 登録第6563952号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6563952号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6563952号商標(以下「本件商標」という。)は、「Gardeni」の欧文字を標準文字で表してなり、令和3年10月8日に登録出願、第9類「人工知能を搭載したコンピュータ装置(処理装置・メモリ・コンピュータソフトウェア及びデータ記憶装置を含む。)」及び第42類「オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS)」を指定商品及び指定役務として、令和4年4月15日に登録査定され、同年5月31日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する国際登録第815929号商標(以下「引用商標」という。)は、「GARDENA」の欧文字を横書きした構成からなり、2003年(平成15年)7月25日に国際商標登録出願、第9類「electrical and electronical watering control apparatus; computer software, computer programs」を含む、第6類ないし第9類、第11類、第12類、第17類、第20類、第21類、第28類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成21年3月13日に日本国において設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきものである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
1 商標の類否について
(1)商標の外観について
本件商標と引用商標とを外観に関して比較すると、両商標は、「GARDEN」の綴り、及び文字数が7文字である点において共通し、最後の文字が「i」であるか「A」であるか、及び「G」以外の文字が大文字であるか小文字であるか否かにおいて相違している。
本件商標及び引用商標においては、7文字中6文字と、その大部分が共通し、両商標は7文字もあるため、極めて短い構成を有しているとはいえず、一文字のみの相違は、類否判断に大きな影響を与えるとはいえない。
そして、本件商標及び引用商標のような構成においては、通常左から右へと読まれ、相違点に係る最後に読まれる文字は、通常需要者の注意力が低くなっているため、当該相違点は見落とされやすく、欧文字は一般的に、大文字及び小文字のいずれにおいても表記されるものであるから、大文字小文字の差異は、顕著な相違とはみなされない。
また、本件商標と引用商標とはいずれも、我が国の需要者によく知られている、庭等を意味する英単語「GARDEN」(甲3)に欧文字一文字を加えた構成となっており、需要者は、いずれの商標についても、「GARDEN」を一文字を加えてアレンジしたものという認識を抱くことになり、両商標に対する認識が共通していることに鑑みると、両商標は見間違えやすい。
以上を総合的に考慮すると、本件商標の外観の全体的印象及び引用商標の外観の全体的印象は、互いに紛らわしいものである。
したがって、本件商標は、引用商標と外観において類似する。
(2)商標の称呼について
本件商標は、既存の一般的に知られた単語ではなく、造語として認識するのが相当であるから、ローマ字読みの「ガルデニ」の称呼が自然と生じ、引用商標は、申立人による造語であるから、ローマ字読みの「ガルデナ」の称呼が自然と生じる。
本件商標の「ガルデニ」の称呼と、引用商標の称呼「ガルデナ」とを比較すると、両称呼とも4音からなり、冒頭の3音「ガルデ」において共通し、最後の音が「ニ」であるか「ナ」であるかにおいて異なっているが、両称呼は、音数が同じであり、かつ、4音中3音も同じであり大部分が共通し、相違する音「ニ」及び「ナ」は共にナ行に属する音であり、子音を共通にしている。
一般的に、冒頭の音ほど需要者に認識されやすく、最後の音は最も注意力が低くなるため、両称呼においては、共通する冒頭3音の方が、相違する最後の音よりも認識されやすく、相違する最後の音は聞き漏れやすい。
以上を総合的に考慮すると、本件商標の称呼「ガルデニ」の全体的印象及び引用商標の称呼「ガルデナ」の全体的印象は、互いに紛らわしいものである。
また、英語読みのように、本件商標を「ガーデニ」、引用商標を「ガーデナ」と称呼することができるが、これらの称呼も上述した理由により互いに類似する。
したがって、本件商標は引用商標と称呼において類似する。
(3)商標の類否判断
本件商標は造語であり、特定の観念は生じないため観念においては比較し得ないが、本件商標と引用商標とは、外観及び称呼において類似している。
したがって、本件商標及び引用商標がその外観、称呼又は観念等によって需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に観察すると、本件商標を指定商品又は指定役務に使用した場合に、引用商標と出所混同のおそれがある。
よって、本件商標は引用商標に類似する。
2 指定商品及び指定役務の類否について
(1)本件商標の第9類指定商品について
本件商標は、第9類「人工知能を搭載したコンピュータ装置(処理装置・メモリ・コンピュータソフトウェア及びデータ記憶装置を含む。)」を指定しており、引用商標は、第9類「computer software,computer programs」(コンピュータソフトウェア,コンピュータプログラム)を指定している。本件商標の当該指定商品は、「コンピュータソフトウェアを含む」とあるため、引用商標の当該指定商品とは、完成品と部品との関係にある。
また、「人工知能を搭載したコンピュータ装置」は、人工知能を使用して情報処理機能を発揮するものであるが、この機能を実質的に発揮しているのは、内部に搭載されたコンピュータソフトウェア又はコンピュータプログラムであるため、本件商標の当該指定商品と引用商標の当該指定商品とは、生産部門、品質、及び用途が一致し、両商品の需要者は、情報処理機能を必要としている者であり、需要者も一致している。
そして、コンピュータ装置とコンピュータソフトウェア又はコンピュータプログラムとが家電量販店等のコンピュータ関連の商品を扱う小売店又はオンラインストアで共に販売されており、両商品は販売部門も一致している。
したがって、本件商標の当該指定商品は、引用商標の当該指定商品と生産部門、販売部門、品質、用途、及び需要者の範囲が一致し、両商品は完成品と部品との関係にある。
よって、これらの商品に同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の製造・販売に係る商品と誤認されるおそれがある。
以上により、本件商標の第9類「人工知能を搭載したコンピュータ装置(処理装置・メモリ・コンピュータソフトウェア及びデータ記憶装置を含む。)」は、引用商標の第9類「computer software,computer programs」(コンピュータソフトウェア,コンピュータプログラム)に類似する。
(2)本件商標の第42類指定役務について
本件商標は、第42類「オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS)」を指定しており、引用商標は、第9類「computer software,computer programs」(コンピュータソフトウェア,コンピュータプログラム)を指定している。
本件商標の当該指定役務と引用商標の当該指定商品とは、提供又は販売される電子計算機用のソフトウェア又はプログラムがダウンロード可能か不可能かにおいて異なるのみであり、いずれの場合も、電子計算機用のソフトウェア又はプログラムを使用して情報処理を行うためのものであるから、用途は一致している。
また、両商品及び役務の需要者は、情報処理機能を必要としている者であり、需要者の範囲も一致し、同一のソフトウェア又はプログラムについて、ダウンロード可能なバージョン及びダウンロード不可能なバージョンの両方を同一事業者がオンライン上で販売及び提供していることも一般的である。
よって、これらの商品及び役務に同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の製造・販売又は提供に係る商品及び役務と誤認されるおそれがある。
以上により、本件商標の第42類「オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS)」は、引用商標の第9類「computer software,computer programs」(コンピュータソフトウェア,コンピュータプログラム)に類似する。
なお、特許庁より提供されている「備考類似商品・役務一覧表」においても、本件商標の当該指定役務と実質的に同一の役務である「電子計算機用プログラムの提供」と、引用商標の当該指定商品と実質的に同一の商品である「電子計算機用プログラム」とは類似とすると推定されている。
3 まとめ
本件商標は、申立人の引用商標に類似し、かつ、本件商標の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品と類似する。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する商標である。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、前記第1のとおり、「Gardeni」の欧文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は一般的な辞書等に掲載がないものであって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。
そして、特定の語義を有しない欧文字からなる商標については、我が国において広く親しまれている英語読み又はローマ字読みにならって称呼されるとみるのが自然であるから、本件商標はその構成文字に相応して「ガーデニ」及び「ガルデニ」の称呼を生ずるものである。
そうすると、本件商標は、「ガーデニ」及び「ガルデニ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、前記第2のとおり、「GARDENA」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は一般的な辞書等に掲載がないものであって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。
そして、特定の語義を有しない欧文字からなる商標については、我が国において広く親しまれている英語読み又はローマ字読みにならって称呼されるとみるのが自然であるから、引用商標からはその構成文字に相応して「ガーデナ」及び「ガルデナ」の称呼を生ずるものである。
そうすると、引用商標は、「ガーデナ」及び「ガルデナ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないというのが相当である。
(3)本件商標と引用商標との類否
ア 外観
本件商標は、上記(1)のとおり、「Gardeni」の欧文字からなり、引用商標は、上記(2)のとおり、「GARDENA」の欧文字からなるものであって、本件商標が、大文字と小文字を組み合わせた構成からなるのに対し、引用商標は、大文字のみからなる構成である点に差異を有し、さらに語尾における「i」と「A」のつづりに違いがあるところ、両者はともに7文字という冗長ともいえない文字構成からすれば、その印象が相違し、外観上、明確に区別できるものである。
イ 称呼
本件商標は、上記(1)のとおり、その構成文字に相応して「ガーデニ」又は「ガルデニ」の称呼を生ずるものであるのに対し、引用商標は、上記(2)のとおり、「ガーデナ」又は「ガルデナ」の称呼を生ずるものである。
そこでまず、「ガーデニ」の称呼と「ガーデナ」の称呼とを比較するに、両称呼は、いずれも4音(長音を含む。)という短い音構成であって、末尾において「ニ」の音と「ナ」の音の差異を有するところ、該差異音は、子音「n」を共通にするものの、該子音に伴う母音について、前者が唇を平たく開き、舌の先を下方に向け、前舌面を高めて硬口蓋に接近させ、声帯を振動させて発する小開き母音の「i」であるのに対し、後者が口を広く開き、舌を低く下げ、その先端を下歯の歯茎に触れる程度の位置に置き、声帯を振動させて発する大開き母音の「a」であるため、聴覚上、異なる音として聴取され得るものであり、その音の差異が短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は少なくないとみるのが相当であるから、それぞれを一連に称呼しても、称呼上互いに聞き誤るおそれはない。
次に、「ガルデニ」の称呼と「ガルデナ」の称呼とを比較するに、両称呼は、いずれも4音という短い音構成であって、末尾において「ニ」の音と「ナ」の音の差異を有するところ、該差異音は、上記「ガーデニ」の称呼と「ガーデナ」の称呼との比較における場合と同様、聴覚上、異なる音として聴取され得るものであり、その音の差異が短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は少なくないとみるのが相当であるから、それぞれを一連に称呼しても、互いに聞き誤るおそれはない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼上、非類似である。
ウ 観念
本件商標と引用商標は、いずれも造語よりなるものとして認識され、特定の観念を生じないから、比較することができない。
エ 小括
上記アないしウで述べたとおり、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、その外観及び称呼において相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
したがって、本件商標と引用商標は、非類似の商標であるから、本件商標の指定商品又は指定役務と引用商標の指定商品が類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。


別掲


(この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
異議決定日 2023-05-11 
出願番号 2021125793 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W0942)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 森山 啓
特許庁審判官 青野 紀子
小林 裕子
登録日 2022-05-31 
登録番号 6563952 
権利者 青葉電子株式会社
商標の称呼 ガーデニ、ガーディニ、ガルデニ、ガルディニ 
代理人 小暮 理恵子 
代理人 行田 朋弘 

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