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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W09162841
管理番号 1396525 
総通号数 16 
発行国 JP 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2023-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-08-19 
確定日 2023-04-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第6572034号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6572034号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6572034号商標(以下「本件商標」という。)は、「スポーツラボゴルフ」の片仮名と「Sportslab golf」の欧文字を2段に横書きしてなり、令和3年10月27日に登録出願、第9類「ダウンロード可能なゴルフに関する映像又は画像,ゴルフに関する録画済み記録媒体,ゴルフに関する電子出版物,ゴルフ練習用シミュレーター,ゴルフコース用のナビゲーション装置,ゴルフ用クラブのスイング速度測定機械器具,ゴルフ用距離計,ゴルフ用サングラス」、第16類「ゴルフに関する印刷物,ゴルフ用スコアカード,ゴルフ用スコアカードのホルダー」、第28類「ゴルフスイング練習器具,ゴルフ練習用補助器具,ゴルフ練習用ネット,ゴルフ練習用マット(ゴルフ用具),ゴルフ用具,ゴルフバッグ,ゴルフバッグ専用カート,電動ゴルフカート,非電動ゴルフカート,ゴルフバッグ専用トロリー」及び第41類「ゴルフに関する知識の教授,ゴルフに関する指導,ゴルフ競技者の育成又は教育,ゴルフ競技に関する情報の提供,ゴルフ場又はゴルフ練習場の提供,ゴルフ場又はゴルフ練習場に関する情報の提供,ゴルフ場又はゴルフ練習場の予約の代行,ゴルフ用具の貸与,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,ゴルフの興行の企画・運営又は開催に関する情報の提供,ゴルフに関するセミナーの企画・運営又は開催,ゴルフに関する電子出版物の提供,ゴルフに関する書籍の制作,通信を用いて行うゴルフに関する映像又は画像の提供,ゴルフに関するビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),ゴルフに関する録画済み記録媒体の貸与」を指定商品及び指定役務として、同4年5月27日に登録査定、同年6月15日に設定登録されたものである。

第2 引用商標及び標章
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において、引用する商標及び引用標章は、以下の1ないし3のとおりである。
1 登録第1231859号商標(以下「引用商標1」という。)は、「Golf」の欧文字を横書きしてなり、1973年5月29日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、昭和48年11月29日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同51年11月4日に設定登録され、その後、平成19年4月4日に、指定商品を、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴム貼り付け片」とする指定商品の書換登録がされたものである。
2 登録第1661545号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Golf」の欧文字を横書きしてなり、昭和48年11月29日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年2月23日に設定登録され、その後、平成16年7月14日に、指定商品を、第7類「動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車・風車」を除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,動力伝導装置(機械要素) (陸上の乗物用のものを除く。),制動装置(機械要素) (陸上の乗物用のものを除く。)」及び第12類「陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),動力伝導装置(陸上の乗物用の機械要素),制動装置(陸上の乗物用の機械要素)」とする指定商品の書換登録がされたものである。
3 申立人が、長年商品「自動車」について使用した結果、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者・取引者間において、申立人の取扱いに係る商品「自動車」を表示するものとして、需要者の間に広く知られていると主張する標章は、「Golf」の欧文字及び「ゴルフ」の片仮名(以下、これらを「引用標章」という。)よりなるものである。
なお、引用商標1及び引用商標2の商標権は、現に有効に存続している。
また、引用商標1及び引用商標2をまとめていう場合は、以下「引用商標」といい、引用商標及び引用標章をまとめていう場合は、以下「引用商標及び標章」という。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第27号証(枝番号を含む。以下、枝番号のすべてを示すときは、枝番号を省略する。)を提出した。
なお、証拠の表記にあたっては、甲第1号証を「甲1」のように省略して記載する場合がある。
1 本件商標について
本件商標は、2段書きされた「スポーツラボゴルフ」の片仮名と「Sportslab golf」の欧文字より構成されているから、上段の「スポーツラボゴルフ」の片仮名は下段の「Sportslab golf」の欧文字の称呼を特定した振り仮名であると考えるのが相当である。
そうすると、「Sportslab golf」の欧文字は商標としてはやや冗長であること、「Sportslab」と「golf」の間に1文字分以上のスペースがあること、かつ、「Sportslab golf」は「スポーツ研究所ゴルフ」ほどの意となり、語順として一般的ではないことから、たとえ片仮名が「スポーツラボゴルフ」と一連に書されているとしても、本件商標を目にする者は、称呼するにあたって「スポーツラボ ゴルフ」と、「ゴルフ」の前で一旦息を継ぐのが自然である。
そして、引用商標及び標章は、申立人が長年商品「自動車」について使用した結果、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者・取引者間において、申立人の取扱いに係る商品「自動車」を表示する商標として周知著名となっているので、本件商標に接する取引者・需要者は、本件商標中の「golf」の文字より、申立人の自動車「golf」を難なく連想、想起するといえる。
したがって、本件商標の指定商品との関係においては、「golf」の文字が、本件商標の自他商品識別標識として機能する部分(商標の要部)である。
2 引用商標について
引用商標1は、「Golf」の欧文字を書してなり、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴム貼り付け片」を指定商品とするものである(甲2)。
引用商標2は、「Golf」の欧文字を書してなり、第7類「動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車・風車」を除く。),陸上の乗物用の動力機械器具の部品,動力伝導装置(機械要素)(陸上の乗物用のものを除く。),制動装置(機械要素)陸上の乗物用のものを除く。)」及び第12類「陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),動力伝導装置(陸上の乗物用の機械要素),制動装置(陸上の乗物用の機械要素)」を指定商品とするものである(甲3)
3 引用商標及び標章の周知著名性について
(1)申立人が製造・販売する引用商標及び標章が使用された自動車(以下「使用商品」という。)は、1974年に生産を開始し、39年間で累計生産台数3,000万台を達成(2013年6月)(甲4)し、45年目で3,500万台超を生産した申立人の主力車種であり、欧州メーカー車において累計生産台数が3,000万台に到達した車種は、「Golf」が初めてである(甲5)。
(2)使用商品は、1975年に我が国において輸入販売が開始されて以来、47年目を迎える2022年に至るまで、継続的に日本国内において販売されている(甲6〜甲8)。
(3)使用商品の我が国での販売実績は、外国メーカー車モデル別新車販売台数が、2015年まで実に28年連続して第1位であって(甲9、甲10)、その後も常時トップ3に位置し(甲10)、中古車市場においても根強い人気があり全国的に流通している(甲11、甲12)。
(4)使用商品は、申立人の子会社「フォルクスワーゲングループジャパン株式会社」(以下「VGJ社」という。)が全国に展開する正規ディーラー(甲13)をはじめとして、自動車を取り扱う販売店(中古車販売店を含む。)にて販売されている(甲11、甲12)のみならず、販売された車が購入者等の駐車場に置かれ、また市中を始め日本各地で使用され走行しているため、需要者・取引者のみならず一般人も目にする、なじみのものとなっている。
(5)使用商品は、市販を前提として日本国内で発表された乗用車の中から、年間を通じて最も優秀な車を選定する「日本カー・オブ・ザ・イヤー」において、第25回(2004−2005年)のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに、第28回(2007−2008年)の特別賞に、第30回(2009−2010年)のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに、第34回(2013−2014)には輸入車として初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーに、第42回(2021−2022年)のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに選定されており(甲14、甲15の1、甲15の2)、特定非営利活動法人日本自動車殿堂(略称:JAHFA)が実施する「日本自動車殿堂カーオブザイヤー」において、2005年のインポート・テクノロジー・オブ・ザ・イヤーに、2007−2008年、2009−2010年、2013−2014年及び2016−2017年のインポート・カー・オブ・ザ・イヤー(その年次に発表された輸入自動車のなかで最も優れた乗用車)に選定されており(甲15の3、甲16)、1957年に通商産業省(現、経済産業省)が「グッドデザイン商品選定制度」として創設し、現在は公益財団法人日本デザイン振興会(略称:JDP)が主催する「グッドデザイン賞」において、1998年度、2004年度及び2013年度に「グッドデザイン賞」を受賞し、かつ、2013年度は「グッドデザイン・ベスト100」にも選出され(甲15の4、甲17)、国際的な雑誌「auto motor und sport」誌が行う40年の歴史を持つ自動車業界で最も権威のある読者による人気投票で、2013年から2016年の4年連続で「Best Car」に選出され、とりわけ2015年と2016年は「Best Car」第1位(「コンパクトクラス」カテゴリー)を獲得するなど合計30のアワードを獲得している(甲15の5)。
また、独立行政法人自動車事故対策機構(略称:JASVA)が2013年度に行った自動車アセスメントで、輸入車初の最高評価となる「新・安全性能総合評価5スター賞」を獲得し(甲15の6)、欧州のユーロNCAPが行う世界で最も厳しい条件で実施される公的衝突テストでは、2012年、2015年及び2019年に最高評価の5つ星を獲得する以外にも2015年には4つの革新賞を受賞(甲15の5〜甲15の7、甲18)するなど、車のデザインの良さだけではなく、その高い安全・走行性能でも広く知られている。
(6)使用商品は、欧州・アジア各国で開催され人気があり、我が国でも全国のサーキットを転戦しているレースである「TCRシリーズ」に2016年より参戦しているところ、ジャパンシリーズでは度々表彰台に上がるなど活躍し(甲15の8)、その高い走行性能を発揮していることが広く知られている。
(7)「英和商品名辞典」に「Golf」、「ゴルフ」は、申立人の製造する乗用車として記載され(甲19)、「新英和大辞典」にも同様の記載がある(甲20)。
(8)我が国において、使用商品に関する雑誌や書籍は数多く出版されており、またモデルチェンジ等の最新動向は常に注目を集め、雑誌やインターネットの記事で紹介されている(甲4、甲5、甲7、甲8、甲21〜甲23)。
(9)J−PlatPatにおいて、引用商標1は、日本国周知・著名商標と認定されている(甲24)。
(10)以上の事実からしても、「Golf」、「ゴルフ」の文字は、本件商標の登録出願時には、既に申立人の業務に係る商品「自動車」を表示する商標として、自動車関連業界の取引者、需要者のみならず、一般人においても周知著名であり、その周知著名性は、本件商標の登録査定時(令和4年4月27日)においても継続していたことは疑念のないところである。
また、「Golf」の文字からなる引用商標は、申立人の業務に係る商品「自動車」を表示する商標「Golf」と実質的に同一といえるものであるから、引用商標も、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品「自動車」を表示するものとして、自動車関連業界の取引者、需要者だけではなく、一般人の間にも広く認識されていた。
4 本件商標と引用商標の類否
(1)外観について
本件商標の構成中、独立して自他商品識別標識として機能する「golf」と引用商標「Golf」は、大文字・小文字の違い及び書体の違いはあるものの、つづりを同じくするところからすれば、両商標は、外観上において類似している。
(2)称呼について
本件商標の要部「golf」からは「ゴルフ」の称呼が生じ、引用商標「Gplf」からも「ゴルフ」の称呼を生じるので、両商標は、称呼を共通にするものである。
(3)観念について
引用商標が申立人の周知著名な自動車の名称であることからすれば、本件商標及び引用商標からは、共通して「申立人の業務に係る周知著名な自動車としてのGolf(ゴルフ)」の観念が生じる。
(4)以上を総合すると、本件商標は、引用商標と外観が類似し、称呼と観念を共通にする。
したがって、本件商標は、引用商標と類似の商標である。
5 申立人の商品と混同を生ずるおそれについて
(1)引用商標は、申立人が長年にわたり使用した結果、本件商標の登録出願時より登録査定時に至るまで、需要者・取引者間において申立人の取扱いに係る商品「自動車」を表示する商標として、広く認識され、周知著名となっている。
また、申立人自身あるいは使用許諾を与えた者が、本件商標の指定商品に含まれている様々な商品を製造・販売している(甲25〜甲27)。
(2)申立人又はその子会社は、ゴルフイベントヘの出展をはじめ、ゴルフブランドとのコラボレーションやキャンペーン、プロゴルファーヘのサポートを積極的に行っている(甲27)。
(3)そうすると、本件商標は、申立人の周知著名な引用商標に類似する商標であるので、本件商標に接する需要者・取引者は、申立人の周知著名な引用商標を容易に連想又は想起し、本件商標に係る商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であると捉えるから、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるといえる。
6 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用商標及び標章の周知著名性について
申立人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば、使用商品は、1974年に生産が開始され、2013年には累計の生産台数が3,000万台に達し、45年目には、3,500万台を超える生産数の申立人の主力車種であること、欧州メーカー車において累計生産台数が3,000万台に到達した車種は、「Golf」が初めてであること(甲4、甲5)、1975年に我が国において輸入販売が開始されて以来、47年目を迎える2022年に至るまで、継続的に日本国内において販売されていること(甲6〜甲8)が確認できる。
また、使用商品の我が国での販売実績は、2015年まで28年連続して第1位で(甲9、甲10)、その後もトップ3に位置し(甲10)、中古車市場においても根強い人気があること(甲11、甲12)、使用商品は、VGJ社が全国に展開する正規ディーラー(甲13)をはじめとして、自動車を取り扱う販売店(中古車販売店を含む。)にて販売されていること(甲11、甲12)、使用商品は、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」において、第25回(2004−2005年)のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに、第28回(2007−2008年)の特別賞に、第30回(2009−2010年)のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに、第34回(2013−2014)には輸入車として初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーに、第42回(2021−2022年)のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに選定されている(甲14、甲15の1、甲15の2)ことに加え、様々な受賞歴を有している(甲15の3〜甲15の5、甲16、甲17)ことが確認できる。
さらに、使用商品は、「英和商品名辞典」及び「新英和大辞典」に、申立人の製造する乗用車として記載されている(甲19、甲20)こと、使用商品は、雑誌、書籍及びインターネットの記事で紹介されている(甲4、甲5、甲7、甲8、甲21〜甲23)こと等が確認できる。
以上を総合すると、引用商標及び標章は、本件商標の登録出願時には既に、申立人の業務に係る商品「自動車」を表示する商標として、自動車の取引者・需要者の間に広く認識されていたといえるが、「Golf(ゴルフ)」の文字は、球技としてのゴルフを意味する語であることからすると、自動車の取引者・需要者の範囲を超えて、引用商標及び標章が、取引者・需要者の間に広く認識されていたとはいえない。
(2)本件商標と引用商標及び標章の類似性の程度について
ア 本件商標について
本件商標は、前記第3の1のとおり、「スポーツラボゴルフ」の片仮名と「Sportslab golf」の欧文字を2段に横書きしてなるところ、その構成中の「スポーツラボゴルフ」の片仮名は、「Sportslab golf」の欧文字の読みを表したものと容易に認識でき、また、「スポーツラボゴルフ」の片仮名と「Sportslab golf」の欧文字は、空間なく、一体的に表されており、構成文字に相応して生ずる「スポーツラボゴルフ」の称呼は、格別に長い称呼とはいえず、無理なく一連に称呼し得るものである。
また、「スポーツラボゴルフ」の片仮名と「Sportslab golf」の欧文字は、辞書等に載録されている語ではなく、何らかの特定の意味合いを有する語とは認められない。
したがって、本件商標は、その構成文字に相応して「スポーツラボゴルフ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標及び標章について
前記第3の2のとおり、引用商標は、「Golf」の欧文字を横書きしてなるものであり、引用標章は、「Golf」の欧文字及び「ゴルフ」の片仮名よりなるものであるから、引用商標及び標章は、これらの構成文字に相当して「ゴルフ」の称呼を生じ、「Golf(ゴルフ)」は、球技としての「ゴルフ」又は申立人の業務に係る商品「自動車」の車種の観念を生ずるものである。
ウ 本件商標と引用商標及び標章との類似性の程度について
本件商標と引用商標及び標章とを対比するに、本件商標と引用商標及び標章とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。
また、本件商標の構成文字に相応して生じる「スポーツラボゴルフ」の称呼と引用商標及び標章の構成文字に相応して生じる「ゴルフ」の称呼とは、構成音数が相違するのみならず、「スポーツラボ」の音の有無という顕著な差異により、容易に聴別することができるものである。
さらに、本件商標は、特定の観念を生じないものであるから、球技としての「ゴルフ」又は申立人の業務に係る商品「自動車」の車種の観念が生じる引用商標及び標章とは相紛れるおそれはない、
してみれば、本件商標と引用商標及び標章とは相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
そうすると、本件商標と引用商標及び標章とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であり、別異の商標といい得るから、本件商標と引用商標及び標章との類似性の程度は低いというべきである。
(3)本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品及び使用商品の関連性、需要者の共通性について
本件商標の指定商品は、第9類、第16類、第28類及び第41類に属する球技としての「ゴルフ」に関する商品及び役務であり、引用商標の指定商品及び使用商品は、自動車及び自動車関連商品であるから、これらの商品の製造者、あるいは役務の提供者は相違する等、これらが、密接な関連性を有するものとは認められず、これらの商品及び役務の需要者は、必ずしも共通するものではない。
(4)出所の混同のおそれについて
前記(1)のとおり、引用商標及び標章は、本件商標の登録出願時には既に、申立人の業務に係る商品「自動車」を表示する商標として、自動車関連の取引者・需要者の間に広く認識されていたものというべきであるとしても、前記(2)のとおり、本件商標と引用商標及び標章とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であり、別異の商標といい得るから、本件商標と引用商標及び標章との類似性の程度は低いというべきであり、前記(3)のとおり、本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品及び使用商品とは、これらが、密接な関連性を有するものとは認められず、これらの商品及び役務の需要者は、必ずしも共通するものではないことからすると、本件商標は、その商標権者がこれをその指定商品及び指定役務について使用しても、取引者、需要者が、引用商標及び標章を連想又は想起することはなく、その商品及び役務が申立人又はVGJ社の取り扱いに係る商品及び役務、あるいは、これらの者と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれはないとするのが相当である。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
2 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
(この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
異議決定日 2023-03-28 
出願番号 2021133694 
審決分類 T 1 651・ 171- Y (W09162841)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 矢澤 一幸
特許庁審判官 杉本 克治
豊田 純一
登録日 2022-06-15 
登録番号 6572034 
権利者 株式会社スポーツラボ
商標の称呼 スポーツラボゴルフ、スポーツラブゴルフ、スポーツラボ、スポーツラブ、ラボ、ラブ、エルエイビイ 
代理人 佐久間 洋子 
代理人 江崎 光史 
代理人 田崎 恵美子 
代理人 高橋 正宏 

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