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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W2535
管理番号 1396519 
総通号数 16 
発行国 JP 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2023-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-07-25 
確定日 2023-03-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第6561966号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6561966号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6561966号商標(以下「本件商標」という。)は、「THE STANDARD」の欧文字を標準文字で表してなり、令和3年10月18日に登録出願、第25類「被服,洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,レインコート,ポンチョ,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,タンクトップ,ティーシャツ,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,靴類,げた,草履類,スリッパ,仮装用衣服,運動用特殊靴,乗馬靴,ウインドサーフィン用シューズ,運動用特殊衣服,リストバンド,水上スポーツ用特殊衣服」及び第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、同4年5月9日に登録査定され、同月26日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第25類「被服,洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,レインコート,ポンチョ,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,タンクトップ,ティーシャツ,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子」及び第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「申立商品及び役務」という場合がある。)について、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第33号証を提出した。
1 商標法第3条第1項第3号及び同項第6号該当性について
本件商標は、「THE STANDARD」の文字から成り、「THE」の文字は英語の定冠詞で「まさに・・・の」の意味合いを有し(甲2)、「STANDARD」の文字は「標準的なもの。標準規格品。普及品。スタンダード(ナンバー)。(ポップス・ジャズなどの)定番(曲)」(甲3)といった意味合いを有することから、全体として「まさに標準的な商品。まさに普及品。まさに定番の商品。」のような意味合いを容易に理解させるものである。
そして、「THE STANDARD」の文字又は「ザ・スタンダード」の文字は、被服およびその関連商品の分野において、「まさに標準的な商品。まさに普及品。まさに定番の商品。」の意味合いを表す記述的な文字として使用されている例が多数ある(甲4〜甲33)。
よって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、「申立商品及び役務」との関係で、「まさに標準的な商品。まさに普及品。まさに定番の商品。」という商品の品質あるいは小売等役務の取扱商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標に該当する。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当する。

第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、「THE STANDARD」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「THE」の文字は「その。この。あの。例の。」の意味を、また、その構成中「STANDARD」の文字は「基準。水準。標準の。標準的な。」の意味を有する語であり(ベーシックジーニアス英和辞典第2版 株式会社大修館書店)、全体として「その標準」や「標準であること」ほどの意味合いを想起させるものである。
そして、申立人提出の証拠において、「ザ・スタンダード」や「THE STANDARD」等の文字について、ロゴタイプで表されている例(甲4等)、通信販売の商品欄における検索用キーワードと思われる使用例(甲7、甲13、甲15、甲33等)、書籍等の題号や見出しの一部における使用例(甲9、甲22等)、ウェブサイトでの商品説明の文章中の記載例(甲5、甲6等)があることがうかがえる。
しかしながら、これらの申立人提出の証拠の多くは、「THE STANDARD」等の文字が、取引者、需要者に、どのように看取されるものであるのかを具体的に把握することができないものであり、また、当審において職権を持って調査したところ、「申立商品及び役務」を取り扱う業界において、当該文字が、商品又は役務の品質等又は質等を直接的に表示するものとして取引上一般に使用されていると認めるに足りる事実は見いだせず、さらに、需要者等に、当該文字を、商品又は役務の品質等又は質等を表示したものと認識させるというべき事情も発見できない。
してみれば、本件商標は、「申立商品及び役務」との関係において、商品又は役務の品質等又は質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるとはいえない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
2 商標法第3条第1項第6号該当性について
本件商標は、上記1のとおり、全体として「その標準」や「標準であること」程の意味合いを理解させるものである。
そして、当審において職権を持って調査したが、「ザ・スタンダード」や「THE STANDARD」等の文字が、商品又は役務の品質等又は質等を直接的に表示するものとして取引上一般に使用されていると認めるに足りる事実は見いだせず、また、需要者等に、当該文字を、商品又は役務の品質等又は質等を表示したものと認識させるというべき事情も発見できないことに加え、企業理念・経営方針等や商品又は役務の宣伝文句等を表示したものとしてのみ認識させると判断しなければならない特段の事情も発見できない。
そうすると、本件商標は、「申立商品及び役務」との関係において、自他商品又は役務の出所識別標識としての機能を有さないものとはいえず、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標とは認められない。
してみれば、本件商標は、「申立商品及び役務」との関係において、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標であるとはいえない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。
3 まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号に該当するものではなく、その登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務についての登録は同条第1項の規定に違反してなされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。


別掲
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異議決定日 2023-03-07 
出願番号 2021129350 
審決分類 T 1 652・ 13- Y (W2535)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 旦 克昌
特許庁審判官 馬場 秀敏
山根 まり子
登録日 2022-05-26 
登録番号 6561966 
権利者 株式会社ウィゴー
商標の称呼 ザスタンダード、スタンダード 
代理人 西原 広徳 

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