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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W02
管理番号 1396438 
総通号数 16 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2023-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-06-15 
確定日 2023-04-14 
事件の表示 商願2021− 74840拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、令和3年6月16日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年11月26日付け:拒絶理由通知書
令和3年12月21日 :意見書の提出
令和4年 3月30日付け:拒絶査定
令和4年 6月15日 :審判請求書の提出

2 本願商標
本願商標は、「アンチヴァイラルクリーン」の文字を標準文字で表してなり、第2類「塗料」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「アンチヴァイラルクリーン」の文字を標準文字で表示してなるところ、その構成中、「アンチ」の文字は「名詞に付いて、反対・対抗・排斥などの意を表す。」の意味を有する語であり、「ヴァイラル」の文字は「ウイルス性であることを意味するバイラル。」を示す語であり、「クリーン」の文字は「清潔なさま。」の意味を有する語(いずれも「デジタル大辞泉」株式会社小学館)である。そうすると、本願商標をその指定商品である「塗料」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「清潔な(状態を得られる)抗ウイルス塗料」程の意味合いを認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。

4 当審の判断
本願商標は、前記2のとおり、「アンチヴァイラルクリーン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同書、同大で、間隔なく、横一列にまとまりよく表してなるものである。そして、その構成中、「アンチヴァイラル」の文字は「抗ウイルス性の」の意味を有する英単語である「antiviral」(「プログレッシブ英和中辞典」株式会社小学館)の表音を片仮名で表したものであるとしても、「アンチヴァイラル」の文字が「抗ウイルス性の」を意味する語として一般に知られているとはいい難いから、「クリーン」の文字が「きれいなさま。清潔なさま。」の意味を有する語(「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)であるとしても、本願商標は、その構成全体から特定の意味合いを理解するものとはいい難い。
そして、当審において職権をもって調査したところ、本願の指定商品である「塗料」を取り扱う業界において、「クリーン」の文字について、「○○クリーン」又は「クリーン○○」(○○の文字は、自他商品の識別力を有する文字又は自他商品の識別力を有しない文字)と称する商品が製造、販売されている事実が見受けられるが、これら商品における「クリーン」の文字は、「きれいなさま、清潔なさま」という本来の意味で品質を表す語として使用されているというよりも、当該意味合いを離れ、商品のイメージアップを図る造語の一部分として使用されているものであり、「○○クリーン」又は「クリーン○○」の文字全体として、商品の具体的な品質を認識させるものとする事実は発見できなかった。
また、「アンチヴァイラルクリーン」の文字が、商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、加えて、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、これに接する取引者、需要者をして、その構成全体をもって、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当であって、その指定商品との関係において、商品の品質を表示するものとはいえず、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

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審決日 2023-03-30 
出願番号 2021074840 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W02)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 大森 友子
特許庁審判官 小俣 克巳
飯田 亜紀
商標の称呼 アンチバイラルクリーン、アンチバイラル 
代理人 小川 泰州 

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