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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W29
管理番号 1390944 
総通号数 11 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-04-01 
確定日 2022-11-02 
事件の表示 商願2020−160871拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、令和2年12月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年6月7日付け :拒絶理由通知
令和3年7月12日 :意見書の提出
令和3年12月16日付け :拒絶査定
令和4年4月1日 :審判請求書の提出

2 本願商標
本願商標は、「海老のちから」の文字を標準文字で表してなり、第29類「えび(生きているものを除く。)」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「海老のちから」の文字を普通に用いられる方法(標準文字)で表示してなるものである。そして、その構成中の「ちから」の文字は「効能」の意味を有する語であり、「海老」の文字は、本願の指定商品を表す語であるから、本願商標は、全体として「海老の効能」ほどの意味合いを生ずるものである。そして、飲食料品の分野においては、商品や原材料の効能を誇称するに際し「○○の力(○○には商品や原材料名が入る。)」の文字が使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該商品の効能を誇称して表示したもの(品質)として認識するものとみるのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審の判断
本願商標は、「海老のちから」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「海老」の文字が「十脚目長尾亜目の甲殻類の総称。」を意味する語であり、「ちから」の文字が「人や動物にもともと備わっている、自ら動き、または他の物を動かす働き。体力。ききめ。効果。効力。」等の意味を有する「力」の語(いずれも、「デジタル大辞泉」株式会社小学館)の平仮名表記であって、これらの文字を格助詞の「の」で結合してなる「海老のちから」の文字は、例えば、「海老の体力」、「海老の効果」等、各語の語義を結合した多様な意味合いを連想、想起させ得るものである。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「海老のちから」の文字が、商品の品質、効能を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引上普通に使用されている事実を発見することができず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、構成全体として意味合いが漠然としており、その指定商品について使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものであるというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
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審決日 2022-10-20 
出願番号 2020160871 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W29)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 佐藤 松江
特許庁審判官 小俣 克巳
豊瀬 京太郎
商標の称呼 エビノチカラ、チカラ 
代理人 後田 春紀 

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