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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W45
管理番号 1389973 
総通号数 10 
発行国 JP 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2022-10-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-03-16 
確定日 2022-10-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第6503251号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6503251号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6503251号商標(以下「本件商標」という。)は、「家族想ホールリアン」の文字を標準文字で表してなり、令和3年10月18日に登録出願、第45類「葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,衣服の貸与,祭壇の貸与,装身具の貸与,遺体の防腐処理」を指定役務として、同4年1月13日に登録査定、同月21日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標に係る登録異議の申立てにおいて引用する登録第5174799号商標(以下「引用商標」という。)は、「家族想」の文字を標準文字で表してなり、平成19年4月6日に登録出願、第45類「葬儀の執行,葬儀のための施設の提供」を指定役務として、同20年10月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)本件商標について
ア 本件商標は、「家族想ホールリアン」の文字を標準文字で表してなるところ、その外観において、漢字で書き表された「家族想」の文字部分と、片仮名で書き表された「ホールリアン」の文字部分とから構成されているから、その文字種の相違によって、視覚上、「家族想」の文字部分が、「ホールリアン」の文字部分から容易に分離して把握される。
イ 「ホール」の文字部分について
本件商標の構成中、「ホール」の文字部分は、「会館。会堂。講堂。大広間。」(「広辞苑」第六版、岩波書店)を意味するものとして、需要者、取引者において広く知られているため、葬儀業界において、本件指定役務との関係において、葬儀などを執行するために使用する「葬儀会館」などの施設を表すものとして、一般に使用され、認識されるにすぎない。
この事実は、例えばインターネット検索エンジンGoogleを用いて、「ホール」と「葬儀」の語をAND検索すれば約10,800千件もの情報がヒットする(甲3)ことからも明らかである。
よって、「ホール」の文字部分は、本件指定役務との関係において、需要者、取引者には、葬儀を執行するために使用する葬儀会館であることを理解させ、認識させるにとどまるから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
ウ 「リアン」の文字部分について
本件商標の構成中「リアン」の文字部分は、仏語「Lien」の「(人の)つながり、きずな」(甲6)を意味するものとして、需要者、取引者において広く知られている。
そのため、本件商標の構成中、「リアン(Lien)」の文字部分は、本件指定役務との関係において、「故人との繋がりや絆が深い遺族や知人を招いて行う葬儀」や、「故人の遺族やごく親しい知人だけを招いて行う葬儀(家族葬)」(「広辞苑」第六版、岩波書店)を意味するものとして、一般に使用され、認識されるにすぎない(甲7〜甲11)。
よって、本件商標の構成中、「リアン」の文字部分は、本件指定役務との関係において、これに接する需要者、取引者には、故人との繋がりや絆が深い遺族や知人を招いて行う葬儀又は家族葬であることを理解させ、認識させるにとどまることから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない。
エ 本件商標の要部について
本件商標の構成中、「ホール」の文字部分は、本件指定役務との関係において、その役務の提供場所を表示するにすぎず、そして、「リアン」の文字部分は、本件指定役務との関係において、その役務の質、態様を意味するにすぎないものであるため、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
また、本件商標は、一体不可分の商標として「カゾクソウホールリアン」と一気一連に称呼するには、冗長すぎて、不自然である。また、本件商標の外観においても、「家族想」の漢字部分と、「ホール」及び「リアン」の片仮名部分とから構成されていることから、視覚上、容易に分離して把握される。
そうすると、本件商標は、「家族想」の文字部分が、強く印象され、独立して自他商品の出所識別標識としての機能を果たす要部として看取される。
それゆえ、本件商標は、その構成文字全体から、「カゾクソウホールリアン」の称呼を生ずるほか、「家族想」の文字部分から、「カゾクソウ」の称呼を生じ、また、該文字は、特定の意味合いを有しない一種の造語であるので、本件商標からは、特定の観念が生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「家族想」の文字を標準文字で表してなるものであるから、「カゾクソウ」との称呼を生じ、当該文字は、特定の意味合いを有しない一種の造語といえるものであるから、特定の観念が生じない。
(3)本件商標と引用商標との対比について
本件商標と引用商標とを対比すると、外観については、本件商標は、その構成中、独立して自他商品の識別機能を果たす要部が、漢字で書き表された「家族想」であり、一方、引用商標は、「家族想」の漢字からなるものであるから、両商標は、「家族想」の文字において、外観上、互いに相紛らわしいものである。
次に、称呼について検討すると、本件商標と引用商標からは、いずれも「カゾクソウ」との同一の称呼が生ずるものである。
また、観念について検討すると、「家族想」の文字が特定の観念を生じないとしても、本件商標の構成中の「家族想」の文字と引用商標は、同一の文字からなるものであるから、両商標において観念の相違がないことは明らかである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観上、互いに相紛らわしいものであって、「カゾクソウ」の称呼をも同一にするものであり、さらに、観念の相違もないものであるから、両者は、類似の商標である。
そして、本件商標と引用商標は、いずれも「葬儀の執行」を含み、その他、役務の提供の手段、目的又は場所が一致し、役務の提供を受ける需要者の範囲も一致し、そして、業種も葬儀業又は葬祭業として同一又は類似の役務に使用されるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、「家族想ホールリアン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成各文字は同書、同大でまとまりよく一体的に表されているものであり、いずれかの文字部分が看者の注意を引くような構成にはなっていない。
そして、構成文字全体から生じる「カゾクソウホールリアン」の称呼は、やや冗長であるとしてもよどみなく一連に称呼できるものである。
また、本件商標を構成する「家族想」及び「ホールリアン」の文字は辞書等に載録されておらず、特定の意味合いをもって親しまれているような事情も見いだせないから、全体として特定の観念を生じるものではないが、いずれかの文字部分が強く支配的な印象を与えるとか、出所識別標識としての機能を果たし得ないとみるべき事情は見いだせない。
そうすると、本件商標は、その構成全体をもって認識、把握されるというのが相当であるから、「カゾクソウホールリアン」の一連の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は、「家族想」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「カゾクソウ」の称呼を生じるものである。
そして「家族想」の文字は、辞書に載録されておらず、特定の観念を有するものとして知られているものでもないから、特定の観念は生じない。
したがって、引用商標は、その構成文字から、「カゾクソウ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
ウ 本件商標と引用商標の類否について
(ア)外観について
本件商標と引用商標とは、外観において、上記ア及びイのとおり、「ホールリアン」文字の有無において明らかな差異があるから、両者は、外観上、明確に判別し得るものである。
(イ)称呼について
本件商標から生じる「カゾクソウホールリアン」の称呼と引用商標から生じる「カゾクソウ」の称呼とは、その音数及び音構成において顕著な差異を有するものであるから、両者は、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。
(ウ)観念について
本件商標及び引用商標からは、特定の観念を生じないから、両者は比較できない。
エ そうすると、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、その外観、称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者・需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標である。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
(2)小括
本件商標と引用商標は、上記のとおり、非類似の商標であるから、本件商標の指定役務と引用商標の指定役務が同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)申立人の主張について
申立人は、本件商標中「ホール」の文字部分は、「会館、講堂」等を意味するものとして知られているから、指定役務との関係において役務の提供場所を表示し、「リアン」の文字は,仏語「Lien」の「つながり、きずな」を意味するものとして知られているから、役務の質、態様を表示し自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない旨主張している。
しかしながら、上記(1)(ア)のとおり、本件商標の構成よりすれば、本件商標は構成全体をもって看取、把握されるというのが相当であるから、「家族想」の文字部分が単独で分離抽出されることはないというべきである。
また、仮に、構成中の「ホール」の文字が上記意味合いを理解させる場合があるとしても、提出された証拠をもって「リアン」の文字が、仏語「Lien」の表音を表したものと認識されるとはいい難く、さらに、当該文字が「つながり、きずな」等の意味を有する語であるとして、我が国において、広く知られている語であるとも認め難いことなどからすれば、「ホールリアン」の文字が申立人が主張するような役務の質を表した文字と認めることはできない。
したがって、申立人の主張は採用できない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものでなく、他に同法43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。

別掲

(この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
異議決定日 2022-09-29 
出願番号 2021129522 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W45)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 清川 恵子
大森 友子
登録日 2022-01-21 
登録番号 6503251 
権利者 株式会社公益社
商標の称呼 カゾクソーホールリアン、カゾクソーホール、ホールリアン、リアン 
代理人 赤岡 迪夫 
代理人 吉岡 亜紀子 
代理人 赤岡 和夫 
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