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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W3541 |
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管理番号 | 1385424 |
総通号数 | 6 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2022-06-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2021-10-21 |
確定日 | 2022-05-10 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第6432882号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第6432882号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第6432882号商標(以下「本件商標」という。)は、「七夕スカイランタン祭り」の文字を標準文字で表してなり、令和3年6月16日に登録出願、第35類「広告業,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,コンピュータデータベースへの情報編集,広告用具の貸与,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,インターネットを利用して行う音楽の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供」を指定役務として、同年8月12日に登録査定、同月24日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録第6437078号商標(以下「引用商標」という。)は、「スカイランタン」の文字を標準文字で表してなり、令和2年12月7日登録出願、第35類「商業又は広告のための商品の販売に関するイベントの企画・運営又は開催,広告,商品の販売に関する情報の提供,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,広告場所の貸与及びそれに関する情報の提供」を指定役務として、同3年9月1日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。 本件商標は、「七タスカイランタン祭り」の漢字、片仮名及び平仮名を標準文字で表してなるものである。本件商標を構成する文字は、単に七夕祭りに行うスカイランタン程の意味合いであり、かつ本件商標を構成する「七夕」及び「祭り」はいずれも慣用される文字であり識別力を有しない。よって残る片仮名である「スカイランタン」のみで対比すべき標章である。 他方、引用商標は、「スカイランタン」と片仮名の標準文字からなるものであるから、「スカイランタン」の称呼、外観、観念を生ずるものである。 してみれば、本件商標と引用商標は、共に「スカイランタン」と同一又は類似であるから、その称呼、外観、観念そのいずれにおいても同一又は類似の商標である。 そして本件商標と引用商標の指定役務は同一又は類似である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反するものである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 本件商標は、「七夕スカイランタン祭り」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成各文字は同書・同大・等間隔でまとまりよく一体的に表されているものであり、いずれかの文字部分が看者の注意をひくような構成にはなっていない。 また、本件商標の構成全体から生じる「タナバタスカイランタンマツリ」の称呼は、よどみなく一連に称呼できるものであり、さらに、本件商標全体から、祭りの名称を表したものと認識されるものである。 そして、本件商標の構成中の「スカイランタン」の文字部分が強く支配的な印象を与えるとか、それ以外の文字部分が出所識別標識としての機能を果たし得ないとみるべき事情は見いだせない。 そうすると、本件商標は、かかる外観、称呼及び観念等から一体不可分のものとして看取、把握されるとみるのが自然である。 してみれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「タナバタスカイランタンマツリ」の一連の称呼を生じ、「七夕スカイランタン祭り」という祭りの名称を認識させるものというべきである。 したがって、本件商標は、「タナバタスカイランタンマツリ」の称呼を生じ、「七夕スカイランタン祭り」(祭りの名称)の観念を生じるものである。 イ 引用商標 引用商標は、「スカイランタン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「スカイランタン」の称呼を生じるものである。 そして、「スカイランタン」の文字は、「中国や台湾などアジア各地域で広く見られる熱気球の一種である天灯」を意味する成語として、一般に知られているものであるから、「天灯」の観念を生じるものといえる。 したがって、引用商標は、その構成文字から、「スカイランタン」の称呼を生じ、「天灯」の観念を生じるものである。 ウ 本件商標と引用商標の類否について 本件商標と引用商標とは、外観において、上記のとおりそれぞれの構成に照らし文字構成に明らかな差異があるから、外観上、明確に区別し得るものであり、称呼においては、本件商標から生じる「タナバタスカイランタンマツリ」の称呼と引用商標から生じる「スカイランタン」の称呼とは、その音数及び音構成において顕著な差異を有するものであるから、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。 また、本件商標は、「七夕スカイランタン祭り」(祭りの名称)の観念を生じるのに対し、引用商標は「天灯」の観念を生じるものであるから、観念において相紛れるおそれはないものである。 その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。 してみれば、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、両商標の指定役務の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、その登録は同法第4条第1項の規定に違反してされたものとはいえず、他に同法43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
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異議決定日 | 2022-04-27 |
出願番号 | 2021074723 |
審決分類 |
T
1
651・
261-
Y
(W3541)
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最終処分 | 07 維持 |
特許庁審判長 |
岩崎 安子 |
特許庁審判官 |
板谷 玲子 馬場 秀敏 |
登録日 | 2021-08-24 |
登録番号 | 6432882 |
権利者 | 株式会社スターリーナイトカンパニー |
商標の称呼 | タナバタスカイランタンマツリ、タナバタスカイランタン、タナバタ、スカイランタン |