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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W41
管理番号 1385310 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-06-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-06-08 
確定日 2022-06-04 
事件の表示 商願2019−170953拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、令和元年12月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年11月 4日付け:拒絶理由通知
令和2年12月23日 :意見書の提出
令和3年 3月 3日付け:拒絶査定
令和3年 6月 8日 :審判請求書の提出

2 本願商標
本願商標は、「いわきものづくり塾」の文字を標準文字で表してなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),写真の撮影」を指定役務として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「いわきものづくり塾」と標準文字で表してなるところ、その構成中の「いわき」の文字は福島県いわき市を認識させ、「ものづくり塾」の文字は、物作りを教授する組織を表す際、使用されている事実がある。
そうすると、本願商標をその指定役務に使用した場合、需要者は、福島県いわき市にある物作りを教授する組織が行う役務であると認識するにとどまるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標である。
また、出願人は、本願商標を12年間、セミナーの名称として使用し、需要者において広く認識されている旨主張するが、出願人の提出に係る資料のみをもって、本願商標が需要者において広く認識されていると認めることもできない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

4 当審の判断
本願商標は、前記2のとおり、「いわきものづくり塾」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで、等間隔に、外観上まとまりよく一体に表されているものであり、その構成中、「いわき」の文字は、「(「いわき」と書く)福島県南東部の市」(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)であるいわき市を認識させるものである。
そして、当審において職権をもって調査したところ、本願の指定役務に含まれる、知識の教授やセミナーの開催に関する役務等を取り扱う業界では、物作りに係る技術を伝承することにより、あるいは、実験を通じて物作りの楽しさを伝えること等により、人材を育成する組織を指称する語として、「ものづくり塾」の文字が使用されている事実が認められ、これら役務の提供者(商工会議所、公益財団法人等)が当該役務の出所を示す際に、「○○ものづくり塾」(○○には、地域名、法人名等が入る。)等のように、出所を表示して使用している実情が見受けられる(別掲1及び別掲2参照)。
また、当審において請求人が提出する物件によれば、請求人は、平成20年度から「いわきものづくり塾」を開催し、いわき市のものづくり人材を育成しているところ(【物件名】「2016年ポリテクセンターいわきの記事」)、平成26年度からは、当該塾は「産業人材育成支援事業」とされ、いわき市やいわき商工会議所と共催で、同事業を行っていることが認められる(【物件名】「平成26年度ものづくり塾事業報告書」ないし「令和元年度ものづくり塾事業報告書」)。
さらに、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、請求人以外の者が「いわきものづくり塾」の文字を使用している事実を発見することはできなかったことに加え、本願の指定役務の取引者、需要者が当該文字を自他役務の識別標識とは認識しないというべき事情も発見できなかった。
そこで、これらの実情を踏まえて本願商標をみると、本願商標は、全体として「いわきものづくり塾」という役務の出所を表示する標識として、取引者、需要者に認識されているものといえるから、本願商標は、その指定役務について使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当であり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とはいえない。
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第6号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
別掲
1 「ものづくり塾」の文字の使用例
(1)2016年1月15日付け「日本経済新聞」(地方経済面、長野3ページ)において、「オリオン機械――ものづくり塾で若手指導、技能五輪経験者強み(伝承我が技)」の見出しの下、「・・・産業機械のオリオン機械(須坂市)。若手がベテランや技能五輪の出場経験者から技術を学ぶ「ものづくり塾」を社内に設け、技術習得に励む。」の記載がある。
(2)2012年9月19日付け「日刊工業新聞」(4ページ)において、「伝承の力・工場長に聞く/日精樹脂工業専務・清水洽氏」の見出しの下、「プラスチック射出成形機大手の日精樹脂工業が7月1日付の機構改革で、社内に「ものづくり塾」を新設した。・・・現場でキャリアを積んできた優れたベテランが社内にいるうちに、若手社員に技術の伝承をきちんとしようというのが設立の狙い。」の記載がある。
(3)2010年10月22日付け「日刊工業新聞」(5ページ)において、「アーステクニカ、改善活動のリーダー育成を年度内に開始」の見出しの下、「アーステクニカ(・・・)は、破砕機などの生産現場で改善活動を推進するリーダー層の育成研修を2010年度内に始める。・・・既に技能伝承に向けては製造現場に携わるすべての従業員を対象とした技能教育「ものづくり塾」を08年、09年に実施。」の記載がある。

2 「ものづくり塾」の文字に出所を表示して使用している例
(1)2020年10月5日付け「毎日新聞」(地方版、20ページ)において、「島ものづくり塾:作って実験し楽しむ 島ものづくり塾に30人 和歌山 /和歌山」の見出しの下、「県内の小学生低学年に実験を通じてものづくりの楽しさを体感してもらおうと、公益財団法人・島財団(和歌山市)による「島ものづくり塾」が4日、同市本町2で始まった。」の記載がある。
(2)2014年6月11日付け「毎日新聞」(地方版、24ページ)において、「製造業向けセミナー:ものづくりに磨きを 越前市で外部講師招き23日から 商品開発や販路拡大へ /福井」の見出しの下、「越前市や武生商工会議所、越前市商工会などでつくる「越前ものがたり実行委員会」は、市内外の製造業経営者に商品開発や販路拡大のノウハウを磨いてもらう「越前ものづくり塾」を始める。・・・市産業政策課の担当者は「商品づくりや商売、生産力の向上に結びつけるためのヒントを見つけてほしい」と期待している。」の記載がある。
(3)2010年7月22日付け「日刊工業新聞」(39ページ)において、「尼崎商工会議所、28日から若手モノづくり塾」の見出しの下、「尼崎商工会議所は・・・市内高校生や高専生、専門学校生を対象に「尼崎ものづくり塾」を開く。モノづくりの若手人材を発掘し、市内中堅・中小製造業への就業意識を啓発するのが狙い。」の記載がある。


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審決日 2022-05-24 
出願番号 2019170953 
審決分類 T 1 8・ 16- WY (W41)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 佐藤 淳
特許庁審判官 石塚 利恵
小俣 克巳
商標の称呼 イワキモノズクリジュク、イワキモノズクリ、モノズクリジュク、モノズクリ 
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