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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W43
管理番号 1384370 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-05-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-09-24 
確定日 2022-04-07 
事件の表示 商願2021−11857拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「TANKUMA」の文字を標準文字で表してなり、第33類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年2月2日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年4月13日付けで拒絶理由の通知がされ、同年5月24日に意見書が提出されたが、同年6月24日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して令和3年9月24日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものであり、指定商品及び指定役務については、同日付け手続補正書により、第43類「飲食物の提供,ワイン及びワインと食品の組み合せに関する助言の提供(ソムリエサービス),会議室の貸与,展示施設の貸与,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,家庭用電気式ホットプレートの貸与,家庭用電気トースターの貸与,家庭用電子レンジの貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用調理台の貸与,業務用流し台の貸与,家庭用加熱器(電気式のものを除く。)の貸与,家庭用調理台の貸与,家庭用流し台の貸与,食器の貸与,おしぼりの貸与,タオルの貸与」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第3032695号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおり、筆文字で「たん熊」及び「北店」の文字を縦書きに表してなり、平成4年9月30日に登録出願、第42類「日本料理を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同7年3月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり「TANKUMA」文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「タンクマ」の称呼を生ずるものである。また、「TANKUMA」の文字は辞書等に載録のない造語であるから、特定の観念は生じない。
(2)引用商標について
引用商標は、上記2のとおり、筆文字で「たん熊」及び「北店」の文字を縦書きに表してなるところ、両文字は2行に表されているが、「北店」の文字は「たん熊」の文字の左下に配されており、かつ、「たん熊」の文字は「北店」の文字の4倍ほどの大きさで顕著に表されていることから、両文字は視覚上、明確に分離して看取されるものである。
また、両文字は、それぞれ相互に観念上、密接な関連性があるとはいえず、構成部分を結合して意味を持たせるようなつながりもないことから、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものとはいえない。
さらに、「北店」の文字が「北にある店」程度の意味を理解させる場合がある一方で、「たん熊」の文字は辞書等に載録もなく、独創性の高い造語であるといえるから、「たん熊」の文字部分が、取引者、需要者に対し強く支配的な印象を与える要部であるといえ、自他役務の識別標識としての機能を発揮する部分であるとみるのが相当であって、引用商標は、その構成中「たん熊」の文字部分を要部として抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
そうすると、引用商標からは、その構成全体から生じる「タンクマキタテン」、「タンクマキタミセ」の称呼に加え、引用商標の要部である「たん熊」の文字部分から、「タンクマ」の称呼を生じ、「たん熊」の文字は辞書等に載録のない造語であるから、当該文字部分から特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標の要部とは、外観において相違するものの、上記(1)及び(2)のとおり、「タンクマ」の称呼において共通し、観念においては比較することはできないものである。
そして、本願商標の指定役務を取り扱う業界においては、商標の構成文字を同一の称呼を生じる範囲内で、漢字又は仮名とローマ字とを相互に変更したり、デザイン化したりすることが一般に行われている取引の実情があることからすれば、特定の観念を有しない文字商標においては、観念において商標を記憶することができないため、称呼を記憶し、その称呼を頼りに取引にあたることが少なくないというのが相当であるから、そのような商標の類否判断においては、称呼が重要な役割を果たすといわなければならない。
そうすると、本願商標と引用商標の要部とは、外観において差異を有し、観念において比較できないものの、両者の類否判断において重要な役割を果たす称呼を共通にするものであり、その外観における差異が称呼の共通性を凌駕するものとはいい難く、両者の外観、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
(4)本願の指定役務と引用商標の指定役務の類否について
本願商標の指定役務中「飲食物の提供,ワイン及びワインと食品の組み合せに関する助言の提供(ソムリエサービス)」は、引用商標の指定役務「日本料理を主とする飲食物の提供」と同一又は類似である。
(5)請求人の主張について
ア 請求人は、原審の査定は、平成20年9月8日の最高裁判決(第一小法廷、平成19(行ヒ)223号)において、「複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて,商標の構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは,その部分が取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められる場合などを除き,許されないというべきである」と示された判断基準に従っていないと主張する。
しかしながら、結合商標について最高裁判決が示している判断規範としては、最高裁昭和38年12月5日第一小法廷判決(同昭和37年(オ)第953号)において、「商標はその構成部分全体によつて他人の商標と識別すべく考案されているものであるから、みだりに、商標構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判定するがごときことが許されないのは、正に、所論のとおりである。しかし、簡易、迅速をたつとぶ取引の実際においては、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、常に必ずしもその構成部分全体の名称によつて称呼、観念されず、しばしば、その一部だけによつて簡略に称呼、観念され、1個の商標から2個以上の称呼、観念の生ずることがあるのは、経験則の教えるところである」と述べているとおり、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、その一部だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判定することも許されると解釈されるものである。
そして、引用商標は各構成部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められないことから、その構成中「たん熊」の文字部分を要部として抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきであることは、上記(2)のとおりである。
イ 請求人は、現存する登録商標の権利者の状況、請求人と引用商標権者が、それぞれを「本家たん熊」、「たん熊北店」と分別表示することを定めたことにより、インターネットで「たん熊」なる語で検索を行うと、「本家たん熊」と「たん熊北店」がそれぞれ別々の店舗として表示されることを理由に、請求人と引用商標権者が独立の営業主体であることは、一般に広く知られているから、本願商標と引用商標とは需要者の間において出所が明確に識別され得る、非類似の商標であると主張する。
しかしながら、請求人が挙げる登録例は、本願商標とは構成態様も指定商品又は指定役務の分野も異なるものであるから、本願商標と引用商標の類否判断に直接影響するものではない。また、請求人と引用商標権者の取り決めによって、インターネットの検索結果が示していることは、「本家たん熊」と「たん熊北店」という別の店があるということにすぎず、そのことによって欧文字で表された本願商標「TANKUMA」と引用商標から要部として抽出した「たん熊」の部分の類否判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。
(6)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
別掲 引用商標


(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審理終結日 2022-01-27 
結審通知日 2022-02-01 
審決日 2022-02-17 
出願番号 2021011857 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W43)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 齋藤 貴博
特許庁審判官 馬場 秀敏
綾 郁奈子
商標の称呼 タンクマ 
代理人 特許業務法人京都国際特許事務所 
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