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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服202013065 審決 商標
不服20216145 審決 商標
不服202014218 審決 商標
不服20213236 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W28
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W28
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W28
管理番号 1378826 
審判番号 不服2021-1307 
総通号数 263 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-11-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-01-29 
確定日 2021-10-07 
事件の表示 商願2019-98051拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は,「KUMIKI」の文字を標準文字で表してなり,第28類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,令和元年7月18日に登録出願されたものである。
本願は,令和2年6月4日付けで拒絶理由の通知がされ,同年9月4日付けで意見書が提出されたが,同年10月26日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して令和3年1月29日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものであり,指定商品については,原審における同2年9月4日付け手続補正書により,第28類「クライミング用の人工壁及びその附属品,タワー型のクライミング用人工壁,クライミング用の壁に用いるパネル,クライミング用の壁に用いるプレート,クライミング用の壁に用いるホールド(手用及び足用のもの),クライミング用のルートマーカー(ルートの表示用器具),クライミング用の壁に設置する文字・数字・様々な形状を表したクライミング用の壁の附属品」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第6047006号商標(以下「引用商標」という。)は,「組器」の文字を標準文字で表してなり,平成29年9月14日に登録出願,第21類「食器類,その他の台所用品(「ガス湯沸かし器・加熱器・調理台・流し台」を除く。),清掃用具及び洗濯用具,化粧用具,コッフェル,家庭用燃え殻ふるい,五徳,石炭入れ,火消しつぼ,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,ガラス製又は陶磁製の包装用容器」を指定商品として,同30年5月25日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,「KUMIKI」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字に相応して「クミキ」の称呼が生じるものである。
そして,「KUMIKI」の文字はそれ自体で辞書等に載録がないものではあるが,「クミキ」と読まれる日本語は,「広辞苑第七版」によれば「棒の端に切込みをつけた木製の組立玩具」を意味する「組木」のみ,「大辞泉第二版(株式会社小学館発行)」によれば「両端にコの字形の切り込みのある細長い長短の木片を互いにはめ込み,いろいろな物の形を作って遊ぶ玩具。寄せ木。」を意味する「組木」のみ,「大辞林第四版(株式会社三省堂発行)」によれば「両端に切り込みを入れた長短の木片で,組み合わせて種々のものに作る玩具。」を意味する「組木」のみであるなど,複数の辞書に玩具としての「組木」のみが掲載されていることからすれば,「クミキ」と読まれる語として一般に定着しているといえるものは,玩具としての「組木」のみである。
そうすると,「クミキ」の称呼を生じ,「KUMIKI」の文字より構成される本願商標からは,玩具としての「組木」の観念が生じるというべきである。
(2)引用商標について
引用商標は,「組器」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は,一般的な日本語の辞書に載録されているものではなく,また,特定の意味合いを有するものとして認識されているというような事情も見いだせない。
そして,「組合(くみあい)」,「組曲(くみきょく)」,「組物(くみもの)」,「組織(そしき)」,「組閣(そかく)」,「組成(そせい)」,「容器(ようき)」,「食器(しょっき)」,「磁器(じき)」等の成語の読み方に倣えば,引用商標は「クミキ」又は「ソキ」と読めるものであるから,引用商標からは,「クミキ」又は「ソキ」の称呼が生じ,特定の観念は生じない。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標との類否について検討するに,外観については,上記(1)及び(2)のとおり,明らかに相違するものであるから,両商標は,外観上,明確に区別できるものである。
次に,称呼についてみるに,本願商標及び引用商標は,「クミキ」の称呼を共通にする場合がある。
さらに,観念についてみるに,本願商標は玩具としての「組木」の観念が生じるのに対し,引用商標は特定の観念が生じないから,観念において紛れるおそれはない。
そうすると,本願商標と引用商標は,称呼を共通にする場合があるとしても,外観においては明らかに相違し,観念においても紛れるおそれがないから,外観,称呼及び観念によって,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
本願商標と引用商標は,上記(3)のとおり,非類似の商標であるから,本願商標の指定商品及び引用商標の指定商品の類否を検討するまでもなく,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
したがって,本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。

別掲
審決日 2021-09-09 
出願番号 商願2019-98051(T2019-98051) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W28)
T 1 8・ 262- WY (W28)
T 1 8・ 261- WY (W28)
最終処分 成立  
前審関与審査官 白鳥 幹周上山 達也 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 小田 昌子
茂木 祐輔
商標の称呼 クミキ 
代理人 永岡 愛 
代理人 横川 聡子 
代理人 北口 貴大 
代理人 城山 康文 
代理人 岩瀬 吉和 

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