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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W28 審判 全部申立て 登録を維持 W28 審判 全部申立て 登録を維持 W28 |
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管理番号 | 1371028 |
異議申立番号 | 異議2020-900176 |
総通号数 | 255 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2021-03-26 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2020-07-21 |
確定日 | 2021-01-19 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第6250027号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第6250027号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第6250027号商標(以下「本件商標」という。)は、「ダメージダイス」の文字を横書きしてなり、平成31年4月23日に登録出願、第28類「カードゲームに使用するサイコロ」を指定商品として、令和2年3月12日に登録査定、同年5月8日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録に対する異議を申立て、その理由を「『ボードゲーム』や『カードゲーム』などの、いわゆる『テーブルゲーム』というジャンルのゲームにおいて、ダメージを算出するために用いるサイコロのことを、一般的・慣用的に、普通名称として、『ダメージダイス』と呼称している。商標法第3条第1項号(決定註:「号番号」の記載がない。)、同2号、および同6号などに抵触し、本来、商標登録を受けることができないものであった可能性がある。」と述べ、証拠方法として、「大手SNSサービス、Twitter上での検索結果」及び「商標登録意義(決定注:「異議」の誤りと認める。)申立書に関する経緯、詳細報告書」を提出している。 第3 当審の判断 1 申立人は、本件商標の登録異議の申立てについて、その取消理由となる該当条文の一部を述べていないが、前記第2の申立ての理由の記載からすれば、本件商標は商標法第3条第1項第1号、同項第2号及び同項第6号に該当することを理由として、同法第43条の2第1号に基づき商標登録の取消を主張しているものと解されるから、その趣旨に沿って、以下のとおり判断する。 2 商標法第3条第1項第1号、同項第2号及び同項第6号該当性について (1)商標法第3条第1項第1号は、「その商品の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」については商標登録を受けることができない旨定めているところ、その「普通名称」とは、取引者において、その商品の一般的な名称であると認識されるに至っているものをいうと解される。 また、商標法第3条第1項第2号は、「その商品について慣用されている商標」については商標登録を受けることができない旨定めているところ、その「慣用されている商標」とは、同業者間において一般的に使用されるに至った結果、自己の商品と他人の商品とを識別することができなくなった商標をいうと解される。 さらに、商標法第3条第1項第6号は、「需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標」については商標登録を受けることができない旨定めている。 そして、本件商標がこれら各号に該当するか否かの判断時は、登録査定時である。 (2)本件商標は、前記第1のとおり、「ダメージダイス」の文字を横書きしてなり、第28類「カードゲームに使用するサイコロ」を指定商品とするものである。 (3)申立人の提出に係る証拠によれば、本件商標の登録査定(令和2年3月12日)後である2020年(令和2年)3月23日における「Twitter」の投稿において、各面に2桁又は3桁の数字を表示したサイコロ状のものの写真とともに「ダメージダイス」の語が使用されている投稿が1件あることが認められる。また、同じく本件商標の登録査定後である2020年(令和2年)7月7日から同月16日までの間における「Twitter」の投稿において、「ダメージダイス」の語が何度か使用されていることが認められる。 しかしながら、これらの証拠はいずれも本件商標の登録査定後のものであり、登録査定時における「ダメージダイス」の語の使用状況は何ら認めることができないばかりでなく、当該語が本件商標の指定商品である「カードゲームに使用するサイコロ」に使用されていることがうかがえるものは、サイコロ状のものの写真とともに使用されている1件のみである。 そうすると、これら証拠によっては、本件商標の登録査定時(令和2年3月12日)において、「ダメージダイス」の語が本件商標の指定商品である「カードゲームに使用するサイコロ」の取引者によって当該「サイコロ」の一般的な名称として使用されている事実及びそのように認識されるに至っている事実、並びに「ダメージダイス」の語が当該同業者間において一般的に使用されている事実は何ら見いだせず、また、「ダメージダイス」の語が、当該「サイコロ」との関係において、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものであるということも何ら見いだせない。 さらに、職権による調査によっても、「ダメージダイス」の語が、本件商標の指定商品の普通名称であるというべき事情及び当該商品について慣用されている事情、並びに「ダメージダイス」の語が需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものであるというべき事情は見いだせない。 してみると、「ダメージダイス」の文字からなる本件商標は、「その商品の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」、「その商品について慣用されている商標」及び「需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標」のいずれにも該当するとはいえない。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第1号、同項第2号及び同項第6号のいずれにも該当しない。 3 まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第1号、同項第2号及び同項第6号に違反してされたものではなく、その登録は同条第1項の規定に違反してなされたものとはいえないものであり、他に同法43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
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異議決定日 | 2021-01-07 |
出願番号 | 商願2019-68598(T2019-68598) |
審決分類 |
T
1
651・
12-
Y
(W28)
T 1 651・ 11- Y (W28) T 1 651・ 16- Y (W28) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 内田 直樹、中山 寛太 |
特許庁審判長 |
中束 としえ |
特許庁審判官 |
庄司 美和 山田 啓之 |
登録日 | 2020-05-08 |
登録番号 | 商標登録第6250027号(T6250027) |
権利者 | 株式会社TZ |
商標の称呼 | ダメージダイス |