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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W353839414245 審判 全部申立て 登録を維持 W353839414245 審判 全部申立て 登録を維持 W353839414245 審判 全部申立て 登録を維持 W353839414245 |
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管理番号 | 1367171 |
異議申立番号 | 異議2020-900145 |
総通号数 | 251 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2020-11-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2020-05-22 |
確定日 | 2020-09-28 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第6232772号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第6232772号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第6232772号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成31年1月21日に登録出願、別掲2のとおりの役務を指定役務として、令和2年2月6日に登録査定、同年3月5日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標に係る登録異議の申立てにおいて、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は、以下のとおりである。 (1)登録第5330344号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:別掲3のとおり 登録出願日:平成20年11月6日 設定登録日:平成22年6月18日 指定役務:第35類及び第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務 更新登録日:令和2年7月7日 (2)登録第5346401号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲4のとおり 登録出願日:平成19年6月29日 設定登録日:平成22年8月20日 指定役務:第35類、第36類及び第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務 更新登録日:令和2年8月26日 (3)登録第6141967号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成:TIMES(標準文字) 登録出願日:平成28年11月14日 設定登録日:令和元年5月10日 指定商品・指定役務:第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品・役務 (4)登録第6182678号商標(以下「引用商標4」という。) 商標の構成:TIMES(標準文字) 登録出願日:平成30年5月17日 設定登録日:令和元年9月20日 指定商品・指定役務:第9類、第35類ないし第37類、第39類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品・役務 (5)登録第6182679号商標(以下「引用商標5」という。) 商標の構成:別掲5のとおり 登録出願日:平成30年5月17日 設定登録日:令和元年9月20日 指定商品・指定役務:第9類、第35類ないし第37類、第39類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品・役務 以下、引用商標1ないし引用商標5をまとめて「引用商標」という。 2 申立人が本件商標に係る登録異議の申立てにおいて、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして引用する登録第4011856号商標に係る防護標章登録第2号(以下「引用標章」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成5年6月15日に登録出願、第39類「駐車場の提供,駐車場の管理」を指定役務として、同9年6月13日に設定登録された登録第4011856号商標に係る防護標章登録第2号として、第7類「機械式駐車装置」、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」及び第28類「自動車及び駐車場の模型おもちゃ」について、令和元年11月29日に設定登録されているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。 1 本件商標は、「ドライバー」と「タイムズ」の文字の間にハンドルを模したと思われる図形が顕著に表されていることから、視覚上「ドライバータイムズ」が独立して認識されるというよりも、「ドライバー」と「タイムズ」に分離して認識される。 そうすると、本件商標からは、「タイムズ」の称呼を生ずる。 一方、引用商標は、いずれも「タイムズ」の称呼を生ずるものである。 したがって、本件商標と引用商標は、称呼において類似する商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 2 引用標章は、図案化された「Times」の文字と「24h」の文字を組み合わせてなることから、「Times」の文字に相応する「タイムズ」の称呼を生じ、また、周知・著名であることから、第7類「機械式駐車装置」、第12類「自軌車及びその部品及び附属品」及び第28類「自動車及び駐車場の模型おもちゃ」を始めとする自動車関連の指定役務に使用されると混同を生ずるおそれがある。 そうすると、本件商標は「ドライバー」の文字を含むから、指定役務中、ドライバーに関連する「職業のあっせん,チャットルーム形式の電子掲示板通信及びこれに関する情報の提供,ウェブサイトによる輸送情報の提供,ドライブレコーダーの取り付け方法についての知識の教授,サイドミラーの修理方法及び位置の合わせ方についての知識の教授,自動車用断熱スプレーの使い方についての知識の教授,バスの運転についての知識の教授,トラックの高さ制限を超えるときの対処法についての知識の教授,車で寝るときの対策についての知識の教授,オイル交換の方法についての知識の教授,タクシーの無賃乗車の罪の重さについての知識の教授,運転中の眠気覚ましの方法についての知識の教授,トラックやバスの内輪差についての知織の教授,パレットの積み方についての知識の教授,その他の知識の教授,個人に関する情報の提供,著名人に関する情報の提供,オンラインによるソーシャルネットワーキングサービスの提供」(以下「混同主張役務」という。)について、本件商標を使用すると、他人の業務に係る役務と混同を生じるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標 本件商標は、別掲1のとおり、図案化された「ドライバー」及び「タイムズ」の文字を黄色の縁取りのある赤色で表し、両文字の間に、黄色と黒色で表した円形の図形を配してなるものである。 そして、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで表されており、「ドライバー」及び「タイムズ」の文字の間に配された図形も、各文字と同程度の大きさであって、また、図形の縁取り的に使用されている黄色が、文字部分の縁取りの黄色と同じ色彩であることもあいまって、本件商標は、構成全体としてまとまりのよい印象を与えるものである。 また、「ドライバー」及び「タイムズ」の語は、いずれも広く親しまれた語であるところ、本件商標の指定役務との関係において、「タイムズ」の語が、取引者、需要者に対し、役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情、及び、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認めるに足りる事情は、いずれも見いだせない。 してみれば、本件商標から「タイムズ」の文字部分だけを要部として抽出し、引用商標と比較して商標の類否を判断することは許されないというべきであり、本件商標は、その構成全体を一体のものとして認識され把握されるものである。 そうすると、本件商標からは、その構成文字に相応して「ドライバータイムズ」の称呼のみが生じるものであり、当該語は、辞書等に載録されているものではなく、特定の意味合いを有するものとして認識されているというような事情も見いだせないことから、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標 引用商標1は、「Times」の文字をモチーフにしたとおぼしき図形と「24h」の文字を組み合わせてなるものであるところ、そのデザインの程度からすれば、構成全体として一種の図形と看取されるというべきであるから、これより、出所識別標識としての特定の称呼及び観念は生じないものである。 引用商標2ないし引用商標5は、「TIMES」、「Times」又は「タイムズ」の文字を顕著に表してなるものであるから、引用商標2ないし引用商標5からは、その構成文字に相応して、「タイムズ」の称呼を生じるものであり、「TIMES(Times)」は、「時、時間」を意味する親しまれた英語の「Time」(ジーニアス英和辞典)の複数形と容易に認識されることから、「時、時間」の観念を生じるものである。 (3)本件商標と引用商標の類否 ア 本件商標と引用商標1は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、その外観については、明らかに異なるものである。 次に、称呼については、本件商標からは「ドライバータイムズ」の称呼が生ずるのに対し、引用商標1からは特定の称呼は生じないものであるから、称呼において紛れるおそれはない。 そして、観念については、本件商標と引用商標1は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念において比較することはできない。 そうすると、本件商標と引用商標1は、観念において比較することができないとしても、称呼において紛れるおそれはなく、外観において明らかに異なるものであるから、全く別異の非類似の商標というべきである。 その他、本件商標と引用商標1が類似するというべき事情は見いだせない。 イ 本件商標と引用商標2ないし引用商標5は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、外観については、明らかに異なるものである。 次に、称呼については、本件商標から生じる「ドライバータイムズ」の称呼と引用商標2ないし引用商標5から生じる「タイムズ」の称呼とは、「ドライバー」の音の有無の差異により、明瞭に聴別できるものである。 そして、観念については、引用商標2ないし引用商標5からは、「時、時間」の観念が生じるのに対し、本件商標からは特定の観念は生じないものであるから、観念において紛れるおそれはない。 そうすると、本件商標と引用商標2ないし引用商標5は、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 その他、本件商標と引用商標2ないし引用商標5が類似するというべき事情は見いだせない。 (4)小括 以上のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品・指定役務が同一又は類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 3 商標法第4条第1項第15号該当性について (1)引用標章の周知・著名性について 申立人は、引用標章の周知・著名性に関する証拠を何ら提出していない。 一方、引用標章は、前記第1のとおり、第39類「駐車場の提供,駐車場の管理」を指定役務として設定登録された登録第4011856号商標に係る防護標章登録第2号として、第7類「機械式駐車装置」、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」及び第28類「自動車及び駐車場の模型おもちゃ」について設定登録されているという経緯からすれば、第39類「駐車場の提供,駐車場の管理」の役務との関係において、周知性を有し、その出所の混同の範囲は、第7類「機械式駐車装置」、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」及び第28類「自動車及び駐車場の模型おもちゃ」に及ぶということができる。 (2)本件商標と引用標章との類似性の程度について 本件商標は、前述のとおり、その構成全体をもって、認識され把握されるとみるべきものであり、引用標章の構成態様は、引用商標1と同一であるから、前記2(3)アにおける判断と同様に、本件商標と引用標章は全く別異の非類似のものであって、類似性の程度は著しく低いものである。 (3)混同主張役務と引用標章に係る商品の関連性、需要者の共通性について 引用標章に係る商品は、第7類「機械式駐車装置」、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」及び第28類「自動車及び駐車場の模型おもちゃ」であるところ、混同主張役務は、「職業のあっせん,知識の教授,個人に関する情報の提供」等の役務であり、商品・役務の関連性はなく、需要者の範囲が共通するともいえない。 また、引用標章に係る登録第4011856号商標の指定役務である第39類「駐車場の提供,駐車場の管理」と混同主張役務との間にも関連性はなく、需要者の範囲が共通するともいえない。 (4)上記(1)ないし(3)のとおり、引用標章は、第39類「駐車場の提供,駐車場の管理」の役務においては、周知性を有するものということができ、第7類「機械式駐車装置」、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」及び第28類「自動車及び駐車場の模型おもちゃ」について引用標章を使用するときは、申立人の業務に係る商品であるかのように出所の混同を生ずるおそれがあるといえるとしても、本件商標と引用標章は、全く別異のものであって、混同主張役務と引用標章に係る商品・役務とは、関連性はなく、需要者の範囲が共通するともいえないものである。 してみれば、本件商標に接する取引者、需要者が、申立人に係る引用標章を連想又は想起するものということはできない。 そうすると、本件商標は、商標権者がこれを、「職業のあっせん,チャットルーム形式の電子掲示板通信及びこれに関する情報の提供,ウェブサイトによる輸送情報の提供,ドライブレコーダーの取り付け方法についての知識の教授,サイドミラーの修理方法及び位置の合わせ方についての知識の教授,自動車用断熱スプレーの使い方についての知識の教授,バスの運転についての知識の教授,トラックの高さ制限を超えるときの対処法についての知識の教授,車で寝るときの対策についての知識の教授,オイル交換の方法についての知識の教授,タクシーの無賃乗車の罪の重さについての知識の教授,運転中の眠気覚ましの方法についての知識の教授,トラックやバスの内輪差についての知織の教授,パレットの積み方についての知識の教授,その他の知識の教授,個人に関する情報の提供,著名人に関する情報の提供,オンラインによるソーシャルネットワーキングサービスの提供」について使用しても、取引者、需要者が、その役務が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 4 むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも該当するものでなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
【別掲1】 本件商標(色彩については、原本参照。) 【別掲2】 本件商標の指定役務 第35類 「広告業,求人情報の提供,職業のあっせん」 第38類 「チャットルーム形式の電子掲示板通信及びこれに関する情報の提供」 第39類 「ウェブサイトによる輸送情報の提供,タクシー・ハイヤーによる輸送に関する情報の提供,トラックによる輸送に関する情報の提供,バスによる輸送に関する情報の提供,車両による輸送に関する情報の提供」 第41類 「ドライブレコーダーの取り付け方法についての知識の教授,サイドミラーの修理方法及び位置の合わせ方についての知識の教授,自動車用断熱スプレーの使い方についての知識の教授,バスの運転についての知識の教授,トラックの高さ制限を超えるときの対処法についての知識の教授,車で寝るときの対策についての知識の教授,オイル交換の方法についての知識の教授,タクシーの無賃乗車の罪の重さについての知識の教授,運転中の眠気覚ましの方法についての知識の教授,トラックやバスの内輪差についての知識の教授,パレットの積み方についての知識の教授,その他の知識の教授」 第42類 「ウェブサイトの制作,スタッフ管理用コンピュータシステムの開発」 第45類 「個人に関する情報の提供,著名人に関する情報の提供,オンラインによるソーシャルネットワーキングサービスの提供」 【別掲3】 引用商標1、引用標章 【別掲4】 引用商標2 【別掲5】 引用商標5(色彩については、原本参照。) |
異議決定日 | 2020-09-16 |
出願番号 | 商願2019-14318(T2019-14318) |
審決分類 |
T
1
651・
263-
Y
(W353839414245)
T 1 651・ 271- Y (W353839414245) T 1 651・ 262- Y (W353839414245) T 1 651・ 261- Y (W353839414245) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 杉本 克治 |
特許庁審判長 |
山田 正樹 |
特許庁審判官 |
鈴木 雅也 冨澤 美加 |
登録日 | 2020-03-05 |
登録番号 | 商標登録第6232772号(T6232772) |
権利者 | 株式会社インターワークス |
商標の称呼 | ドライバータイムズ、ドライバー、タイムズ |
代理人 | 岩田 敏 |