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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W28 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W28 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W28 |
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管理番号 | 1364184 |
審判番号 | 不服2019-17116 |
総通号数 | 248 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-08-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-12-19 |
確定日 | 2020-07-28 |
事件の表示 | 商願2018-62507拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第18類、第24類、第25類及び第28類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成30年5月15日に登録出願され、その後、その指定商品については、当審における令和元年12月19日受付の手続補正書により、第28類「運動用具,運動用機械器具,ゴルフ用具,ゴルフクラブ,ゴルフクラブシャフト,ゴルフクラブ用グリップ,ゴルフクラブ用グリップテープ,ゴルフバッグ(車付、車のないもの),ゴルフ用手袋,ゴルフ用ボール,ゴルフ用ティー,運動用ボール,ボディートレーニング用器具」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 (1)原査定は、本願商標の構成中、2段目を「PROTO」の文字と認定し、これを分離抽出して、「本願商標は、次の(2)の登録商標(以下、当該登録商標をまとめていうときは『引用商標』という。)と類似の商標であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (2)引用商標 引用商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 ア 登録第1937731号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成 別掲2 指定商品 「運動用具」を含む第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 登録出願日 昭和58年8月3日 設定登録日 昭和62年2月25日 なお、指定商品は、平成18年12月20日に指定商品の書換登録、同26年9月4日に商標権一部取消し審判の確定登録、同28年9月27日に区分を減縮する存続期間の更新登録がなされた結果、上記のとおりとなった。 イ 登録第2592774号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成 別掲3 指定商品 「運動用具」を含む第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 登録出願日 昭和63年3月1日 設定登録日 平成5年10月29日 なお、指定商品は、平成16年9月29日に指定商品の書換登録、同25年5月28日に区分を減縮する存続期間の更新登録、同26年8月28日に商標権一部取消し審判の確定登録がなされた結果、上記のとおりとなった。 ウ 登録第4239158号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成 別掲4 指定商品 「運動用具」を含む第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 登録出願日 平成6年5月9日 設定登録日 平成11年2月12日 エ 登録第5017943号商標 商標の構成 「PROTO」(標準文字) 指定商品 「運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を含む第25類及び第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 登録出願日 平成18年6月5日 設定登録日 平成19年1月12日 3 当審の判断 本願商標は、別掲1のとおり、黒塗りの横長長方形内に、1段目に、横線模様を施した白抜きの太字で「NEXGEN」の欧文字(「N」と「G」の文字を右側に、「E」の文字を左側に傾けている。)を、2段目に、斜体とした白抜きの太字で「PROT」の欧文字及び赤色で「O」状又は「C」状の態様を表してなる図形(以下、該図形を「図形部分」という。)を、3段目に、斜体とした白抜きの太字で「FORGED」の欧文字を(以下、1段目から3段目までを、「上段部分」という。)、4段目に、上段部分に比して小さく白抜きで「PROTO-CONCEPT LIMITED WEDGE」の欧文字を配した構成よりなる結合商標である。 そして、本願商標の構成中、4段目の文字部分が、最下部に極めて小さく表されているのに対して、上段部分は、本願商標の中央に位置し、黒塗りの背景に白抜きの太字で、かつ、読みやすいサンセリフの書体からなる文字及び赤色の図形で大きく顕著に表されているから、上段部分が、視覚上、看者の注意を引くものというのが相当である。また、本願商標の構成中、2段目部分は、「PROT」の文字部分と図形部分からなるところ、該文字部分と図形部分とは色彩が異なるため、明瞭に区別して認識できることから、該文字部分と図形部分は、近接しているものの、これらは分離して把握されるものといえる。 そこで、上段部分の構成文字についてみるに、1段目の「NEXGEN」の文字及び2段目の「PROT」の文字は、辞書等に掲載されておらず、一般に親しまれた語でもないから、特定の観念を生じるものではないところ、両者の書体が相違するとしても、黒塗りの背景に白抜きの太字で、読み取りやすいサンセリフの書体で大きく顕著にバランスよく表されており、当該文字に相応した「ネクスゲンプロット」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。 また、3段目の「FORGED」の文字は、「鍛造」という意味を有する英語であって、鍛造によって作られたゴルフクラブを表すものとして使用されているものであるため、指定商品「ゴルフクラブ」との関係においては、商品の品質を表したものに過ぎないものであるから、自他商品の出所識別標識としての機能はないか極めて弱いものといえる。 そうすると、本願商標は、上段部分において、構成文字全体から生じる「ネクスゲンプロットフォージド」の称呼のほか、指定商品「ゴルフクラブ」との関係においては、「NEXGEN PROT」の文字部分に相応して「ネクスゲンプロット」の称呼も生じ、当該文字部分は、上記のとおり、直ちに特定の意味合いを理解させるとはいえず、それぞれの文字が軽重の差がなく結合しているものであって、「PROT」の文字部分のみが取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせないものである。 なお、本願商標の構成中、2段目は、「PROT」の文字と図形部分からなるところ、当該図形部分は「O」状又は「C」状の態様からなり、仮に図形部分を「O」の欧文字とみてこれらを「PROTO」と捉える場合があったとしても、該文字は我が国で一般に馴染みのある語とはいえないから、2段目部分から、「PROTO」の文字を理解するのが一般的であるとまではいい難いものであり、また、本願商標から「PROTO」の文字を認識した上でさらに該文字部分のみを独立した出所識別標識として認識するというべき事情も見当たらないものである。 以上からすれば、本願商標は、これに接する取引者、需要者がその構成中の2段目部分のみを把握し、原審説示の如くこれを「PROTO」の文字と捉えて取引に当たるとはいい難いものであり、さらに、本願商標と引用商標とを類似の商標であるというべき事情も見当たらない。 そうすると、本願商標の構成中、2段目を「PROTO」の文字と認定し、これを分離抽出し、その上で、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標、色彩については原本参照) 別掲2(引用商標1) 別掲3(引用商標2) 別掲4(引用商標3) |
審決日 | 2020-07-08 |
出願番号 | 商願2018-62507(T2018-62507) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
WY
(W28)
T 1 8・ 262- WY (W28) T 1 8・ 261- WY (W28) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小林 大祐、内田 直樹 |
特許庁審判長 |
木村 一弘 |
特許庁審判官 |
黒磯 裕子 板谷 玲子 |
商標の称呼 | ネクスゲンプロットフォージド、ネクスゲンプロット、プロット、ネクスジェンプロトシイフォージド、ネクスジェンプロトフォージド、ネクスジェン、ネクスゲン、プロトシイフォージド、プロトフォージド、プロトシイ、プロト、フォージド、プロトコンセプトリミテッドウエッジ、コンセプトリミテッドウエッジ |
代理人 | 川崎 仁 |
代理人 | 中里 浩一 |
代理人 | 三嶋 景治 |
代理人 | 中里 卓夫 |