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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W18242526 審判 全部申立て 登録を維持 W18242526 審判 全部申立て 登録を維持 W18242526 |
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管理番号 | 1363302 |
異議申立番号 | 異議2019-900366 |
総通号数 | 247 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2020-07-31 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2019-12-20 |
確定日 | 2020-06-05 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第6194316号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第6194316号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第6194316号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成からなり、平成29年3月28日に登録出願、第18類及び第24類ないし第26類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、令和元年10月15日に登録査定、同年11月1日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「本件商標は申立人が所有する別掲2の商標と類似であり、登録の取消を求める。」旨述べた。なお、申立人が本件登録異議の申立ての理由において引用する別掲2の商標については、左上から右下までを、それぞれ横列に従って順に引用商標1から引用商標25までといい(以下、まとめていうときは「引用商標」という。)、いずれも現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 申立人は、本件登録異議の申立てにおいて、本件商標の登録の取消理由について根拠条文を明示していないが、商標登録異議申立書の申立ての理由の記載からすれば、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当することを理由として、同法第43条の2第1号に基づき商標登録の取消を主張しているものと解することができるため、以下検討する。 (1)引用商標4、5、12、24及び25との関係における商標法第4条第1項第11号該当性について 引用商標4及び12の登録出願日は平成29年5月17日、引用商標5の登録出願日は平成30年4月13日、引用商標24及び25の登録出願日は平成30年11月19日であって、いずれも、本件商標の登録出願日(平成29年3月28日)よりも前の出願に係る登録商標であるとはいえないから、本件商標と引用商標4、5、12、24及び25との類否を検討するまでもなく、本件商標の登録が引用商標4、5、12、24及び25との関係で商標法第4条第1項第11号に該当するとはいえない。 (2)引用商標4、5、12、24及び25を除く引用商標(以下「引用各商標」という。)との関係における商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標について 本件商標は、別掲1のとおり、内部が黄色で着色された円輪郭の中に、左上には、黒塗りの縦長楕円の右側面から2つの突起を出すことによって「F」の文字の縦線部分を肉太に表現したような図形を、右上には、黒塗りの縦長楕円を配し、下側には、両端に短い棒状の線を弧に対して略垂直になるように付した横にした三日月型の図形(該図形の内部は白抜きである。)を配してなるもので、全体としては人の顔様の図形であるものの、右目に相当する部分を一般的な目の形状とは異なる図形で表すことにより、単なる笑顔とは異なる印象を与えるものである。 そして、上記態様からなる図形は、特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているものではないから、本件商標より特定の称呼及び観念は生じない。 イ 引用各商標について 引用各商標は、別掲2のとおりの構成からなり、円輪郭の中に、上側に左右同形状で2つの略円形又は縦長楕円を配し、下側に円弧状の線又は横にした略三日月型の図形を配することにより、全体として人の笑顔を表現したとの印象を与える図形(引用商標1?3、6、7、9?11、13?15、18?23(もっとも、これらの表現手法は様々であり、ほほ笑みの印象は必ずしも全て同様ではない。)。以下、これらをまとめて「引用商標A」という。)、円輪郭の中に、上側に左右2つのハート型を配し、下側に略半円型の図形を配することにより、全体として人のときめく顔を表現したとの印象を与える図形(引用商標8、16)、円輪郭の中に、左上には縦長楕円を、右上には円の中央側に位置する一端を接した2本の線を配し、下側に円弧状の線を配することにより、全体としてウィンク又は片目を閉じたような人の顔を表現したとの印象を与える図形(引用商標17)である。 そして、引用商標Aについては、上記のとおり、各図形が全体として人の笑顔を表現したとの印象を与えるものであるから、引用商標Aより人の笑顔等に関連した観念が生じ得るといえるが、特定の称呼を生じるとまではいえない。また、引用商標8及び16については、上記のとおり、各図形が全体として人のときめく顔を表現したとの印象を与えるものであるから、引用商標8及び16より人のときめく顔等に関連した観念が生じ得るといえるが、特定の称呼を生じるとまではいえない。さらに、引用商標17については、上記のとおり、図形全体としてウィンク又は片目を閉じたような人の顔を表現したとの印象を与えるものであるから、引用商標17より人のウィンク等に関連した観念が生じ得るといえるが、特定の称呼を生じるとまではいえない。 ウ 本件商標と引用各商標との類否 本件商標は、前記アのとおりの構成からなり、全体としては人の顔様の図形であるものの、右目に相当する部分を縦長楕円の右側面から2つの突起を出すことによって一般的な目の形状とは異なる図形で表した点に特徴があり、単なる笑顔とは異なる印象を与えるものである。 他方、引用各商標は、前記イのとおりの構成からなり、左右2つの略円形又は縦長楕円を上側に配するなどして人の笑顔を表現したとの印象を与える図形(引用商標A)、左右2つのハート型を上側に配するなどして人のときめく顔を表現したとの印象を与える図形(引用商標8、16)、左上には縦長楕円を、右上には一端を接した2本の線を配するなどしてウィンク等をした人の顔を表現したとの印象を与える図形(引用商標17)である。 そして、本件商標と引用各商標とを比較すると、いずれも円輪郭及び該輪郭内に配した3つの構成部分からなる図形ではあるが、簡潔に表現された図形であって、円輪郭内の各構成部分の形状の違いが商標全体の印象に与える影響は大きいものといえ、両商標における上記形状の違いが明確に区別できるものであるから、両者は、外観上相紛れるおそれがないというべきである。 次に、観念においては、本件商標からは特定の観念を生じないのに対し、引用各商標を構成する図形からは、人の笑顔等に関連した観念(引用商標A)、人のときめく顔等に関連した観念(引用商標8、16)、又は人のウィンク等に関連した観念(引用商標17)が生じ得るといえるから、両者は、観念上相紛れるおそれはない。 また、称呼においては、本件商標及び引用各商標は、いずれも特定の称呼を生じるものではないから、両者は、称呼上、比較することができない。 そうすると、本件商標と引用各商標とは、称呼において比較することができないとしても、外観及び観念において相紛れるおそれはないから、これらによって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、商品の出所について混同を生ずるおそれはない非類似の商標と判断するのが相当である。 以上のとおり、本件商標と引用各商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものでなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲1(本件商標)(色彩については、原本参照。) 別掲2(引用商標)(色彩については、原本参照。) (引用商標1?5) (引用商標6?10) (引用商標11、12) (引用商標13?17) (引用商標18?22) (引用商標23?25) |
異議決定日 | 2020-05-28 |
出願番号 | 商願2017-41404(T2017-41404) |
審決分類 |
T
1
651・
261-
Y
(W18242526)
T 1 651・ 262- Y (W18242526) T 1 651・ 263- Y (W18242526) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 和田 恵美、豊田 純一 |
特許庁審判長 |
中束 としえ |
特許庁審判官 |
板谷 玲子 木村 一弘 |
登録日 | 2019-11-01 |
登録番号 | 商標登録第6194316号(T6194316) |
権利者 | 株式会社F・O・ホールディングス |
商標の称呼 | エフオオ |
代理人 | 特許業務法人三枝国際特許事務所 |