ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W41 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W41 |
---|---|
管理番号 | 1363240 |
審判番号 | 不服2019-12458 |
総通号数 | 247 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-07-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-09-19 |
確定日 | 2020-06-11 |
事件の表示 | 商願2018- 85754拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「LGBT検定」の文字を標準文字で表してなり、第41類「性の多様性に関する知識の教授,知識の教授,資格の認定・付与,性の多様性に関するセミナーの企画・運営又は開催,セミナー・講習会・講演会・研究会の企画・運営又は開催,資格試験の企画・運営又は開催,性に関するイベントの企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),性の多様性に関する書籍の制作,書籍の制作,性の多様性に関する情報を内容とする電子出版物の提供,電子出版物の提供,性の多様性に関する放送番組の制作,放送番組の制作,インターネットによる通信を用いて行う動画の提供,性の多様性に関する教育用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く),教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く)」を指定役務として、平成30年7月2日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、『LGBT検定』の文字を、標準文字で表してなるところ、その構成中の『LGBT』の文字は、『多数派とは異なる性的指向をもつ人々』の意味を有する語であって、『検定』の文字は、『一定の基準に照らして検査し、合格・不合格・価値・資格などを決定すること。検定試験の略。』の意味を有する語である。そして、本願指定役務の取引分野においては、LGBTに関するセミナーやイベントが開催されており、また、LGBTに関する書籍や放送番組が制作される等、LGBTに関する多種多様な役務が提供されている実情がある。そうすると、『LGBT』と『検定』の語を一連に組み合わせてなる本願商標が、その指定役務に用いられた場合には、需要者・取引者は、これらの語句が有する上記の意味及び取引分野の実情を想起した上で、『LGBTについての検定試験に関するもの』という、役務の質を表示したものと理解するにすぎないというのが相当である。してみれば、本願商標を、その指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、『LGBTについての検定試験に関する役務』であること、すなわち、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきであり、本願商標を『LGBTについての検定試験に関する役務』以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記1のとおり、「LGBT検定」の文字からなるところ、その構成中、「LGBT」の文字は、「レズビアン・ゲイ・バイセクシャルおよびトランスジェンダーを指す語。」の意味を、「検定」の文字は、「一定の基準に照らして検査し、合格・不合格・価値・資格などを決定すること。検定試験の略。」の意味を有する語(いずれも「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)であり、構成文字全体からは、「レズビアン・ゲイ・バイセクシャルおよびトランスジェンダーについての検定試験」程の意味合いを想起させる場合があるとしても、これよりは、LGBTに関してのどのような検定であるのかという具体的な検定試験の内容を認識させるとはいえず、また、これが本願の指定役務との関係において、役務の質等を直接的かつ具体的に表すものとして認識されるともいい難いものである。 そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「LGBT検定」の文字が、具体的な役務の質等を表示するものとして一般的に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
|
審決日 | 2020-05-28 |
出願番号 | 商願2018-85754(T2018-85754) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(W41)
T 1 8・ 13- WY (W41) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大塚 順子 |
特許庁審判長 |
冨澤 美加 |
特許庁審判官 |
木住野 勝也 小田 昌子 |
商標の称呼 | エルジイビイテイケンテー、エルジイビイテイ |
代理人 | 木下 洋平 |
代理人 | 亀卦川 巧 |