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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W30 審判 全部申立て 登録を維持 W30 審判 全部申立て 登録を維持 W30 審判 全部申立て 登録を維持 W30 |
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管理番号 | 1358881 |
異議申立番号 | 異議2019-900090 |
総通号数 | 242 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2020-02-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2019-03-20 |
確定日 | 2020-01-24 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第6108680号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第6108680号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第6108680号商標(以下「本件商標」という。)は、「罪なき」の文字を標準文字により表してなり、平成30年4月18日に登録出願、第30類「菓子,穀物の加工品」を指定商品として、同年12月4日に登録査定、同年12月21日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する国際登録第1427616号商標(以下「引用商標」という。)は、「NOT GUILTY」の欧文字を横書きした構成からなり、第30類「Coffee, tea, cocoa, sugar, rice, tapioca, sago, artificial coffee; flour and preparations made from cereals, bread, pastry and confectionery; pizzas, quiche lorraine, tarts; cakes; cookies; biscuits, cookies; beverages based on cocoa, coffee, chocolate, tea; non-medicinal infusions; flavorings for beverages and cakes other than essential oils; sweetmeats (candy), caramels (candy); cereal-based snacks; chewing gum, not for medical use; ice for refreshment; edible ices; honey, treacle, yeast, baking powder; salt, mustard; pepper; vinegar; sauces (condiments); spices; seasonings; rice-based snacks; crackers; rice crackers; muesli; fruit jellies [confectionery]; cereal bars, particularly those consisting of muesli and flavored with chocolate and/or fruit; high-protein cereal bars; pasta.」及び第29類に属する商品を指定商品として、2018年1月26日にFranceにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2018年(平成30年)6月28日に国際商標登録出願されたものであり、現に審査に係属しているものである。 3 登録異議の申立ての理由(要旨) 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の趣旨及び同法第8条第1項に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきものである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。 (1)商標法第4条第1項第11号及び同法第8条第1項該当性について ア 本件商標からは、「ツミナキ」の称呼及び「罪がないこと」の観念を生じるものである。 イ 引用商標からは、「ノットギルティ」の称呼を生じ、「GUILTY」は「有罪の(罪があること)」を意味する形容詞であって、基本単語レベルの英単語であり(甲3、甲4)、「NOT」は「?ではない」を意味する否定語であるため(甲5)、引用商標全体から「罪がないこと」の観念を生じる。 ウ 本件商標と引用商標を対比した場合、「罪がないこと」の観念において共通することから、需要者において商品の出所の混同を生じるおそれが高く、両商標は類似する。 エ 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似である。 オ 引用商標の優先権の基礎出願日(優先日)が2018年1月26日であり、他方、出願日が2018年4月18日である本件商標は類似する引用商標の後願にあたることから、引用商標が登録された場合には本件商標は4条1項11号に該当するのである。 (2)むすび したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の趣旨及び同法第8条第1項に違反して登録されたものである。 4 当審の判断 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の趣旨及び同法第8条第1項に違反して登録されたものであるとして、前記2に記載の引用商標を引用しているところ、引用商標は、本件商標の登録査定時において未登録であり、その申立の根拠とする条項は、同法第8条第1項のみと解されるから、以下、同条項として審理する。 (1)商標法第8条第1項該当性について ア 本件商標について 本件商標は、前記1のとおり、「罪なき」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「ツミナキ」の称呼を生じ、「罪がない」ほどの観念を生じる。 イ 引用商標について 引用商標は、前記2のとおり、「NOT GUILTY」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応し、「ノットギルティ」の称呼を生じるものである。 また、引用商標の構成中、前半部の「NOT」の文字は「・・・でない」の意味を有し、後半部の「GUILTY」の文字は「有罪の。罪を犯した」等の意味を有する英単語であり、構成文字全体としては、「有罪ではない」ほどの意味合いを理解させる場合があるとしても、「菓子」を含む、その指定商品の主たる需要者は、子供から高齢者までの老若男女を含む広い一般消費者であることからすれば、需要者をして、直ちに特定の観念を想起させるとまではいい難いものである。 そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「ノットギルティ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 ウ 本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標とを比較すると、両者の外観は、上記ア及びイのとおりの構成からなるものであり、その構成文字が異なるものであるから、両者は、外観上、明瞭に区別して認識されるものである。 また、称呼においては、本件商標から生じる「ツミナキ」の称呼と引用商標から生じる「ノットギルティ」の称呼とは、その構成音及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから、両者は、称呼上、明瞭に聴別されるものである。 さらに、観念においては、本件商標は「罪がない」の観念を生じるのに対し、引用商標は特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、相紛れるおそれはない。 そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。 エ 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について 本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。 オ 小括 上記ウのとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、その指定商品が同一又は類似するとしても、本件商標は、商標法第8条第1項に該当しない。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2020-01-16 |
出願番号 | 商願2018-49903(T2018-49903) |
審決分類 |
T
1
651・
263-
Y
(W30)
T 1 651・ 262- Y (W30) T 1 651・ 261- Y (W30) T 1 651・ 4- Y (W30) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 駒井 芳子 |
特許庁審判長 |
金子 尚人 |
特許庁審判官 |
中束 としえ 有水 玲子 |
登録日 | 2018-12-21 |
登録番号 | 商標登録第6108680号(T6108680) |
権利者 | 株式会社湖池屋 |
商標の称呼 | ツミナキ |
代理人 | 特許業務法人ナガトアンドパートナーズ |