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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W05
審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 W05
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W05
管理番号 1352360 
審判番号 不服2018-7216 
総通号数 235 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-07-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-05-28 
確定日 2019-06-10 
事件の表示 商願2017-51315拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「TRAUMAGEL」の欧文字を書してなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、2016年10月14日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成29年4月13日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、当審における平成30年5月28日付け手続補正書により、第5類「傷の治療及び止血のための医療用創傷被覆材,傷の治療及び止血のための医療用薬剤,止血剤,組織接合用の生物学的な医療用接着剤,大量出血を処置するためのスプレー式医療用接着剤,薬剤」に補正された。
2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したもののである。
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は、「TRAUMAGEL」の文字を、普通に用いられる方法の範囲内で横書きしてなるところ、その構成中、「TRAUMA」の文字は「外傷、外傷性障害」を、「GEL」の文字は「ゲル、ジェル(ゼリー状のもの)」を、それぞれ意味する語であるところ、本願の指定商品を取り扱う業界においては、外傷の治療用・保護用のゲル状の商品も広く宣伝・販売等されている実情があることからすれば、本願商標全体としては「外傷用の(外傷の治療用・保護用の)ゲル」程の意味合いを認識させるものというのが相当であって、本願商標をその指定商品中、例えば「外傷の治療に用いるゲル状の薬剤」などの商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、それがその商品の品質を表示しているものと容易に認識するというべきである。したがって、本願商標は、その指定商品中、前記商品に使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第6条第1項及び同条第2項について
本願の指定商品には、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない商品が含まれており、また、それらの商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って、商品を指定したものと認めることができない。
したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条1項第16号について
本願商標は、前記1のとおり、「TRAUMAGEL」の欧文字を書してなるところ、その構成中の「TRAUMA」の文字が「外傷、外傷性障害」を、「GEL」の文字が「ゲル、ジェル(ゼリー状のもの)」の意味を、それぞれ有する語であって、原審で提示した商品が販売されているとしても、「TRAUMA」の文字と「GEL」の文字を結合した本願商標は原審説示の意味合いを暗示させるにとどまり、本願の指定商品の品質を直接的、具体的に表示するものとして、取引者、需要者に認識されているとはいえないものである。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「TRAUMAGEL」の文字が、具体的な商品の品質を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実を発見することができず、さらに、取引者、需要者が商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も見いだせない。
そうすると、本願商標は、その構成全体をもって特定の語義を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではない。
(2)商標法第6条第1項及び同条第2項について
本願は、その指定商品について、当審において、前記1のとおりに補正された結果、その指定商品の内容及び範囲が明確なものとなり、かつ、政令で定める商品の区分に従ったものと認められる。
その結果、本願の指定商品は、商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備するものとなった。
(3)まとめ
前記(1)及び(2)のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当せず、かつ、本願は、同法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなったことから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2019-05-27 
出願番号 商願2017-51315(T2017-51315) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W05)
T 1 8・ 91- WY (W05)
T 1 8・ 13- WY (W05)
最終処分 成立  
前審関与審査官 白鳥 幹周 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 中束 としえ
林 圭輔
商標の称呼 トラウマゲル、トラウマジェル、トラウマ 
代理人 青木 博通 
代理人 中田 和博 

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