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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X35
管理番号 1322415 
審判番号 取消2014-300552 
総通号数 205 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-01-27 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2014-07-24 
確定日 2016-11-24 
事件の表示 上記当事者間の登録第5240430号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5240430号商標(以下「本件商標」という。)は、「KIRIN」の文字を書してなり、平成19年6月25日に登録出願、第35類「加工食料品(「イーストパウダー・こうじ・酵母・ベーキングパウダー」及びこれらに類似する商品を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,穀物の加工品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同21年6月19日に設定登録されたものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、平成26年8月13日である。

第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定役務中、第35類「加工食料品(「イーストパウダー・こうじ・酵母・ベーキングパウダー」及びこれらに類似する商品を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」のうち「穀物の加工品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び「穀物の加工品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「請求に係る指定役務」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、審判請求書、審判事件弁駁書、口頭審理陳述要領書及び上申書において、その理由を要旨次のように述べ、甲第1号証ないし甲第11号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定役務中、請求に係る指定役務について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)指定役務についての使用であるとの主張について
本件審判における取消請求対象は指定役務「第35類 穀物の加工品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」である。以下、説明の便宜のため「小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を「小売等役務」と略記することがある。なお、「加工食料品の小売等役務」には「穀物の加工品の小売等役務」が含まれているため、審判請求書では確認の意味で「加工食料品の小売等役務のうち穀物の加工品の小売等役務」を取消請求対象に含めて記載している。
本件審判では請求に係る指定役務は「穀物の加工品の小売等役務」である。よって、「穀物の加工品の小売等役務」に類似する「穀物の加工品」に属する「かゆ」について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む)の使用を証明したとしても、「穀物の加工品の小売等役務」についての取消を免れることはできない。
被請求人は答弁書の「本件商標の使用の事実」の項では、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を誰が、いつ、「かゆの小売等役務」に使用したのかについて具体的な事実を明らかにしていない。
被請求人は、乙第1号証の1のカタログ表紙左上方に記載された「KIRIN」の表示の使用については、多様な商品を品揃えしているという小売等役務を表示する機能を果たすものといえるから、「かゆの小売等役務」について「KIRIN」の表示が使用されていると解されると主張する。
しかしながら、被請求人は、乙第1号証の1のカタログについて、誰が、いつ、配布等したかについては何ら事実を明らかにしていない。
そして、被請求人は「乙第1号証の3のウェブサイトは、乙第2号証の商品等、商品が品揃えされたキリン協和フーズ株式会社の通信販売のサイトであり、同サイトの左上方に記載された『KIRIN』の表示は、小売等役務の出所を表示する機能を果たしているものと認められるから、『かゆの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供』について『KIRIN』の表示が使用されていると解される」と主張する。しかし、被請求人は、乙第1号証の3の「KIRIN」の表示については、何時使用したかについては何ら事実を明らかにしていない。
(2)「KIRIN」の表示の使用であるとの主張について
ア 乙第1号証の1について
乙第1号証の1の表紙の左上方には、波線の上下に「おいしさを笑顔に」と「KIRIN」をまとまりよく2段書きにした標章が表示されており、この標章は、甲第2号証で示した「おいしさを笑顔に/KIRIN」の標章と外観がほぼ同一である。
よって、乙第1号証の1の表紙の左上方には、甲第2号証で示した被請求人のグループスローガンである「おいしさを笑顔に/KIRIN」の標章が表示されているものと認められ、被請求人が「乙第1号証の1の表紙の左上方には、『KIRIN』の表示が使用され」と主張する「KIRIN」は、甲第2号証で示した被請求人のグループスローガンである「おいしさを笑顔に/KIRIN」の標章の一部分であって、他の部分から独立した標章として「KIRIN」の表示が使用されている訳ではない。
被請求人が「乙第1号証の1の60頁・61頁の商品画像の上方には、『KIRIN』の表示が使用されており」と主張する「KIRIN」は、甲第3号証で示した被請求人の「キリンの健康プロジェクト」の標章の一部分であって、他の部分から独立した標章として「KIRIN」の表示が使用されている訳ではない。
イ 乙第1号証の2について
乙第1号証の2の表紙の左上方には、波線の上下に「おいしさを笑顔に」と「KIRIN」をまとまりよく2段書きにした標章が白抜きで表示されており、この標章は、甲第2号証で示した「おいしさを笑顔に/KIRIN」の標章と色彩は異なるものの外観がほぼ同一である。
よって、乙第1号証の2の表紙の左上方には、甲第2号証で示した被請求人のグループスローガンである「おいしさを笑顔に/KIRIN」の標章が表示されているものと認められ、被請求人が「乙第1号証の2の表紙の左上方には、『KIRIN』の表示が使用され」と主張する「KIRIN」は、甲第2号証で示した被請求人のグループスローガンである「おいしさを笑顔に/KIRIN」の標章の一部分であって、他の部分から独立した標章として「KIRIN」の表示が使用されている訳ではない。
乙第1号証の3についても同様である。
ウ 乙第2号証について
被請求人は、「乙第2号証は乙第1号証の1ないし3の『かゆ』の画像(Cayu?na かゆー菜 きのこがゆ 包装用袋)であり、キリン協和フーズ株式会社(以下「キリン協和フーズ」という。)の取扱商品である『かゆ』の包装には、『KIRIN』の表示が使用されている」と主張する。
確かに乙第2号証の2ページ目の右下の背面図ロゴアップの画像には「キリン協和フーズ株」の表示が読み取れるので、「かゆ」がキリン協和フーズの取扱商品であることは認められる。
しかし、背面図ロゴアップの画像には、左側の「KIRIN」と右側のやや不鮮明な図案をまとまりよく結合した標章が表示されており、その右側には「キリンの健康プロジェクト『キリン プラス-アイ』は、」と記載されているのが読み取れる。
よって、背面図ロゴアップの画像に表示された標章は、甲第3号証で示した「KIRIN」と「Plus-i」図案を結合した「キリン プラス-アイ」の標章であることは明らかである。
また、乙第2号証の2ページ目の右上の正面ロゴアップの画像に表示されている標章は、背景色を考慮して赤と白を反転した「キリン プラス-アイ」の標章であると認められる。
よって、被請求人が乙第2号証で「『かゆ』の包装には、『KIRIN』の表示が使用されている」と主張する「KIRIN」は、甲第3号証で示した「キリン プラス-アイ」の標章の一部分であり、他の部分から独立した標章として「KIRIN」の表示が使用されている訳ではない。
(3)通常使用権者であるとの主張について
被請求人は、キリン協和フーズは本件商標の通常使用権者であると主張するが、その根拠とするのは、被請求人がグループ会社によるブランドの使用を管理していること(乙3)、キリン協和フーズはキリンホールディング株式会社(以下「キリンホールディングス」という。)の子会社であること(乙4)、グループ会社等であることを理由に通常使用権者と認めた審決例があること(乙8ないし乙11)であると解される。
しかしながら、甲第5号証によれば、2013年12月20日の時点でキリン協和フーズは被請求人のグループ会社ではないことが明らかである。
そして、甲第4号証によれば、2013年7月1にキリン協和フーズの発行済み全株式の約81%が三菱商事へ譲渡されており、甲第6号証によれば、キリン協和フーズは2013年7月に三菱商事グループの一員となっている。
よって、2013年7月1日の株式譲渡以降は、キリン協和フーズは被請求人のグループ会社ではないと解するのが合理的である。
被請求人が時期について言及している証拠は乙第5号証のみであるが、被請求人が乙第5号証でキリン協和フーズが「かゆ」を販売したと主張する時期には、キリン協和フーズは、被請求人のグループ会社ではないので、乙第5号証については、被請求人のグループ会社であることを根拠とした通常使用権の許諾関係はその根拠を失う。
したがって、乙第5号証は、通常使用権者が「かゆ」を販売した証拠とは認められない。
3 口頭審理陳述要領書(平成27年4月13日付け)
(1)乙第12号証は、「2013年キリン商品カタログの」のキリンビール株式会社による頒布状況を示すものであり、商品カタログの頒布は役務についての標章の使用には該当しない。
(2)乙第1号証の3は、1ページ目の左上部の「13/11/05」がブラウザのヘッダ・フッダ機能を利用して印字したものであれば、通常は各ページの上端に印刷されるものであるが、2ページのヘッダが1ページ目の下方に印字されており、不自然である。また、1ページ目のフッダと2ページ目のヘッダが重なっており不自然である。そして、乙第1号証の3は、何人かがウェブサイトを印刷した用紙等を保存しておいたものと解されるが、被請求人はその出所を明らかにしていない。
(3)乙第13号証の1及び2ページ目(甲6と同じ)は、乙第5号証に記載された時期においてキリン協和フーズが被請求人のグループ会社であったことを否定する根拠となる証拠である。
そして、被請求人が時期について言及した証拠は、乙第5号証のみであり、被請求人が、乙第5号証に記載された時期においてキリン協和フーズが被請求人のグループ会社であったと主張したことは明らかである。
被請求人は、乙第13号証を知った時期を明らかにしていないが、答弁書提出時に乙第13号証を知っていたのであれば、被請求人の答弁書における主張は、虚偽であることを認識した上での主張であったと評価されるものである。
また、乙第13号証は、被請求人が通常使用権者であると主張するキリン協和フーズが社名変更したMCフードスペシャリティーズのウェブサイトの抜粋であるため、被請求人が答弁書提出時に乙第13号証を知らなかったとは考えにくい。
(4)被請求人は、乙第15号証の使用許諾契約書の当事者であるため、答弁書提出時に乙第15号証の提出が可能であったと解される。そして、通常使用権者であることの証明は、使用許諾契約書を提出するのが原則である。
しかしながら、被請求人は、答弁書に乙第15号証を添付して提出しなかった理由を口頭審理陳述要領書において明らかにしておらず、答弁書提出時には、乙第15号証の使用許諾契約書が存在しなかった可能性がある。
そして、期間の定めのある契約では、通常は、期間の開始前に契約書が作成される。
しかし、乙第15号証では、契約の有効期間が2013年1月1日から2013年12月31日迄であるのに対して、契約書の作成日が契約期間の末日に近い2013年12月20日となっており、契約書の作成日が不自然である。
そして、契約の存在を証明するうえで、契約の当事者が誰であるかは最も重要な情報の1つであってこれを明らかにすべきである。
乙第15号証では、当事者名の欄が塗りつぶされている。これは、当事者名を明らかにできない理由が存在するものと推測され、真正なものであることに疑念を抱かせるものである。
また、乙第15号証の第1条第5項には、「KHは、本商標の再使用許諾を行う場合は、本契約上で自らがKHに対して負うべき義務と同等の義務を当該再使用許諾先(本再使用許諾先も含む)に課すものとし」との記載があるが、「自らがKH対して負うべき義務」は「自らがKCに対して負うべき義務」の誤記と考えられる。
乙第15号証が真正な使用許諾契約書であれば、使用許諾に伴う権利・義務の記載においてこのような重大な誤記が見逃されることは考えられず、真正なものであることに重大な疑念を抱かせるものである。
(5)被請求人は、乙第15号証において、キリンホールディングスに対してキリン協和フーズへの商標の再使用許諾をしており、乙第5号証の1ないし5の入手でキリン協和フーズの協力を得ているので、答弁書提出時には、被請求人は、乙第16号証の使用許諾契約書の存在は当然に知っていたものと考えられる。
しかるに、被請求人は、答弁書に乙第16号証を添付して提出しなかった理由を口頭審理陳述要領書において明らかにしておらず、答弁書提出時には、乙第16号証の使用許諾契約書が存在しなかった可能性がある。
そして、乙第15号証によれば、被請求人がキリンホールディングスに対してキリン協和フーズに再使用許諾を認めた商標は、「KIRIN」、「Kirin Kyowa Foods」及び「麒麟協和食品」である。
これ対して、乙第16号証でキリンホールディングスがキリン協和フーズに使用許諾した商標は、「キリンのコーポレートブランド商標(『麒麟』、『キリン』、『KIRIN』及び『きりん』)及びこれらの商標を態様の一部に含む商標並びにこれらと類似する商標」であって、通常は一致すると思われる許諾範囲が異なっているのは不自然である。
そして、乙第15号証の第1条第1項によれば、被請求人がグループ会社の商標を管理する立場にあると解されるから、被請求人から再使用許諾を認められた範囲に含まれていない商標「麒麟」、「キリン」等を、キリンホールディングスが「キリンが権利を有する別紙1に掲げる商標」(乙16の第1条第1項、ここで「キリン」はキリンホールディングスを指す)としてキリン協和フーズに使用許諾するというのは不可解である。
また、乙第16号証の契約書の前文には、「別紙1に記載の称呼等」と記載されており、契約条文の第1条第1項には「別紙1に掲げる商標」と記載されており、契約書の中で別紙1についての記載に齟齬があるのは不自然である。
(6)乙第17号証の陳述書から、被請求人の答弁書の作成時には、富澤真也(以下「富澤氏」という。)は、被請求人の法務部の立場で、乙第5号証の写しの人手等をはじめとして、答弁書の作成に関与したものと推察される。
そして、富澤氏は、乙第17号証で「キリン株式会社、キリンホールディングス及びキリン協和フーズとの間で、キリングループの代表的出所標識である『KIRIN』等の商標について、使用許諾契約が締結されていたことは、私も業務上知っており、このような契約関係の下で、キリン協和フーズは、『KIRIN』等の商標を商品やサービスに使用していたものと認識しております。」旨述べている。
また、富澤氏がキリン協和フーズで法務関連業務を行っていた期間内において、キリン協和フーズがキリンホールディングスの子会社から三菱商事株式会社の子会社となり、キリン協和フーズとキリンホールディングスの間で乙第16号証の使用許諾契約書が作成されている。
よって、富澤氏は、これらの事情をキリン協和フーズに在籍中から当然に知っていたと推察される。
また、富澤氏は、キリン協和フーズにおいて商標の管理についても携わっていたとのことであり、不使用取消審判の規定に関する知識は持っていたものと推察される。
すると、答弁書の作成に当たって乙第5号証の写しの人手を担当した富澤氏は、これらに記載された時期には、キリン協和フーズが被請求人のグループ会社では無くなっているのでグループ会社であることを根拠とした通常使用権を主張するのは困難であること、使用許諾契約書があるので使用許諾契約に基づく通常使用権を主張できることを被請求人に進言できたものと推察される。
しかるに、答弁書ではグループ会社であることを根拠とした通常使用権が主張され、被請求人は、乙第17号証の陳述内容から予想される答弁とは異なる答弁を行っているので、該陳述内容の信憑性に疑問がある。
4 上申書(平成27年5月28日付け)
(1)乙第16号証の「商号・商標使用許諾契約書」が、乙第15号証の「商標使用許諾契約書」に基づく契約であることを示唆する記載はない。
そして、乙第16号証には、この契約はキリンホールディングスと三菱商事株式会社との間で締結した「株式譲渡契約」の規定に従ったものである旨が明記されている。
また、乙第15号証では、商標の使用許諾契約の有効期間が2013年1月1日から2013年12月31日迄の年間契約であるのに対して、乙第16号証では、商標の使用許諾契約の有効期間が2013年7月1日から同年12月31日までの半年間に限定されているのは不自然である。
そして、乙第15号証と乙第16号証で、使用許諾する範囲が一致していないのは不自然である。
(2)乙第15号証の契約書の締結に先立って、契約書別紙に記載された「KIRIN」に、社会通念上同一の範囲と考えられる「麒麟」、「キリン」、「きりん」も包括されることを両者で合意していたとの被請求人の主張について、主張のとおりの合意があったのが事実であれば、契約内容を確認するための書類である契約書には当然その旨が記載されるはずである。
しかるに、乙第15号証には、「『KIRIN』には社会通念上同一の範囲を包括する」旨の記載はない。
そして、「社会通念上同一」の語は、登録商標の不使用取消審判の場面において用いられる用語であって、登録商標の使用許諾契約の場面において用いられる用語ではない。
したがって、乙第15号証の使用許諾契約時に「『KIRIN』には社会通念上同一の範囲を包括する」旨の合意をすることは考えられない。
(3)乙第16号証の「商品・商標使用許諾契約書」が、乙第15号証の「商標使用許諾契約書」よりも早い時期に使用許諾し得た理由について、被請求人の主張によれば、キリンホールディングスがキリン協和フーズに対して再使用許諾を行う必要が出てきた商標について、乙第16号証の契約が締結され、次に、乙第16号証で再使用許諾された商標が、乙第15号証において、被請求人がキリンホールディングスに対してキリン協和フーズに再使用許諾を認める商標に反映される構図となる。
すると、乙第16号証においてキリンホールディングスがキリン協和フーズに再使用許諾した商標と、乙第15号証において被請求人がキリンホールディングスに対してキリン協和フーズに再使用許諾した商標は一致するはずであるが、両者は一致していない。
(4)乙第16号証の別紙1に記載された、キリンホールディングスがキリン協和フーズに再使用許諾する商標は、「キリンのコーポレートブランド商標(『麒麟』、『キリン』、『KIRIN』及び『きりん』)及びこれらの商標を態様の一部に含む商標並びにこれらと類似する商標」(以下、これらをまとめて「KIRIN」等という。)である。
そして、「麒麟」、「キリン」、「きりん」、「KIRIN」等を態様の一部に含む商標、及び「KIRIN」等と類似する商標は、乙第15号証で被請求人がキリンホールディングスに対してキリン協和フーズに再使用許諾を認めた商標に含まれていない。
商標権者は、登録商標と類似する商標については、指定商品等が同一又は類似する範囲において他人の使用を排除する禁止権を有するのみであり、専用権を有するわけではない。よって、商標権者又は通常使用権者のいずれも、登録商標と類似する商標については使用許諾をすることはできない。
しかるに、乙第16号証の第1条には、「キリンはKKFに対し、その商号及び事業において、キリンが権利を有する別紙1に掲げる商標(以下「本商標」という)を使用することを許諾する。」と記載されている。ここで「キリン」は、キリンホールディングスを指し、KKFは、キリン協和フーズ株式会社を指す。そして、別紙1には、「KIRIN」に類似する商標が含まれている。
したがって、仮に、乙第15号証によりキリンホールディングスが被請求人から登録商標「KIRIN」について通常使用権の再許諾を認められていたとしても、乙第16号証が商標法の規定を逸脱した内容を含むことは明らかである。
よって、乙第16号証は、登録商標についての真正の使用許諾契約書とは認め難く、また、乙第16号証の別紙1に「『KIRIN』を態様の一部に含む商標」が含まれている理由を見いだすことは困難である。
一方、被請求人が、答弁書で「『KIRIN』の表示の使用」であると主張したものについて、請求人が、弁駁書で「被請求人が『KIRIN』の表示の使用であると主張するものは、被請求人がグループスローガン等で使用している他の標章の一部分である」と指摘している。
そして、乙第16号証は、乙第5号証の1ないし5に記載された時期において、キリン協和フーズが本件商標の使用者であるとは認められないとする暫定的な見解が示された後で、提出されている。
すると、被請求人が、キリン協和フーズが本件商標の通常使用権者であることを装うために乙第16号証の「商号・商標使用許諾契約書」を作成し、「KIRIN」を標章の一部に含む「被請求人がグループスローガン等で使用している他の標章」についても、使用許諾がなされていることを装うために、乙第16号証の別紙1に「『KIRIN』等を態様の一部に含む商標」を記載したと解するのが合理的である。
(5)以上のとおり、また、請求人が口頭審理陳述要領書で指摘したとおり、乙第15号証及び乙第16号証には、提出された経緯及び記載内容に疑念があり、互いに整合しておらず、いずれも真正な使用許諾契約書とは認め難い。
とりわけ、乙第16号証は、キリン協和フーズが2013年7月1日以降は被請求人のグループ会社ではない為に登録商標の使用者とは認められないと暫定的な見解で指摘された後に提出されたものであり、(i)被請求人が乙第15号証に基づく契約であると主張するにもかかわらず、請求人が弁駁書で指摘したキリン協和フーズの株式譲渡に関する記載があり、乙第15号証では再使用許諾期間の始期が2013年1月1日であるにもかかわらず、再使用許諾期間の始期を2013年7月1日としている点、(ii)被請求人が、登録商標「麒麟」及び登録商標「キリン」について不使用取消審判を請求されていることに対応して、乙第15号証の再使用許諾範囲に含まれていない「麒麟」及び「キリン」が再使用許諾範囲に含まれている点、(iii)被請求人が答弁書で「『KIRIN』の表示の使用」と主張するものが「被請求人がグループスローガン等で使用している他の標章」の一部分であることに対応して、「『KIRIN』を態様の一部に含む商標」について再使用許諾がなされている点を考慮すると、乙第16号証は、本件商標「KIRIN」、登録商標「麒麟」及び登録商標「キリン」について取消を免れるために偽造されたものであると解するのが合理的である。
(6)乙第3号証について
ア 乙第3号証が「2010年12月1日改訂」となっているにもかかわらず2013年1月1日に設立されたキリン株式会社の記述があることについての被請求人の主張について、被請求人は、上申書で、乙第3号証は2013年1月1日のデータ改訂時に「2013年1月1日改訂」と修正すべき部分が「2010年12月1日改訂」として残ってしまったものであると主張する。
しかしながら、表紙に記載された改訂日によって版の区別をしていると解される乙第3号証の「VIマニュアル」において、改訂時に改訂日の修正を忘れたなどとの主張は到底信用できない。
そして、請求人は、平成27年4月28日の口頭審理において、被請求人に対して、乙第3号証の表紙には「2010年12月1日改訂」の記載があるが、乙第3号証は、2010年12月1日に改訂されたものに相違ないか確認を求めた。
すると、被請求人の代理人として口頭審理に出頭していた富澤氏が、「2010年12月1日改訂に相違ない」と即答した。
もし、被請求人が乙第3号証として2013年1月1日改訂版を提出したとの認識であれば、富澤氏は、「2010年12月1日改訂に相違ない」と即答することはできなかったはずである。
したがって、被請求人は、乙第3号証として2010年12月1日改訂版を提出したとの認識であったと解するのが合理的である。
乙第23号証として提出した「VIマニュアル」の表紙には「2010年12月1日改訂」と記載されており、被請求人の手元には、「2010年12月1日改訂」と記された「VIマニュアル」が、乙第3号証と乙第23号証の2つ存在することとなる。
そこで、これらを比較すると、表紙は全く同一であり、A-05ページは、「グループ外第三者の『KIRIN』『キリン』『麒麟』等の使用について」の表題の直後の記載(以下「要問い合わせの記載」という。)以外の記載は同一である。
乙第23号証の「要問い合わせの記載」に記載された問い合わせ先は「グループブランド室」であって、表紙に記載されたこのマニュアルの発行部署と同一であるため、不自然な点はない。
一方、乙第3号証の「要問い合わせの記載」に記載された問い合わせ先は「キリン株式会社ブランド戦略部」であって、乙第3号証の表紙に記載されたこのマニュアルの発行部署「グループブランド室」とは異なっている。
そして、乙第3号証の改訂時である2010年12月1日時点では、キリン株式会社は設立されていない。
したがって、乙第3号証は、乙第23号証の「要問い合わせの記載」の部分を改ざんしたものであると解せざるを得ない。
イ 被請求人は、上申書で、「乙第3号証として提出した『VIマニュアル』は、『2010年12月1日改訂』という部分が『2013年1月1日改訂」に修正がなされていないが、キリン株式会社が発足した際に改訂した2013年1月1日改訂版「VIマニュアル」であることは明らかであり』と主張する。
しかしながら、8回改訂されたうちで、乙第3号証のみ改訂日の変更漏れがあったとの主張は、全く説得力がない。
そして、乙第3号証が、キリン株式会社が発足した際に改訂した2013年1月1日改訂版であるならば、A-04ページのブランドバリュー牽引グループの構成の表に「キリン株式会社」が記載されていないのは不可解である。
ウ 小括
以上述べたとおり、乙第3号証は、乙第23号証の「要問い合わせの記載」を改ざんしたものと解するのが合理的である。
そして、乙第3号証の「要問い合わせの記載」を根拠として被請求人が答弁書で主張した、「グループ会社の通常使用権の許諾関係」はその根拠を失った。
(7)まとめ
以上のとおり、キリン協和フーズが本件商標の通常使用権者であったとは認められない。
そして、被請求人が「『KIRIN』の表示の使用」と主張したものは、いずれも本件商標と社会通念上同一の商標ではない。
したがって、被請求人が商標法第50条第2項に規定する証明をしたものと認めることはできない。

第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、審判事件答弁書、口頭審理陳述要領書及び上申書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第27号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 答弁の理由
(1)本件商標の使用の事実
ア 乙第1号証の1は、「2013 キリン商品カタログ(抜粋)」の写しであり、その表紙の左上方には、「KIRIN」の表示が使用され、60頁・61頁の商品画像の上方には、「KIRIN」の表示が使用されており、キリン協和フーズの取扱商品として「かゆ」が掲載されている。
乙第1号証の2は、「キリン協和フーズ株式会社の商品パンフレット」の写しであり、その表紙の左上方には、「KIRIN」の表示が使用され、2頁・6頁・9頁には、キリン協和フーズの取扱商品として「かゆ」が掲載されている。
乙第1号証の3は、「キリン協和フーズ株式会社のネットショップYahoo店のウェブサイト(抜粋)」の写しであり、その左上方には、「KIRIN」の表示が使用されており、「よくある質問」には、「商品Cayu?naについて」と記載された上で、「かゆ」の食べ方や製法等に関する記述がある。
乙第1号証の1ないし3に掲載された「かゆ」の商品名は、「Cayu?na(かゆー菜)」であり、「梅がゆ(包装用袋・包装用カップ)」、「きのこがゆ(包装用袋・包装用カップ)」、「鮭がゆ(包装用袋・包装用カップ)」である。
イ 乙第2号証は、乙第1号証の1ないし3の「かゆ」の画像(Cayu?na かゆー菜 きのこがゆ 包装用袋)であり、キリン協和フーズの取扱商品である「かゆ」の包装には、「KIRIN」の表示が使用されている。
ウ 乙第3号証は、「キリングループVIマニュアル(抜粋)」の写しであり、その表紙には、「KIRIN」の表示が記載され、2葉目の下方には、「KIRIN」の表示がキリングループにおけるKIRINブランドシンボルとして記載されている。また、3葉目には、「キリングループは、『キリンホールディングス株式会社』をはじめとした、その他の事業会社の複合体です。」と記載され、これには、同マニュアルの適用範囲につき「『キリンホールディングス株式会社』及び各事業会社に適用されます。」と記載され、その4葉目には、事業会社としてキリン協和フーズが記載されている。
エ 乙第4号証は、「第174回定時株主総会招集ご通知(抜粋)」の写しであり、その19頁・20頁には、キリン協和フーズが、キリンホールディングスの子会社と記載されている。
オ 乙第5号証の1の「請求書」は、2013年10月31日に発行されたものであり、その表紙の右上方には、「KIRIN」の表示が記載されている。
「売上明細一覧表」の1頁には、2013年10月17日に「かゆ(品名CAYU-NAキノコガユ)」が60個(容量6×10・数量1)5280円(別途消費税264円)で、2013年10月17日に「かゆ(品名CAYU-NAサケガユ)」が60個(容量6×10・数量1)5280円(別途消費税264円)で、2013年10月17日に「かゆ(品名CAYU-NAウメガユ)」が60個(容量6×10・数量1)5280円(別途消費税264円)で販売されている事実が記載されている。
乙第5号証の2の「請求書」は、2013年10月31日に発行されたものであり、その表紙の右上方には、「KIRIN」の表示が記載されている。
「売上明細一覧表」の1頁には、2013年10月4日に「かゆ(品名CAYU-NAキノコガユ)」、「かゆ(品名CAYU-NAサケガユ)」が販売されている事実が記載されている。
乙第5号証の3ないし5の「請求書」は、2013年12月31日に発行されたものであり、その表紙の右上方には、「KIRIN」の表示が記載されている。
それぞれの「売上明細一覧表」には、「かゆ(品名CAYU-NAウメガユカップ)」、「かゆ(品名CAYU-NAキノコガユカップ)」、「かゆ(品名CAYU-NAサケガユカップ)」、「かゆ(品名CAYU-NAウメガユ)」が販売されている事実が記載されている。
(2)上記乙第1号証ないし乙第5号証により把握できる具体的な事実に加えて、乙第6号証ないし乙第11号証により、本件商標に係る通常使用権者が、本件審判の請求登録前3年以内(以下「要証期間内」という。)に日本国内において、その請求に係る役務に属する「かゆの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していることは明らかである。
ア 「KIRIN」の表示(乙1の1ないし3、乙2、乙5の1ないし5)と、本件商標は、「KIRIN」の綴りにおいて共通し、その外観においても同視できる。
両商標の称呼及び観念を検討しても、同一の「キリン」の称呼及び同一の「麒麟」の観念を生ずるものである。
そうすると、「KIRIN」の表示は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標であることは明らかである。
そして、「かゆ」は、米を多めの水でやわらかく炊いたものであり、穀物である米を加工した商品であることは明らかであり、「穀物の加工品」に属する商品であって(乙6の「商品・役務名リスト」の検索結果参照)、「KIRIN」の表示を使用して、「かゆ」がキリン協和フーズよって要証期間内に販売されている(乙5の1ないし5)。
したがって、要証期間内にキリン協和フーズによって本件商標と社会通念上同一と認められる商標が「かゆ」に使用されていることは明らかである。
イ 一般的に、企業は、代表的出所標識(ハウスマーク)といわれる商標とその取り扱いに係る個々の商品に付される個別商標(ペットマーク)といわれる商標を採択・使用しているのが実情であり、代表的出所標識(ハウスマーク)といわれる商標は、個々の商品に表示されるばかりでなく、看板や広告、カタログ、パンフレット、ホームページ等々において、その取り扱いに係る商品や役務全般にわたる出所標識として広く使用されているのが実情といえる(乙7)。
そして、商品自体に商標が付されていない場合において、個別商標(ペットマーク)が商品カタログ内で広告的に使用される際には、当該商標は、個別の商品と密接な関連性を認識させる商標であるため、商品の出所を表示する機能を果たしているものと目される。
一方で代表的出所標識(ハウスマーク)の商標が商品カタログ内で使用される際には、それが商品カタログ中に掲載されている個々の商品について、商品の出所を表示する機能を果たしているのと同時に、商品の品揃えという付加価値を表示する機能、すなわち、小売等役務の出所を表示する機能を果たしている場合も決して少なくない。
乙第1号証の1の商品カタログ内での「KIRIN」の表示の使用について検討すると、「KIRIN」の表示は、前述のとおり、キリングループの代表的出所標識であり、同カタログにはキリングループの各社が商品の種別を超えた多様な商品の品揃えをしていることからすると、同カタログの表紙に付された「KIRIN」の表示は、各社の商品の出所を表示する機能を果たすものであると同時に、キリングループの各社が商品の種別を超えた多様な商品の品揃えをしているという小売等役務を表示する機能を果たすものといえる。
したがって、乙第1号証の1のカタログ表紙左上方に記載された「キリン」の表示の使用は、小売等役務の出所を表示する機能を果たしているものと認められるから、「かゆの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について「KIRIN」の表示が使用されていると解されるものである。
また、乙第1号証の3のウェブサイトは、乙第2号証の商品等、商品が品揃えされたキリン協和フーズ株式会社の通信販売サイトであり、同サイトの左上方に記載された「KIRIN」の表示は、小売等役務の出所を表示する機能を果たしているものと認められるから、「かゆの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について「KIRIN」の表示が使用されていると解されるものである。
ウ 被請求人は、キリンホールディングスの子会社として、キリンホールディングスを頂点とするキリングループ内の「KIRIN」の表示の使用について管理する立場にあり(乙3)、また、本件商標の商標権者である。
他方、キリン協和フーズは、キリンホールディングスの子会社であり(乙4)、キリングループに属する会社として、「KIRIN」の表示を商品やサービスに使用する際には、事前に被請求人に問い合わせることとなっている(乙3)。
そうすると、被請求人は、キリングループに属するキリン協和フーズに、本件商標の使用を許諾し使用を継続させていることは明らかである。
そして、通常使用権は、商標権者が他人にその商標権について使用の許諾をすることにより発生するものであり、商標登録原簿に登録されることが効力を生ずる要件となっておらず、グループ会社の通常使用権については、その関係性ゆえに通常使用権の許諾関係が容易に否定できないものである(乙8ないし乙11)。
したがって、キリン協和フーズが本件商標に係る通常使用権者であることは明らかである。
2 口頭審理陳述要領書(平成27年3月31日付け)
(1)暫定的な見解に対する意見
ア 暫定的な見解(1)(別掲)に対する意見
乙第1号証の2のカタログの頒布状況は定かではないが、乙第1号証の1のカタログの頒布状況については、乙第12号証が乙第1号証の1に係る証明書であり、その頒布時期が2013年4月下旬から2013年12月下旬まで、同カタログの頒布地域が全国であり、同カタログの頒布数量が68、836部であることを把握できる。
また、乙第1号証の3のウェブサイトの展示時期については、1葉目の左上部に「13/11/05」と記載があるとおり、少なくとも2013年11月5日に同ウェブサイトが展示されていたことを把握できる。
イ 暫定的な見解(2)(別掲)に対する意見
乙第5号証における、請求書の発行時期(2013年10月31日、同年12月31日)を始めとした要証期間内において、「キリン協和フーズ」が本件商標の使用者であることは、次の(ア)及び(イ)から明らかである。
(ア)本件商標の使用者について
乙第13号証は、MCフードスペシャリティーズ株式会社(旧商号・キリン協和フーズ株式会社)のウェブサイト(抜粋)であり、乙第14号証は、MCフードスペシャリティーズ株式会社(旧・キリン協和フーズ)のことが記載されたインターネットフリー百科事典「ウィキペディア」の記事である。
乙第13号証及び乙第14号証から、「キリン協和フーズ」は、2009年4月に発足した会社であり、2013年6月末まで「キリンホールディングス」の子会社であったことを把握できる。
他方で、同各号証から、2013年7月に「キリンホールディングス」の子会社から「三菱商事株式会社」の子会社となっていること、2014年1月に「キリン協和フーズ」から「MCフードスペシャリティーズ株式会社」に商号の変更がなされていることを把握できる。
そうすると、請求書の発行時期(2013年10月31日、同年12月31日)を始めとした要証期間内において、「キリンホールディングス」の子会社であった時期(2013年6月末まで)と「三菱商事株式会社」の子会社であった時期(2013年7月以降)が混在するものの、本件商標の使用者が「キリン協和フーズ」であったことは明らかである。
(イ)商標使用許諾契約関係について
乙第15号証は、商標権者と「キリンホールディングス」の商標使用許諾契約書(写し)であり、乙第16号証は、「キリンホールディングス」と「キリン協和フーズ」の商号・商標使用許諾契約書(写し)である。
乙第15号証から、商標権者は、「キリンホールディングス」に対して、商標「KIRIN」を、「キリン協和フーズ」に使用させることを許諾しており(契約書第1条第1項、契約書別紙No.2)、契約の有効期限は「2013年1月1日から2013年12月31日まで」(契約書第9条)とされていることを把握できる。
また、乙第16号証から、「キリンホールディングス」は、「キリン協和フーズ」に対して、商標「KIRIN」を使用することについて許諾しており(契約書第1条第1項、契約書別紙1)、使用許諾期間は「2013年12月31日まで」(契約書第12条第1項)であり、契約の有効期限は「2013年7月1日から同年12月31日まで」(契約書第12条第2項)とされていることを把握できる。
そうすると、請求書の発行時期(2013年10月31日、同年12月31日)を始めとした要証期間内において、「キリン協和フーズ」が本件商標と社会通念上同一の商標を使用することにつき、契約関係に基づき許諾されていたものであり、本件商標に係る通常使用権者であったことは、明らかである。
ウ 乙第5号証の1ないし5の原本確認
乙第5号証の1ないし5の原本は、請求関連書類であり、商品の購入者である取引先にその原本が存在するため、原本の入手は事実上不可能である。
また、乙第13号証及び乙第14号証のとおり、2013年7月に、「キリン協和フーズ」は、「キリンホールディングス」の子会社から「三菱商事株式会社」の子会社となっており、資本関係がない現時点において、MCフードスペシャリティーズ株式会社(旧商号・キリン協和フーズ株式会社)に対して、さらなる協力を求めることも困難な状況である。
そこで、2010年10月21日から2014年5月31日まで、「キリン協和フーズ」(2010年10月21日から2013年12月31日まで)及び「MCフードスペシャリティーズ株式会社」(2014年1月1日から2014年5月31日まで)に在籍していた富澤氏の陳述書を乙第17号証として提出する。
乙第17号証は、乙第5号証の1ないし5の写しが原本と相違がないことを証明するものである。
(2)弁駁書に対する意見
商標「KIRIN」が本件商標と社会通念上同一の商標ではないという請求人の主張は、使用に係る商標の観察方法及び社会通念上同一の商標の解釈を誤ったものにほかならず、請求人の独自の見解にすぎないものである。
また、請求人は、乙第5号証の1ないし5に記載の時期において「キリン協和フーズ」が被請求人のグループ会社ではないことを理由に、通常使用許諾関係を否定するが、請求書の発行時期(2013年10月31日、同年12月31日)を始めとした要証期間内において、本件商標に係る通常使用許諾関係があったことは、明らかである。
3 上申書(平成27年5月15日付け)
(1)乙第15号証及び乙第16号証について
ア キリンホールディングスが商標権者でないにもかかわらず、キリン協和フーズに使用許諾を行っている経緯
2013年1月1日にキリン株式会社が設立されたことを受け、商標「KIRIN」等、本件商標の商標権の管理主体は、キリンホールディングスから、キリン株式会社に移管された。
キリンホールディングスが株式を所有していたキリン協和フーズについては、商標「KIRIN」等、本件商標の使用に際し、キリン株式会社からの直接の使用許諾ではなく、親会社であるキリンホールディングスを通じた再使用許諾の形式をとっていた。
再使用許諾を行うにあたって、キリン株式会社とキリンホールディングスは、後述するとおり、再使用許諾先に使用させることができる商標及び再使用許諾先を事前に合意のうえ、「商標使用許諾契約書」(乙15)を締結し、キリンホールディングスは、当該事前合意に基づき、「商号・商標使用許諾契約書」(乙16)を締結のうえ、キリン協和フーズに再使用許諾を行っていた。
イ 商号・商標使用許諾契約書(乙16)が、商標使用許諾契約書(乙15)において使用させることができる商標として記載されていない商標について使用許諾し得た理由
「商標使用許諾契約書」(乙15)の契約当事者であるキリン株式会社及びキリンホールディングスは、当該契約書の締結に先立って、契約書別紙に記載された「本再使用許諾先に使用させることができる本商標」の内の「KIRIN」に、社会通念上同一の範囲と考えられる、「麒麟」、「キリン」、「きりん」も包括されることを両者で合意していた。
また、「商標使用許諾契約書」のマスキング部分を一部解除したものとして乙第18号証を提出するが、同号証の契約書別紙の※には、「KHが、自ら又は本再使用許諾先に『KIRIN』を使用させる場合、使用する商品・役務毎に、KCの事前の承認を得なければならない。」と記載されている。なお、「KH」は、キリンホールディングスのことであり、「KC」はキリン株式会社のことである。
この記載のとおり、キリンホールディングスが、自ら又は本再使用許諾先(キリン協和フーズ等)に「KIRIN」(「麒麟」、「キリン」、「きりん」を含む。)を使用させる場合、キリン株式会社の事前の承認を得る必要があり、この手続きの際に改めて、キリン株式会社は、上記契約締結時の合意に基づき、「KIRIN」(「麒麟」、「キリン」、「きりん」を含む。)の使用(再使用)の許諾を、キリンホールディングスに行っていた。
ウ 商号・商標使用許諾契約書(乙16)が、商標使用許諾契約書(乙15)よりも早い時期に使用許諾し得た理由
「商標使用許諾契約書」(乙15)の第2条第1項に「本商標の使用の対価は次のとおりとし、KCは毎年12月1日時点において、本商標及び本再使用許諾先をKHと確認のうえ、その対価を算出し、当該算出結果をもとに請求書を発行する。」と記載があるとおり、その構成上、12月1日時点においてその契約年度の本商標、本再使用許諾先を確認し、対価を確定させることとなっている。なお、「KH」は、キリンホールディングスのことであり、「KC」はキリン株式会社のことである。
そのため、2013年については、当該契約の規定に基づき、2013年12月1日時点における本商標、本再使用許諾先及び対価の確認・確定手続きを当事者間で行い、その手続きが完了した段階で契約書を締結しているため、契約書第9条で、有効期間を2013年1月1日から2013年12月31日と遡らせたうえで、締結日については、実際に両契約当事者の捺印が完了した日(2013年12月20日)としている。
このような構成で契約を締結することや、本件契約書の締結前に、キリンホールディングスが再使用許諾を行う必要が出てきた場合、キリン株式会社は、個別の同意に基づき再使用許諾をキリンホールディングスに認めることについては、契約当事者の間で、異議なく合意しており、この合意に基づき、キリンホールディングスは、「商号・商標使用許諾契約書」(乙16)をキリン協和フーズと2013年6月24日付で締結し、再使用許諾を行っている。
(2)乙第3号証について
「VIマニュアル」(乙3)について、保管するデータを改めて見たところ、2013年1月1日のデータ改訂時に、「2013年1月1日改訂」と修正すべき部分が、「2010年12月1日改訂」として残ってしまったものであることを確認することができた。
まず、乙第19号証は、「VIマニュアル」のデータが保管されている社内ライブラリーページであり、同号証によると、「VIマニュアル」が、2007年3月20日の発行以降、現在までに8回改訂され、改定のたびにデータとして保管されていることを把握することができる。
次に、乙第20号証ないし乙第27号証は、8回改定された「VIマニュアル」の表紙と乙第3号証の「A-05」に相当するページを抜粋したものであり、同各号証から、2010年12月1日改訂版の「VIマニュアル」(乙23)に「2010年12月1日改訂」の記載があり、次の改定版である2013年1月1日改訂版の(VIマニュアル、乙3、乙24)にも「2010年12月1日改訂」の記載があることを把握できる。
このように、乙第3号証として提出した「VIマニュアル」は、「2010年12月1日改訂」という部分が「2013年1月1日改訂」に修正がなされていないが、キリン株式会社が発足した際に改定した2013年1月1日改訂版「VIマニュアル」であることは明らかであり、乙第3号証として提出した「VIマニュアル」と乙第19号証の社内ライブラリーページ記載の2013年1月1日改訂版の「VIマニュアル」のデータは、記載内容が全く同一のものである。
4 上申書(平成27年6月2日付け)
請求人は、乙第15号証及び乙第16号証が真正な使用許諾契約書ではないこと、乙第16号証が偽造されたものであること、乙第3号証が乙第23号証の「要問い合わせの記載」の部分を改ざんしたものであることを主張する。
しかしながら、乙第15号証及び乙第16号証は真正な使用許諾契約書であり、その提出された経緯及び記載内容についても何ら不自然な点は見当たらないものであり、ましてや乙第16号証が偽造されたものであることは全くあり得ないものである。
乙第19号証のとおり、乙第3号証と乙第24号証が2013年1月1日改訂版「VIマニュアル」であり、乙第3号証(乙24)に若干の修正漏れがあったとしても、それは、単にキリングループ内で使用される「VIマニュアル」の改定の際に修正漏れがあったという事実があるにすぎないものである。

第4 当審の判断
1 本件商標権について
本件商標に係る商標登録原簿によれば、その設定登録(平成21年6月19日)時の登録名義人は、キリンホールディングス株式会社であり、その後、同25年2月21日に一般承継による本件の移転により、キリン株式会社になっている。
2 本件商標の使用について、被請求人の主張及び同人が提出した証拠によれば、以下のとおりである。
(1)乙第1号証の2は、キリン協和フーズの商品パンフレット(抜粋、写し)であり、次の記載等がある。
ア 1葉目の表紙には、左上に白色で「KIRIN」の文字が表示されており、「日頃はキリン協和フーズ製品をご愛顧いただき誠にありがとうございます。・・・このたび、『おかゆ』など新たな製品を加えましたので、この機会にあらためて、ご案内させていただきます。・・・キリン協和フーズの通信販売をよろしくお願いいたします。」の記載がある。
イ 3葉目には、「Cayu?na かゆ-菜」及び「『おいしい×健康』の新定番」の記載があり、中程には、「きのこがゆ」と表示されたカップ状と袋状の2種類の商品の写真が掲載され、「きのこがゆ 風味豊なきのこの香りとつるんとした食感がやさしいお粥。」の記載があり、「梅がゆ」及び「鮭がゆ」についてもカップ状と袋状の2種類の商品の説明と写真が掲載されている。
ウ 7葉目には、「ギフトセットのご紹介」の見出しで、「Cayu?naセット」として、梅がゆ、きのこがゆ及び鮭がゆの3種類を各6食セットにした商品、「スープ5種+Cayu?naセット」として、スープ5種類を各3食と「Cayu?na」の3種類を各3食セットにした商品、「味噌汁5種+Cayu?naセット」として、味噌汁5種類を各3食と「Cayu?na」の3種類を各3食セットにした商品が掲載され、それぞれの商品番号及び値段が記載されている。
エ 8葉目は、「お申し込み・お問い合わせ」及び「キリン協和フーズ株式会社 家庭用営業部 通信販売窓口」の見出しで、「無料FAX」の記載とFAX番号及び「通話料無料」の記載と電話番号並びに「支払い方法」、「商品のお届けについて」及び「交換・返品方法」に関する情報が記載されている。
オ 9葉目は、「FAX専用ご注文用紙」であり、商品一覧の中に「かゆ?菜」として、「きのこがゆ6食セット」、「梅がゆ6食セット」及び「鮭がゆ6食セット」の記載、「ギフトセット」として「スープ5種+Cayu?naセット」及び「味噌汁5種+Cayu?naセット」の記載並びに左下に「201109」の記載がある。
(2)乙第4号証は、キリンホールディングスの第174回定時株主総会(平成25年3月28日開催)の招集通知であり、「平成24年12月31日現在の状況であります。」の記載並びに「子会社」として「キリン協和フーズ株式会社」及び「持株比率 100%」の記載がある。
(3)乙第14号証は、キリン協和フーズの名称変更後の会社「MCフードスペシャリティーズ」に関する情報であり、キリン協和フーズは、2009年(平成21年)4月1日に発足し、キリン協和フーズを2011年(平成23年)1月1日にキリンホールディングスが完全子会社化し、2013年(平成25年)7月1日に三菱商事が株式約81%を取得し子会社化した旨記載されている。
3 以上によれば、次のとおり判断できる。
(1)キリン協和フーズの商品パンフレット(以下「協和フーズパンフレット」という場合がある。乙1の2)において、「『おかゆ』など新たな製品を加えた案内である」こと、キリン協和フーズ製品の通信販売をよろしくお願いいたします。」の旨及び「お申し込み・お問い合わせ」として「キリン協和フーズ株式会社 家庭用営業部 通信販売窓口」の記載があり、また、「穀物の加工品」に含まれる商品「きのこがゆ」、「梅がゆ」及び「鮭がゆ」を掲載していることから、キリン協和フーズは、「かゆ」に関する小売りについて通信販売を行っているものと認められる。そして、キリン協和フーズは、該パンフレットに、商品「きのこがゆ」、「梅がゆ」及び「鮭がゆ」のギフトセット商品又はそれらの商品とスープ又は味噌汁をセットにしたギフト商品などの品揃えの内容や価格及びFAX、電話及び支払い方法等などの通信販売に関する情報を顧客に対し便宜を図るために掲載したものである。
そして、該パンフレットの9葉目に「201109」の記載があることから、該パンフレットは2011年9月時点のものであるといえ、該パンフレットが通信販売のためのものであることからすれば、キリン協和フーズは、要証期間内である2011年9月頃に該パンフレットを頒布したと推認することができる。
(2)「協和フーズパンフレット」には、その表紙に白色で表された「KIRIN」の文字からなる商標が使用されているところ、該商標は、本件商標と色彩が相違するものの、構成文字及び態様を同じくするものであるから、本件商標と社会通念上同一のものと認められる。
なお、請求人は、「乙第1号証の2の表紙の左上方には、波線の上下に『おいしさを笑顔に』と『KIRIN』をまとまりよく2段書きにした標章が白抜きで表示されており、『KIRIN』は、甲第2号証で示した被請求人のグループスローガンである『おいしさを笑顔に/KIRIN』の標章の一部分であって、他の部分から独立した標章として『KIRIN』の表示が使用されている訳ではない。」旨主張している。
しかしながら、「KIRIN」の文字部分と、「おいしさを笑顔に」の文字部分とは、視覚上、分離して観察されるものであって、「KIRIN」の欧文字は、申立人グループの業務に係る商品を表示する商標して取引者、需要者の間に広く知られているといえるから、「KIRIN」の文字部分は、「おいしさを笑顔に」の文字部分とは独立して着目され、該カタログに掲載された「きのこがゆ」を含む各種商品の小売り等の出所を表示する商標として使用されているものと認められる。
よって、請求人の主張は採用することができない。
(3)本件商標の権利者は、本件商標の設定登録(平成21年6月19日)時から商標権がキリン株式会社に移転される平成25年2月21日までの間、キリンホールディングスである。
そして、キリン協和フーズは、2011年(平成23年)1月1日から2013年(平成25年)6月30日まで、キリンホールディングスの完全子会社であり(乙4及び乙14)、上記(2)のとおり、パンフレットに表示された「おいしさを笑顔に」と「KIRIN」の文字の標章が、甲第2号証によれば、キリングループのスローガンであることをも勘案するならば、キリン協和フーズは、「協和フーズパンフレット」が頒布されたと推認される2011年(平成23年)9月頃、本件商標の使用について、商標権者であるキリンホールディングスから黙示の許諾を受けていた通常使用権者であるとみて差し支えない。
(4)以上のことからすれば、本件商標の通常使用権者は、要証期間に含まれる2011年(平成23年)9月頃に、日本国内において、商品「穀物の加工品」に含まれる「かゆ」の小売りの業務において行われる顧客に対する便益の提供に関するパンフレットに、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示して、広告のために頒布したものと認められる。
そして、本件通常使用権者による上記行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「役務に関する広告に商標を付して頒布する行為」に該当するものである。
4 むすび
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標の通常使用権者が、「穀物の加工品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を使用していたことを証明したものと認められる。
したがって、本件商標の登録は、その指定役務中、請求に係る指定役務について、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲

平成27年3月10日付けの審理事項通知書により開示した、合議体の暫定的な見解の内容は、要旨以下のとおりである。
(1)乙第1号証の1は、「2013キリン商品カタログ」であり、乙第1号証の2は、「キリン協和ブース株式会社の商品パンフレット」であるところ、該両カタログについて、頒布時期、頒布地域、頒布数量等の頒布状況が把握できない。
また、乙第1号証の3は、キリン協和フーズ株式会社の「キリン協和フーズ ネットショップ Yahoo店」という見出しのウェブサイト(抜粋)であるところ、該ウェブサイトの展示された時期が確認できない。
(2)被請求人は、「キリン協和フーズ株式会社」が本件商標の使用者であると主張している。
そして、乙第3号証は、2007年3月20日発行、2010年12月1日改訂の「KIRIN Group Visual Identification Manual」であるところ、その中の「ブランドバリュー牽引グループの構成」の「Group1」の表中に「キリン協和フーズ株式会社」の名称が掲載され、乙第4号証は、平成25年3月28日を開催日とする、「第174回定時株主総会招集ご通知」であるところ、その中の「9 重要な子会社等の状況」の項目中に「キリン協和ブース株式会社」が掲載されている。
また、乙第5号証の1ないし5は、キリン協和フーズ株式会社が発行した請求書(2013年10月31日付け、同年12月31日付け)であり、請求書の右上に「KIRIN」の文字が赤字で表示され、次ページの「売上明細一覧表(品目別)」には、品名・容量の欄に「CAYU-NAウメガユカツブ 6×10」等の記載が認められる。
一方、甲第4号証は、2013年3月18日付け「キリン協和フーズ株式会社の三菱商事株式会社への株式譲渡(子会社の異動)に関するお知らせ」であるところ、本件株式譲渡に関する概要において、「キリン協和フーズ株式会社」が三菱商事株式会社に譲渡されること、その契約は平成25年3月18日付けで締結されたこと、発行済み全株式を譲渡すること等が記載されている。
そうとすると、乙第5号証における、請求書発行時期(2013年10月31日、同年12月31日)を始めとした要証期間内において、「キリン協和フーズ株式会社」が商標権者の子会社であったことや、乙第3号証の「KIRIN Group Visual Identification Manual」のGroup1に属していたことの確認ができず、本件商標の使用者であることを認めることができない。


審理終結日 2016-02-25 
結審通知日 2016-02-29 
審決日 2016-03-23 
出願番号 商願2007-66022(T2007-66022) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (X35)
最終処分 不成立 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 田中 亨子
土井 敬子
登録日 2009-06-19 
登録番号 商標登録第5240430号(T5240430) 
商標の称呼 キリン 
代理人 神谷 十三和 
代理人 飯島 紳行 
代理人 藤森 裕司 
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