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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服20156778 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 取り消して登録 W0325 |
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管理番号 | 1304055 |
審判番号 | 不服2015-7026 |
総通号数 | 189 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-09-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-04-15 |
確定日 | 2015-08-10 |
事件の表示 | 商願2014-39153拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「CHARLES JAMES」の欧文字を標準文字で表してなり、第3類「香料・薫料及び香水類,化粧品,身体洗浄剤,美容用化粧品」及び第25類「履物及び運動用特殊靴,帽子,被服」を指定商品とし、2014年3月18日に域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠)においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権主張をして、平成26年5月16日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は、『CHARLES JAMES』の文字を書してなるところ、アメリカではもっとも芸術的で、個性的なデザイナーとして現在も有名なファッションデザイナーのCharles James(1906年-1978年)を表記したものといえるから、これを同ファッションデザイナーの遺族等の承諾を得ることなくその指定商品について登録することは、アメリカにおいて有名な故人の名声に便乗し指定商品についての使用の独占をもたらすことになり、その故人の名声・名誉を傷つけるおそれがあるばかりでなく、公正な取引秩序を乱し、ひいては国際信義に反するものとして、公の秩序又は善良の風俗を害するものといわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は、上記1のとおり、「CHARLES JAMES」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「CHARLES」の文字は「(チャールズという)男性の名」を表す英語であり、「JAMES」の文字は「(ジェームズという)姓又は男性の名」を表す英語であることから、外国人の氏名を表示したものと認められる。 (2)商標法第4条第1項第7号について 商標法第4条第1項第7号によれば、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」は、商標登録を受けることができないとされている。 そして、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」には、(ア)その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、矯激若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形である場合、(イ)当該商標の構成自体がそのようなものでなくとも、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反する場合、(ウ)他の法律によって、当該商標の使用等が禁止されている場合、(エ)特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反する場合、(オ)当該商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合、などが含まれると解される(知財高裁 平成17年(行ケ)第10349号判決、同18年9月20日判決参照)。 そこで、以上の観点から本件について検討する。 (3)本願商標の商標法第4条第1項第7号該当性について 本願商標は、上記(1)のとおり、外国人の氏名を表示したものと認められるところ、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、矯激若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではない。 また、原審で示した証拠によれば、「Charles James」の文字は、服飾デザイナー(1906年?1978年)の氏名であり、その作品が米国の美術館で展示されている事実が認められる。 そこで、当審において職権をもって調査したところ、当該デザイナーの氏名が我が国又は米国において、広く一般に知られているというべき事実及び当該デザイナーに関する公的なイベントが定期的に開催されているなどの事実は見いだすことができなかった。 そうすると、本願商標は、その指定商品に使用しても社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するとはいうことはできないし、米国若しくは米国民を侮辱し、又は国際信義に反するものということはできない。 さらに、本願商標は、他の法律によって、本願商標の使用等が禁止されているものではなく、また、本願の登録出願の経緯に、社会的相当性を欠くところがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標というべきものではない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項7号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2015-07-29 |
出願番号 | 商願2014-39153(T2014-39153) |
審決分類 |
T
1
8・
22-
WY
(W0325)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 平松 和雄 |
特許庁審判長 |
大森 健司 |
特許庁審判官 |
大橋 洋子 中束 としえ |
商標の称呼 | チャールズジェームス、チャールズジェームズ、チャールスジェームス、チャールスジェームズ、チャールズ、チャールス、ジェームス、ジェームズ |
代理人 | 河原 純一 |