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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2014900163 審決 商標
異議2014900339 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W0105
審判 全部申立て  登録を維持 W0105
審判 全部申立て  登録を維持 W0105
管理番号 1300784 
異議申立番号 異議2014-900358 
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-06-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-12-25 
確定日 2015-05-25 
異議申立件数
事件の表示 登録第5707141号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5707141号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5707141号商標(以下「本件商標」という。)は、「KOHJIN BIO」の欧文字を標準文字で表してなり、平成26年5月30日に登録出願、第1類「細胞培養用又は微生物培養用培地(医療用及び獣医科用のものを除く。)」及び第5類「医療用又は獣医科用の微生物培地,医療用又は獣医科用の組織培養用培地,医療用血液,医療用血清,医療用血漿,医療用又は獣医科用の血液代用剤,医薬用化学剤,医薬調剤用化学物質,医療用の薬剤,医療用及び医薬用のバクテリア調製剤,医療用及び医薬用生物学的製剤,その他薬剤(農薬に当たるものを除く)」を指定商品として、同年9月12日登録査定、同年10月3日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由において引用する登録商標は、以下の2件であり、いずれも現に有効に存続しているものである。(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)
1 登録第5395500号商標(以下「引用商標1」という。)は、「KOHJIN」の欧文字を標準文字で表してなり、平成22年6月21日に登録出願、第1類「化学品,研磨用補助液,パルプ」、第4類「潤滑剤,切削剤,水溶性潤滑剤,水溶性切削剤」、第5類「薬剤,食餌療法用食品,ビタミン剤,食品添加用ミネラル(医療用のものに限る。),医薬用酵母」、第16類「包装用プラスチックフィルム,紙類」、第17類「プラスチック基礎製品,プラスチックフィルム(包装用のものを除く。)」、第27類「壁紙」及び第30類「酵母,調味料,酵母エキス」を指定商品として、同23年3月4日に設定登録されたものである。
2 登録第5621560号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲に示すとおり、緑色で表された植物の葉と思しき図形を左側に配置し、右側に「KOHJIN Life Sciences」の欧文字を配した構成よりなり、平成24年12月26日に登録出願、第1類「化学品,農薬(殺菌剤,除草剤,殺虫剤及び寄生生物駆除剤を除く。),植物成長調整剤類,肥料」、第5類「薬剤,医薬用酵母,サプリメント」及び第30類「調味料,酵母,酵母エキス」を指定商品として、同25年10月11日に設定登録されたものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するから、同法第43条の2第1項第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証を提出した。
1 本件商標と引用商標1との対比
本件商標は、「BIO」の部分が、本件商標の指定商品との関係において識別性に欠けるため、識別性を有する部分は「KOHJIN」の部分であり「KOHJIN」から「コージン」の称呼が生じる。
引用商標1の称呼は「コージン」である。
外観においては、「KOHJIN」の部分が同一である。全体を観察しても、両商標は類似している。
したがって、本件商標と引用商標1とは、称呼同一、外観において同一又は類似であり、両商標は同一又は類似する商標である。
また、指定商品について、相互に類似する。
2 本件商標と引用商標2との対比
本件商標は、上記1のとおり「コージン」の称呼が生じる。
引用商標2は、「KOHJIN」の部分が「life sciences」の部分より太く表記している。また、引用商標2の指定商品、化学品、薬剤等について使用した場合、「life sciences」の部分は、商品の内容を表す語であるため、識別性を有する部分は「KOHJIN」である。
よって、引用商標2から「コージン」の称呼が生じる。
観念においては、本件商標の「BIO」の部分が、生体・生物体・生物などを意味する接頭語として知られていることから、商品に付された場合、生物等に関連する商品であるとの観念が生じる。
また、引用商標2は、「life sciences」との表記から、生命科学等に関する商品であるとの観念が生じる。
よって、両商標とも、生物、生体に関連するため、観念においても類似する。
したがって、本件商標と引用商標2とは、称呼が同一であり、観念において類似するため、両商標は類似する商標である。
また、指定商品について、相互に類似する。
3むすび
上記1及び2のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標
本件商標は、上記第1のとおり「KOHJIN BIO」の欧文字を書してなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさにより表され、外観上一体的に看取させるものであり、構成全体より生じる「コージンバイオ」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。
そうすると、本件商標は、たとえ構成中の「BIO」の文字部分が、「生体、生物体、生物」を意味する語であるとしても、かかる構成態様及び称呼においては、むしろその構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し、把握されるとみるのが自然である。
また、本件商標の構成態様において、「BIO」の文字部分が捨象されて、その余の文字部分のみをもって取引に資されるというべき特段の事情は見いだせない。
(2)引用商標
引用商標1は、上記第2のとおり「KOHJIN」の欧文字を書してなり、その構成文字に相応して「コージン」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
また、引用商標2は、別掲に示すとおり、緑色で表された植物の葉と思しき図形を左側に配し、右側に「KOHJIN Life Sciences」の欧文字を配してなるものであるところ、その構成中「Life Sciences」の文字部分が「生命科学」を意味する親しまれた語であって、本件商標の指定商品との関係において、自他商品の識別力は決して強いものとはいえず、また、「KOHJIN」の文字部分は、黒色の太字をもって大きく顕著に表されていることから、「KOHJIN」の文字部分が分離、独立して観察され、該文字部分をもって取引に資する場合も少なくないとみるのが相当である。
してみれば、引用商標2は、その構成中の欧文字部分全体に相応する「コージンライフサイエンス」の称呼及び「KOHJIN」の欧文字部分に相応する「コージン」の称呼を生じるものであって、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標から生じる「コージンバイオ」の称呼と引用商標から生じる「コージン」及び「コージンライフサイエンス」の称呼とを比較すると、両称呼は、その構成音数に明らかな差異が認められ、十分に区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観において明白な差異が認められ、観念においては、共に特定の観念を生じないものであるから、相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても何ら紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(4)小括
本件商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について検討するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(引用商標2。色彩は原本参照)





異議決定日 2015-05-15 
出願番号 商願2014-43711(T2014-43711) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W0105)
T 1 651・ 263- Y (W0105)
T 1 651・ 262- Y (W0105)
最終処分 維持  
前審関与審査官 海老名 友子 
特許庁審判長 土井 敬子
特許庁審判官 原田 信彦
大森 健司
登録日 2014-10-03 
登録番号 商標登録第5707141号(T5707141) 
権利者 コージンバイオ株式会社
商標の称呼 コージンバイオ、コージンビオ、コージン 
代理人 伊藤 信和 

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