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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201312394 審決 商標
不服201313388 審決 商標
不服201313389 審決 商標
不服201319026 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない W29
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W29
審判 査定不服 外観類似 登録しない W29
管理番号 1290653 
審判番号 不服2013-20457 
総通号数 177 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-09-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-21 
確定日 2014-07-23 
事件の表示 商願2012-93290拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,「絆牛」の文字を標準文字で表してなり,第29類「牛肉,牛肉製品」を指定商品として,平成24年11月16日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標は商標法4条1項11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第4979510号商標(以下「引用商標」という。)は,「絆」の文字を標準文字で表してなり,平成17年9月1日に登録出願,「肉製品,食肉」を含む第29類及び第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同18年8月18日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,前記1のとおり,「絆牛」の文字を標準文字で表してなるところ,構成中「牛」の文字は,「牛肉」の意味を有し(「広辞苑 第六版」株式会社岩波書店),本願商標の指定商品との関係においては,指定商品そのものを指称するか,指定商品の原材料を理解させるものであるから,商品の出所識別標識としての機能はないか,あったとしても極めて弱いものである。
また,別掲のとおり,牛肉の分野において,「○○牛」との構成の標章が多数採択,使用されている実情があるから,このような構成の標章に接する需要者は,「牛」の文字部分のみをもっては商品を区別することができず,「○○」の文字部分をもって商品を区別するものといえる。
そうすると,本願商標は,「絆」の文字部分が自他商品の識別標識として機能し得る部分であり,本願商標と引用商標との類否判断の際には,本願商標のうち当該部分をもって引用商標と比較することも,許されるというべきである。
してみれば,本願商標は,「絆」の文字部分から,「キズナ」の称呼及び「断つにしのびない恩愛」(広辞苑第六版)程の観念をも生ずるというべきである。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり,「絆」の文字を標準文字で表してなるから,これより「キズナ」の称呼及び「断つにしのびない恩愛」程の観念を生ずるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標は,その全体の外観は,前記1及び2のとおり,差異を有するが,上記(1)のとおり,本願商標と引用商標との類否判断の際には,本願商標のうち「絆」の文字部分をもって引用商標と比較することも許されるものであり,当該部分と引用商標の外観を比較すると,両者は同一である。また,本願商標及び引用商標から生ずる称呼及び観念も,「キズナ」の称呼及び「断つにしのびない恩愛」程の観念において同一であるから,これらを総合的に勘案すれば,本願商標と引用商標は,互いに類似の商標というのが相当である。
(4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願商標及び引用商標の指定商品は,前記1及び2のとおりであるところ,本願商標の指定商品「牛肉,牛肉製品」は,引用商標の指定商品中「肉製品,食肉」に包含されるものである。
(5)小括
以上からすれば,本願商標は,引用商標に類似する商標であり,かつ,引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから,商標法4条1項11号に該当する。
(6)請求人の主張について
請求人は,本願商標は一体的に構成され,その称呼も一気一連に称呼されるものであり,また,本願商標の指定商品の分野において,「○○牛」という名称の商品の「牛」の文字が省略されて取引されるという実情はないから,本願商標は「絆」の文字のみをもって取引されることはない旨主張する。
しかしながら,上記(1)で述べたとおり,本願商標の構成中「牛」の文字は,本願商標の指定商品そのものを指称するか,指定商品の原材料を理解させるものであるから,商品の出所識別標識としての機能はないか,あったとしても極めて弱いものである上,牛肉の分野において,「○○牛」との構成の標章が多数採択,使用されている実情があるから,このような構成の標章に接する需要者は,「牛」の文字部分のみをもっては商品を区別することができず,「○○」の文字部分をもって商品を区別するものといえる。
そうすると,本願商標は,「絆」の文字部分が自他商品の識別標識として機能し得る部分であるというのが相当である。
したがって,上記請求人の主張は,採用できない。
また,請求人は,他の登録例を挙げ,これらの商標が登録されている以上,本願商標も登録されるべきである旨主張するが,登録出願に係る商標が商標登録の要件を具備しているか否かは,当該商標の構成態様と,指定商品の取引の実情等に基づいて,個別具体的に判断されるものであり,本願商標については,上記のとおり判断すべきであるから,請求人の該主張についても,採用することができない。
(7)結語
以上のとおり,本願商標が商標法4条1項11号に該当するとして本願を拒絶した原審の判断は,妥当であって,これを取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲
「国産牛肉でイキイキ生活」と題する「公益財団法人 日本食肉消費総合センター」に係るウェブサイト(http://www.jbeef.jp/)における「銘柄牛肉検索システム」を利用して検索すると,例えば,北海道地方には,「美夢牛」「野付牛」「茂野牛」「十勝四季彩牛」「北勝牛」「駒谷牛」「未来めむろ牛」「流氷牛」などがあり(http://www.jbeef.jp/brand/search.cgi?search-organizer_prefecture_area=1),関東地方には,「瑞穂牛」「紫峰牛」「花園牛」「彩さい牛」「美都牛」などがある(http://www.jbeef.jp/brand/search.cgi?search-organizer_prefecture_area=4





審理終結日 2014-05-07 
結審通知日 2014-05-16 
審決日 2014-06-03 
出願番号 商願2012-93290(T2012-93290) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W29)
T 1 8・ 262- Z (W29)
T 1 8・ 263- Z (W29)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 北口 雄基齋藤 貴博 
特許庁審判長 土井 敬子
特許庁審判官 守屋 友宏
梶原 良子
商標の称呼 キズナギュー、キズナウシ、キズナ 
代理人 本宮 照久 

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