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審決分類 審判 全部取消 商51条権利者の不正使用による取り消し 無効としない X02
管理番号 1288763 
審判番号 取消2013-300866 
総通号数 175 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-07-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2013-10-10 
確定日 2014-06-11 
事件の表示 上記当事者間の登録第5289294号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5289294号商標(以下「本件商標」という。)は、「PLANET SUPRA」の欧文字を標準文字で表してなり、平成20年10月15日に登録出願され、第2類「塗料,プラスター仕上げ面を呈するエマルジョン系塗料,合成樹脂エマルジョン塗料,合成樹脂塗料,遮光塗料,太陽熱遮蔽塗料,耐候性塗料,耐熱用塗料」、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属性耐火性建築材料,鉄錆様のシート状の金属性建築材料」及び第19類「建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用または構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,ガラスを主材料とする建築材料,コルクを用いた建築用材料及びその他の建築材料,コンクリート・メーソンリイ・モルタル・ショットクレタ・石こう又はセメントのような構築材料の物性の改質に用いる繊維・繊維束・粒状物・粘性流体又はそれらの混合物の形態をしたコンクリート製建築材料,コンクリート製建築材料,プラスチック製建築材料,建築材料(金属製のものを除く。),鉱さい(建築材料),耐火性建築材料(金属製のものを除く。)」を指定商品として、同21年12月18日に設定登録されたものである。
第2 請求人の主張
請求人は、商標法第51条第1項の規定により、本件商標の登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1ないし第39号証を提出している。
1 請求人の商標の具体的使用態様
(1)請求人は、昭和13年に設立された株式会社で、東京証券取引所第一部に株式を上場しており、資本金は61億円であり、電源機器、半導体デバイス、精密機構部品、システム機器及び合成樹脂塗料の製造販売等を行っている。そして、請求人は、登録第2614536号商標「プラネット」(甲1、甲2)及び登録第3238808号商標「PLANET」(甲3、甲4)の商標権者である。
(2)請求人は、「プラネット」の商標及び「PLANET」の商標(以下、これらの商標を「請求人商標」という。)を使用し、約30年間に、約100種類ものプラネット・シリーズの塗料を製造・販売・輸出等をしている。実際のプラネット・シリーズのカタログは、甲第9ないし第17号証のとおりであり、また、製品態様は、甲第18ないし第37号証とおりであり、通常の塗料の製品形態と同様、一斗缶などの容器に入れられ、その一面に請求人商標及びその他の製品概要が貼付されている。
(3)請求人は、請求人商標を1979年より現在まで約30年間商品「塗料」について盛大に製造、販売、頒布、広告等を行った結果、近年では、年間約15億円もの売り上げがあり、少なくとも塗料に関連する需要者、取引者の間では、「プラネット」や「PLANET」といえば請求人に係る塗料であると直感させるまでに認知されている。
2 被請求人が使用する商標の使用態様
(1)被請求人は、平成20年1月に設立された株式会社であり、高反射遮熱塗料の製造・販売及び輸出入等を行っている。
(2)被請求人は、自己の開設するホームページに別掲(1)ないし(5)の商標を表示し(審決注:商標が表示された当該ホームページに係る証拠の提出はない。)、また、被請求人は、塗料の容器(甲38)に別掲(6)のとおりの態様からなる商標を表示し、同じく容器(甲39)に別掲(7)のとおりの態様からなる商標を表示している(以下、これら各商標(別掲(1)?(7))を「本件使用商標1」などといい、「第2 請求人の主張」」及び「第3 被請求人の主張」において、これら全体をいう場合には「本件使用商標」という。)。
(3)本件使用商標が本件商標と類似すること
本件商標は、「PLANET SUPRA」と一連一体であるところ、本件使用商標1は、二段でややずらして記載した「PLANET」と「SUPRA」との文字からなり、「SUPRA」の文字が「PLANET」の文字の約2倍程度の大きさで表記し、かつ、青地に白色を用いて「PLANET」と記載されている。そのほか、「PLANET」と同じ段に併記して片仮名で、「PLANET」の約4の1程度の大きさで、「プラネットスープラ」と記載されている。
これらの使用態様は、本件商標と類似する範囲の使用に該当するといえる。
同様に、本件使用商標2ないし本件使用商標7は、いずれも本件商標と類似する範囲の使用である。
3 被請求人の行為による誤認・混同の発生
(1)出所の混同について
ア 本件使用商標と請求人商標の類似性
本件使用商標は、その構成中の「プラネットスープラ」なる片仮名部分は、その記載が小さくさほど印象に残らない一方、大きな文字で分離して記載した「PLANET」「SUPRA」なる単語に注目することは明らかである。さらに、本件使用商標は、視覚上、需要者、取引者がより高い注意力をもって「PLANET」部分を観察するようにしている。
しかるところ、「SUPRA」がラテン語由来の単語で「超えた」などの副詞的意義を有する「付加的な語」であることは日本国内で周知であること、一方、「PLANET」は、「惑星」を意味する日本国内でも馴染みの英単語であるところ、指定商品(「塗料,染料,顔料,印刷インキ」)との関係では、請求人が長年にわたって商標「プラネット」「PLANET」を使用し、プラネット・シリーズとして約100種類もの塗料を、大量かつ盛大に製造、販売等をしていることから、極めて特徴的な語として需要者・取引者の印象に強く残るといえること、その他全体の印象として、その図形部分がさしたる特徴もなく、単なる通常の文字であることも考慮すれば、被請求人商標の要部はあくまで文字部分「PLANET」にあり、「プラネット」の称呼を生じるというべきである。
そして、請求人商標「プラネット」と本件使用商標の要部「PLANET」を比較すると、称呼が共通し、観念も同じ「惑星」であり共通することから、請求人商標と当該本件使用商標が類似していることは明らかである。また、請求人商標「PLANET」と本件使用商標の要部「PLANET」を比較すると、外観、称呼が共通し、観念も同じ「惑星」であり共通することから、請求人商標と当該本件使用商標が類似していることは明らかである。
イ 前記1(3)のとおり、塗料に関連する需要者・取引者の間では「プラネット」や「PLANET」といえば請求人に係る塗料であると直感させるまでに認知されている。
このような状況において、被請求人が現実に使用している商標の態様は、請求人商標と類似するものであり、かつ、請求人がリリースしてきた商品であるプラネット・シリーズの1つであるかのような印象を与えて、需要者、取引者に対して請求人の商品とも混同を生じさせる使用をしていることは明らかである。
(2)品質の誤認について
本件使用商標は、請求人商標が付された商品の「改良版」、「上位版」、「ベース塗料版」であるかのごとき印象を取引者・需要者に与えて商品の品質について誤認させ、さらには、被請求人の商品が、請求人の商品の改良版にあたり、よりよい品質のものであるかのような誤認を生じさせる使用をしている。
4 被請求人の故意の存在
本件商標は、その審査段階において請求人商標を引用例として、商標法第4条第1項第11号を根拠に拒絶理由通知がされた。これに対し被請求人は特許庁に対し平成21年5月22日付けで意見書を提出した(甲7)。したがって、遅くとも平成21年5月22日には、被請求人は請求人商標の存在を知っていた。
また、請求人は被請求人に対して、被請求人の行為は請求人の商標権を侵害する旨の内容証明郵便を送付し、平成25年9月2日にこの内容証明郵便は被請求人に到達している(甲8)。したがって、少なくとも平成25年9月2日以降には、被請求人は請求人商標の存在を知っていたとともに、本件商標を「PLANET」と「SUPRA」とが分離して認識されるような使用態様とすれば、需要者・取引者に対し、請求人の商品と誤認・混同を生じさせることも具体的に認識していた。
そして、請求人は、請求人商標を1979年より、塗料について盛大かつ継続的に使用しているから、被請求人がこの事実を不知であるとは考えにくく、本件商標を「PLANET」と「SUPRA」とに分離して認識させるような使用態様では、請求人の商品と誤認、混同を生じさせることを具体的に認識していたといえる。
このように被請求人は、誤認混同を生じることを認識しながら、現在でも請求人の商品と誤認・混同を生じさせるような本件商標と類似する商標の使用を、継続的かつ大々的に行っていることを鑑みると、被請求人には明らかに故意が存在する。
5 むすび
以上のとおり、商標権者が故意に指定商品について本件商標に類似する商標の使用をし、商品の品質の誤認や請求人の業務に係る商品と混同を生ずるものをしているため、本件商標の登録は、商標法第51条第1項の規定により、取り消されるべきものである。

第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1及び第2号証を提出している。
1 本件使用商標と請求人商標との類似性について
(1)本件使用商標
本件使用商標1は、「プラネットスープラ」の称呼、「スープラという名前の惑星」の観念を生じ、本件使用商標2は、「プラネットスープラ」の称呼、「スープラという名前の惑星」の観念を生じ、本件使用商標3は、「プラネットスープラ」、「プラネットスープラベースアルファ」又は「スープラベースアルファ」の称呼、「スープラという名前の惑星」「スープラという名前の惑星という意味を持つ商品名のベース塗料」の観念を生じ、被請求人使用商標4は、「プラネットスープラ」、「プラネットスープラベースベータ」又は「スープラベースベータ」の称呼、「スープラという名前の惑星」「スープラという名前の惑星という意味を持つ商品名のベース塗料」の観念を生じ、本件使用商標5は、「プラネットスープラ」又は「プラネットスープラネオ」の称呼、「スープラという名前の惑星」「スープラという名前の惑星という意味を持つ商品名の塗料の新しいバージョン」の観念を生じ、本件使用商標6は、「プラネットスープラ」の称呼、「スープラという名前の惑星」の観念を生じ、本件使用商標7は、「プラネットスープラ」又は「プラネットスープラアイブライト」の称呼、「スープラという名前の惑星」「スープラという名前の惑星という意味を持つ商品名の塗料で、部屋を明るくする機能をもつもの」の観念を生じる。
(2)請求人商標
請求人商標の構成態様は、片仮名で「プラネット」の文字部分よりなる商標及び欧文字で「PLANET」の文字部分よりなる商標である。そして、これら請求人商標からは、いずれも「プラネット」の称呼が生じ、「惑星」の観念が生じるものである。
(3)本件使用商標と請求人商標との対比
本件使用商標と請求人商標とは相紛れるおそれはない。さらに、本件使用商標と請求人商標とは外観においても明らかに相違する。
本件使用商標の要部構成は、欧文字「PLANET」と「SUPRA」とが二行表示になっているが、上段の文字「PLANET」と、下段の文字「SUPRA」とが近接配置されて全体が長方形の枠内にまとまりよく収まることにより上下行の文字の一体性が高められている。こうして、本件使用商標は、上下行の文字が一体となった一の商標と認識されるもので、どの使用商標においても「SUPRA」の文字が大きいにも関わらず、敢えて「PLANET」の文字部分のみを分離抽出してその呼称及び観念が生じるとすることは極めて不自然であり、類否判断の手法として誤りである。
以上のことから、称呼、観念及び外観のいずれの判断要素においても相違する本件使用商標と請求人商標とが非類似であることは明らかで、同一又は類似する商品に使用した場合であっても、商品出所につき混同を生ずるおそれは全くない。
2 請求人商標の周知著名性について
請求人は、現在までの約30年の間に、プラネット・シリーズの約100種類の塗料を製造・販売等してきたことにより、請求人商標の周知著名性を獲得してきた旨主張しているが、このような主張をするのであれば、審判請求書に羅列されている製品名のものが、具体的にどの程度の販売実績があったかを、商品・時期等と対応させて立証すべきである。にもかかわらず、これら販売実績等の具体的立証は何らなされていない。
仮に請求人商標が周知性を有していたとしても、本件商標と請求人商標とは特許庁において非類似の商標であると判断されたものであるから、請求人商標の周知性の有無が本件商標に関する判断に影響を及ぼすものではない。
3 被請求人の故意の有無について
本件商標は、独創的に創出された商標であって、本件商標の出願前に請求人商標が設定登録されているにもかかわらず、互いに非類似と判断されたからこそ登録されたものである。
また、本件使用商標は、上段の文字「PLANET」と下段の文字「SUPRA」とが一体不可分となって全体がまとまりよく一体的に構成されたものであるから、社会通念上本件商標と同一性を有する商標である。
したがって、被請求人は、一貫して自己の登録商標及び社会通念上それと同一の商標を使用しているにすぎず、請求人の商品と出所の混同を生じるおそれがあることを認識しつつ、故意に使用したものではない。
4 むすび
以上のように、被請求人は、単に自己の登録商標と同一性を有する商標を使用しているにすぎず、故意に他人の商品と混同を生じる行為を行っているものではないから、商標法第51条第1項の規定には該当せず、本件商標の登録は取り消されるべきものではない。

第4 当審の判断
1 本件商標と本件使用商標について
(1)本件商標
本件商標は、「PLANET SUPRA」の欧文字を標準文字により表されてなるところ、その構成中の「PLANET」の文字部分は我が国において「惑星」を意味する英語として知られているものであるが、その構成中の「SUPRA」の文字部分は「上に、越えて」などの意味を有するラテン語(乙1)であるとしても、我が国においては一般には知られているものではなく、また、本件指定商品との関係において商品の品質を表示するものとして認識されるものではない。
そうとすると、本件商標は、構成全体として、特定の意味を有しない造語として認識されるものであるから、その構成文字に相応して「プラネットスープラ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)本件使用商標
ア 甲第38号証は、被請求人が製造した「高反射率 水性遮熱塗料」の缶容器の写真であり、当該容器に貼付されているラベルには、本件使用商標6が表示され、その製造年月日から当該商品が2012年9月21日に製造されていることが認められる。
また、甲第39号証は、被請求人が製造した「水性 室内用省エネ塗料」の缶容器の写真であり、当該容器に貼付されているラベルには、本件使用商標7が表示され、その製造年月日から当該商品が2013年8月20日に製造されていることが認められる(以下、本件使用商標6及び本件使用商標7について「本件使用商標」という場合がある。)。
なお、請求人は、本件使用商標1ないし7について、被請求人が使用する商標であると主張しているが、本件使用商標1ないし5については、具体的にその使用を示す証拠の提出はない。
イ 本件使用商標6について
本件使用商標6は、別掲(6)のとおりの構成よりなるところ、その上段のオレンジ色の四角形内に二段に白抜きで「PLANET」の文字と「SUPRA」の文字が表されているものである。そして、当該文字部分も自他商品の識別標識としての機能を果たすものといえるから、本件使用商標6は、「プラネットスープラ」の称呼を生じ、本件商標と同様に特定の観念を生じないものである。
ウ 本件使用商標7について
本件使用商標7は、別掲(7)のとおりの構成よりなるところ、その上段の緑色の四角形内に二段に白抜きで「PLANET」の文字と「SUPRA」の文字が表されているものである。そして、当該文字部分も自他商品の識別標識としての機能を果たすものといえるから、本件使用商標7は、「プラネットスープラ」の称呼を生じ、本件商標と同様に特定の観念を生じないものである。
エ なお、請求人は、本件使用商標はその構成中の「PLANET」の文字部分が要部となり、「プラネット」の称呼を生ずる旨主張している。
しかしながら、本件使用商標は、「PLANET」の文字と「SUPRA」の文字とを二段に表し、前者が後者に比較して小さな文字であり、後者の文字の記載の文字に対してやや右寄りの位置にあるとしても、前者の文字も相当程度大きく表され、また、両文字が同じ書体で近接してまとまりよく表されているものであり、加えて、「プラネットスープラ」の片仮名が併記して使用されていることからすると、本件使用商標は、構成全体をもって一体のものとして看取されるものというべきである。
そうすると、本件使用商標において、「PLANET」の文字部分のみが取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものということはできない。よって、上記請求人の主張は採用できない。
(3)本件商標と本件使用商標の類否及び使用する商品の類否
本件商標と本件使用商標とは、外観においてその構成を異にするものの、「PLANET」の文字と「SUPRA」の文字を有する点において、構成文字が同じであるから、外観上類似しているものということができる。
そして、本件商標と本件使用商標とは、いずれも「プラネットスープラ」の称呼を共通にし、特定の観念を生じないものであるから、観念上比較できないものである。
そうとすると、本件商標と本件使用商標とは、外観上類似するものであり、「プラネットスープラ」の称呼を共通にするものであるから、観念上比較することができないとしても、類似の商標と認められるものである。
また、本件商標の指定商品は、前記第1のとおり、第2類「塗料,プラスター仕上げ面を呈するエマルジョン系塗料,合成樹脂エマルジョン塗料,合成樹脂塗料,遮光塗料,太陽熱遮蔽塗料,耐候性塗料,耐熱用塗料」を含むものであり、本件使用商標は、「高反射率 水性遮熱塗料」又は「水性 室内用省エネ塗料」に使用するものであるから、本件使用商標に係る商品と本件商標の指定商品とは、同一又は類似する商品と認められる。
2 請求人使用商標の周知性について
(1)請求人使用商標
請求人が提出する、塗料に係るカタログ(甲9?甲17)及び包装容器(写真 甲18?甲37)に、「プラネットPP プライマーシリーズ」(甲9)、「プラネット SV シリーズ」(甲10)、「プラネット PH シリーズ」(甲11)、「プラネット PX-1」(甲12)、「プラネット PZ-2(審決注:「2」はローマ数字)」(甲13)、「Planet TC Clear CF-100」(甲14)、「Planet SV Series」(甲15)、「Planet AU-10+OrigiApt#300」(甲16)、「Planet SX」(甲17)、「PLANET AX-10」(甲18)、「PLANET PH-4」(甲19)、「PLANET PX-1」(甲20)、「PLANET PZ」(甲21)、「PLANET THINNER」(甲22)、「プラネット AX」(甲23)、「プラネット AX-5」(甲24)、「プラネット AX-6」(甲25)、「プラネット PK」(甲26)、「プラネット PP」(甲27)、「プラネット PP-3」(甲28)、「プラネット PX-1」(甲29)、「プラネット PX-2」(甲30)、「プラネット PZ」(甲31)、「プラネット PZ-5」(甲32)、「プラネット SV-12」(甲33)、「プラネット SV-35」(甲34)、「プラネット TC」(甲35)、「プラネット シンナー」(甲36)、「プラネットUV TG」(甲37)の記載がある。
そうとすると、請求人は、上記の記載において自他商品の識別機能を果たす部分と認められる「プラネット」又は「PLANET」(「Planet」を含む。)の商標(以下「請求人商標」という。)を塗料に使用していることが認められる。
(2) 請求人商標の使用状況について
請求人商標の使用状況についてみるに、甲第9ないし第17号証のカタログは、1998(平成10年)年3月から2002年3月の間にそれぞれ1000枚又は2000枚作成されたことが認められ、甲第18ないし第37号証の塗料は、2013(平成25年)6月12日ないし同年9月20日に製造されたことが認められる。
しかしながら、請求人商標に係る塗料の販売時期、販売場所・地域、販売数量、売上金額、市場占有率、上記カタログの配布状況、その他の宣伝広告の状況などについての立証は全くなされていないことから、前記事実以外の請求人商標の使用をしている具体的事実は認められない。
したがって、請求人商標について、甲各号証のみによっては、その周知性を認めるに足りない。
なお、仮に請求人の主張のとおり、請求人商標に係る商品を現在まで30年間販売し、年間約15億円程度の売上げがあるとしても、その販売額は多いものとはいえないから、請求人商標が請求人の業務に係る商品を表示するものとして、取引者、需要者の間に広く認識されているとまではいうことができない。
3 商品の出所の混同について
(1)本件使用商標と請求人商標の類否について
ア 本件使用商標
本件使用商標の構成については、上述したとおりである。
イ 請求人商標
請求人商標は、上述したとおり、「プラネット」、「PLANET」又は「Planet」の各文字からなるところ、我が国において「Planet」及び「PLANET」の各文字は「惑星」の意味を有する英語として広く知られており、また「プラネット」の文字も「惑星」の意味を有する英語「planet」の読みを片仮名表記したもの又は「惑星」の意味を有する外来語を表すものとして広く知られているから、これらの構成文字に相応して、いずれも「プラネット」の称呼及び「惑星」の観念を生ずるものである。
ウ 本件使用商標と請求人商標との対比
本件使用商標の外観と請求人商標の外観を対比すると、両者は、「PLANET」の文字部分を共通にする場合があるが、本件使用商標には「SUPRA」の文字が大きく表されているのに対して、請求人商標には同文字がなく、構成文字に顕著な差異を有するから、外観上において互いに相紛れるおそれはなく十分区別することができる。
本件使用商標から生ずる称呼「プラネットスープラ」と請求人商標から生ずる称呼「プラネット」とを対比すると、両者は、「プラネット」の音を共通にするとしても、「スープラ」の音の有無において相違し、著しく構成音において差異を有するから、称呼上において互いに相紛れるおそれはなく十分聴別することができる。
本件使用商標と請求人商標とは、観念上においては、本件使用商標からは観念が生じないから、比較することができない。
そうすると、本件使用商標は、請求人商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても類似の商標ではなく、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)出所の混同のおそれの有無について
本件使用商標は、上述したとおり、請求人商標と類似の商標とは認められず,別異の出所を示すものとして看取されるものである。そして、請求人商標は、上述したとおり、請求人の業務に係る商品の出所を表示するものとして周知性を有するとは認められない。
したがって、本件使用商標は、被請求人がこれを本件商標の指定商品「塗料」に使用したとしても、需要者をして請求人の業務に係る商品のシリーズの一つであると誤認を生じさせるおそれはなく、請求人の業務に係る商品と混同を生じるものをしたとはいえない。
4 品質の誤認について
請求人は、本件使用商標は請求人商標が付された商品の「改良版」、「上位版」、「ベース塗料版」であるかのごとき印象を取引者・需要者に与えて商品の品質について誤認させ、さらには、被請求人の商品が、請求人の商品の改良版にあたり、よりよい品質のものであるかのような誤認を生じさせる使用をしている、と主張している。
しかしながら、被請求人が本件使用商標を使用しても請求人商標を想起するということはできないから、請求人の主張は、その前提において失当といわなければならず、被請求人による本件使用商標の使用が、品質の誤認を生ずるものをしたとはいうことができない。
5 故意について
請求人は、被請求人は、最も遅くとも平成21年5月22日以前より、請求人商標の存在を知っていたものであり、誤認混同を生じることを認識しながら、現在でも請求人の商品と誤認・混同を生じさせるような本件商標と類似する商標の使用を、継続的かつ大々的に行っていることを鑑みると、被請求人には明らかに故意が存在する。すなわち故意が存在することは明確な事実である、と主張している。
しかしながら、前記3のとおり、本件商標をその指定商品にしても請求人の業務に係る商品と混同を生じさせるおそれはなく、さらに請求人提出の全証拠によっても、被請求人が、請求人の業務に係る商品と混同を生じさせることを認識していたといえる事情は見いだせない。
したがって、被請求人による本件使用商標の使用について、商標法第51条第1項所定の「故意」を認めることはできないというべきである。
6 結論
以上のとおり、被請求人は、故意に本件商標と類似する本件使用商標をその指定商品に使用して商品の品質の誤認又は請求人の業務に係る商品と混同を生ずるものをしたということはできないから、本件商標の登録は、商標法第51条第1項の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)本件使用商標1(色彩は審判請求書参照)


(2)本件使用商標2(色彩は審判請求書参照)


(3)本件使用商標3(色彩は審判請求書参照)


(4)本件使用商標4(色彩は審判請求書参照)


(5)本件使用商標5(色彩は審判請求書参照)


(6)本件使用商標6(色彩は原本参照)


(7)本件使用商標7(色彩は原本参照)


審理終結日 2014-04-15 
結審通知日 2014-04-17 
審決日 2014-04-30 
出願番号 商願2008-83768(T2008-83768) 
審決分類 T 1 31・ 3- Y (X02)
最終処分 不成立 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 田中 亨子
内山 進
登録日 2009-12-18 
登録番号 商標登録第5289294号(T5289294) 
商標の称呼 プラネットスープラ、プラネットスプラ、プラネット、スープラ、スプラ 
代理人 工藤 敦子 
代理人 上原 空也 
代理人 菊池 毅 
代理人 井上 勉 
代理人 村橋 史雄 
代理人 寺田 達郎 
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