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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 Y25
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Y25
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y25
管理番号 1263014 
審判番号 不服2010-24071 
総通号数 154 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-10-26 
確定日 2012-09-18 
事件の表示 商願2010-14036拒絶査定不服審判事件についてした平成23年7月4日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成23年(行ケ)第10375号、平成24年7月19日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「POWERWEB」の文字を標準文字で表してなり、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品とし、平成18年3月28日に登録出願された商願2006-27278に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同22年2月25日に登録出願されたものである。

第2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5206595号商標(以下「引用商標」という。)は、「POWERWAVE」の欧文字と「パワーウェーブ」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、平成16年7月15日に登録出願、第28類「ゴルフクラブ,その他の運動用具」を指定商品として、同21年2月20日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断
1 本願商標と引用商標について
(1)本願商標
ア 外観
本願商標は、上記第1のとおり、「POWERWEB」の欧文字を標準文字で表記したものである。
イ 観念
本願商標は、本件全証拠によっても辞書に収録された成語であるとは認められないが、これを構成する「POWER」と「WEB」は、それぞれ英単語の「power」と「web」に相当するものである。
英単語の「power」は、「(1)(…する力)、能力、才能、(2)政治力、国力、(3)強さ、力、パワー;体力、精神力」等を意味し(甲19)、その発音を日本語に音訳した「パワー」は、「力、腕力、馬力」(甲76)等を意味する外来語として一般に広く認知されている(甲75ないし81)。
英単語の「web」は、「(1)織られたもの、織物、編み物、(2)クモの巣、毛虫の巣」等を意味し(甲1)、その発音を日本語に音訳した「ウェブ」、「ウエブ」、「ウェッブ」は、「網、網目、ワールドワイドウェブ」(甲3)、インターネットの情報網等を意味する外来語として広く親しまれている(甲3ないし10、60ないし68)。
そうすると、「power」と「web」は、いずれも一般人が容易に観念を想起し得る英単語であるということができ、このように一般人が容易に観念を想起し得る英単語を組み合わせた語については、これを構成する英単語からその観念を想起することは通常のことであるから、本願商標からは、「power」と「web」からそれぞれ想起する観念を合わせた、「力のある網」、「力のある網目」、「力のあるワールドワイドウェブ」程度の観念を生じるものと認められる。
ウ 称呼
上記のとおり、「power」と「web」は、いずれも一般人が容易に観念を想起し得る英単語であり、このように一般人が容易に観念を想起し得る英単語を組み合わせた語については、これを構成する英単語の発音を日本語に音訳したものに対応した呼び方をすることは通常のことであるから、本願商標からは、「power」と「web」の発音をそれぞれ日本語に音訳したものを合わせた、「パワーウェブ」、「パワーウエブ」、「パワーウェッブ」といった称呼を生じるものと認められる。
(2)引用商標
ア 外観
引用商標は、「POWERWAVE」の欧文字と「パワーウェーブ」の片仮名を上下二段に横書きしたものであり、欧文字部分と片仮名部分とは、それぞれの縦横の長さはほぼ同じで、両部分は近接しており、全体としてまとまった外観を呈している。
イ 観念
引用商標は、本件全証拠によっても辞書に収録された成語であるとは認められないが、「POWERWAVE」を構成する「POWER」と「WAVE」は、それぞれ英単語の「power」と「wave」に相当するものである。
英単語の「power」は、上記のとおり、「(1)(…する力)、能力、才能、(2)政治力、国力、(3)強さ、力、パワー;体力、精神力」等を意味し、その発音を日本語に音訳した「パワー」は、「力、腕力、馬力」等を意味する外来語として一般に広く認知されている。
英単語の「wave」は、「(1)波、波浪、風浪、(2)波のような動き、うねり、波立ち、波動、(3)(感情・興奮・景気などの)波、高まり、強まり、押し寄せ、(人口の)急増」等を意味し(甲2)、その発音を日本語に音訳した「ウエーブ」「ウェーブ」は、「(1)波、(2)光・音・電気などの波動、(3)髪の毛が波立っていること、またはその髪形」等を意味する外来語として一般に広く認知されている(甲15ないし18、甲69ないし74)。
そうすると、「power」と「wave」は、いずれも一般人が容易に観念を想起し得る英単語であるということができ、このように一般人が容易に観念を想起し得る英単語を組み合わせた語については、前記のとおり、これを構成する英単語からその観念を想起することは通常のことであるから、引用商標中の欧文字「POWERWAVE」からは、「power」と「wave」からそれぞれ想起する観念を組み合わせた、「力のある波」、「力のある波動」程度の観念を生じるものと認められる。
また、引用商標の下段を構成する片仮名「パワーウェーブ」は、上段を構成する欧文字「POWERWAVE」に相当する英単語「power」と「wave」の発音をそれぞれ日本語に音訳したものを合わせたものであると容易に理解することができるから、結局、引用商標全体から、「力のある波」、「力のある波動」程度の観念を生じるものと認められる。
ウ 称呼
上記のとおり、引用商標の下段を構成する片仮名「パワーウェーブ」は、上段を構成する欧文字「POWERWAVE」に相当する英単語「power」と「wave」の発音をそれぞれ日本語に音訳したものを合わせたものであると容易に理解することができるから、結局、引用商標全体から、「パワーウェーブ」という称呼を生じるものと認められる。
2 本願商標と引用商標の類否
(1)上記認定事実を基に、本願商標と引用商標の類否について判断する。
ア 外観について
引用商標は、上段の「POWERWAVE」と下段の「パワーウェーブ」とが全体としてまとまった外観を呈しており、これを全体として本願商標の「POWERWEB」と対比すると、両商標が外観上相違することは明白である。
もっとも、引用商標の下段の「パワーウェーブ」は、上段の「POWERWAVE」の読みを表したものと容易に理解することができるから、引用商標に接した取引者、需要者は、上段の「POWERWAVE」のみを記憶に留めるか、あるいは、下段の「パワーウェーブ」よりも上段の「POWERWAVE」をより強く記憶に留めるということも十分に考えられ、また、上段下段とも記憶には留めたとしても、本願商標に接した際に、引用商標の上段のみを想起するということも考えられる。このような場合には、本願商標と引用商標の外観上の類否の判断は、本願商標の「POWERWEB」と、引用商標上段の「POWERWAVE」とを比較対照して行うのが相当である。
そこで、「POWERWEB」と「POWERWAVE」とを比較対照すると、両者は、語頭からの6文字「POWERW」を共通にする。
しかし、両者を構成する文字数は8文字ないし9文字と比較的少なく、このうちの2文字ないし3文字は全く異なっている。
また、「POWERWEB」は、英単語の「power」と「web」に相当する「POWER」と「WEB」の2つの単語を組み合わせたものであり、「POWERWAVE」は、英単語の「power」と「wave」に相当する「POWER」と「WAVE」の2つの単語を組み合わせたものであることは、一般人にとって容易に理解可能であり、「POWER」、「WEB」、「WAVE」のように、一般人にとって観念を容易に想起し得る単語を組み合わせた語について、これを構成する単語に分けてその外観を認識することは通常のことである。
加えて、「パワー(power)」を包含するスポーツ用語は各種スポーツの分野で数多く使用されており〔「パワー(power)」は、筋力と筋収縮速度で決定される単位時間当たりの仕事量等を意味するスポーツ用語として普通に使用されている(甲83、88、90、93)。また、「パワー(power)」を語頭に含む言葉は多数あり、スポーツ用語として普通に使用されている「パワープレー(power play)」について(甲21、22、78ないし83、85、86、88、89、96)、「power lifting(パワーリフティング)」について(甲23、76、78ないし80、88、90、92、96)、その他に「パワー(power)」を含むスポーツ用語が使用されている例がある(甲78、81ないし92、94ないし96)。〕、スポーツ関係の商品に使用される「POWER」の文字の自他商品識別力は、同じくスポーツ関係の商品に使用される「WEB」及び「WAVE」の文字の自他商品識別力よりも強いものとはいえない。そして、本願商標と引用商標の指定商品は、いずれもスポーツ関係のものである。
上記の点を総合勘案すると、「POWERWEB」と「POWERWAVE」の類否の判断において、両者がいずれも一般人にとって観念を容易に想起し得る単語を組み合わせた語であることや、スポーツ関係の商品に使用される「POWER」の自他商品識別力と「WEB」及び「WAVE」のそれとの相違を考慮することなく、それぞれを構成する文字の共通性のみを強調することは相当ではなく、「POWER」と組み合わされた「WEB」と「WAVE」の外観上の相違を軽視することはできないというべきである。そして、「POWER」と組み合わされた「WEB」と「WAVE」とは、語頭の「W」を共通にするのみであり、その他の文字及びその配列に共通性はない。
以上によれば、「POWERWEB」と「POWERWAVE」とは、外観において相違するというべきである。
したがって、本願商標と引用商標とは、外観において相違する。
イ 観念について
本願商標からは「力のある網」、「力のある網目」、「力のあるワールドワイドウェブ」程度の観念が生じ、引用商標からは「力のある波」、「力のある波動」程度の観念が生じるから、両商標は観念においても相違する。
ウ 称呼について
本願商標からは「パワーウェブ」、「パワーウエブ」、「パワーウエッブ」といった称呼を生じ、引用商標からは「パワーウェーブ」という称呼を生じるから、両商標の称呼上の差異は、「ウェ」に続く長音「ー」の有無のみであるか、あるいは、「ウ」に続く称呼が「エ」又は「エッ」であるか、「ェー」であるかのみである。
しかし、前記のとおり、「POWERWEB」は、「POWER」と「WEB」の2つの単語を組み合わせたものであり、「POWERWAVE」は、「POWER」と「WAVE」の2つの単語を組み合わせたものであることは、一般人にとって容易に理解可能であり、「POWER」、「WEB」、「WAVE」は、いずれも一般人にとって観念を容易に想起し得る単語であること、スポーツ関係の商品に使用される「POWER」の文字の自他商品識別力は、同じくスポーツ関係の商品に使用される「WEB」及び「WAVE」の文字の自他商品識別力よりも強いものとはいえないことからすると、両商標の語調語感は自ずと相異なる。
したがって、両商標は、称呼上類似はするものの、両商標を聞き分けることは必ずしも困難なことではない。
エ 両商標の類否
以上のとおり、本願商標と引用商標とは、外観及び観念において相違し、称呼上類似はするものの、両商標を聞き分けることは必ずしも困難なことではないこと、また、取引の実情として、外観や観念よりも称呼によって商品の出所を識別しているなど、称呼上の識別性が外観及び観念上の識別性を上回っているような事情は認められないことに照らせば、両商標は、外観及び観念上の相違が称呼上の類似性を凌駕するものというべきである。
したがって、両商標は類似しない。
3 むすび
以上によれば、本願商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2012-08-31 
出願番号 商願2010-14036(T2010-14036) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (Y25)
T 1 8・ 263- WY (Y25)
T 1 8・ 262- WY (Y25)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山田 正樹 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 前山 るり子
小林 正和
商標の称呼 パワーウエブ、パワー、ウエブ、ダブリュウイイビイ 
代理人 柳田 征史 
代理人 佐久間 剛 
代理人 中熊 眞由美 
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