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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X09 審判 査定不服 商3条柱書 業務尾記載 取り消して登録 X09 |
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管理番号 | 1251748 |
審判番号 | 不服2010-650111 |
総通号数 | 147 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-03-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-10-01 |
確定日 | 2012-01-11 |
事件の表示 | 国際登録第993859号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第9類「Pre-recorded optical discs featuring music,movies,games,text data,still images and motion pictures.」を指定商品として,2008年7月17日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2009(平成21年)1月15日に国際商標登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は,以下の(1)及び(2)のとおり,認定,判断し,本願を拒絶したものである。 (1)商標法第3条第1項柱書について collective markについて商標登録を受けようとする場合は,商標法第7条第1項に規定する法人であることを証明する書面を提出しなければならいないが,出願人が提出した書面によっては,同項に規定する法人であることが認められないので,本願商標は,商標法第3条第1項柱書にいう「自己又はその構成員の業務に係る商品・・・について使用をする商標」とはいえない。 したがって,本願商標は,商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。 (2)商標法第3条第1項第3号について 本願商標は,「DIGITAL」及び「COPY」の文字を,二段に横書きしてなるところ,これは,指定商品との関係においては,「デジタル方式によりコピーされた商品」程度の意味を看取させるにとどまり,単に品質を表示するにすぎないものである上,「COPY」の文字部分中「O」の文字は,DVDと思われるディスクの図形で表されているところ,この図形は,指定商品との関係においては,その形状を表したものにすぎないので,この図形をもって,本願商標が自他商品を識別する標識として機能するものとはいえない。そうすると,本願商標は,全体としても,「デジタル方式によりコピーされた商品」程度の意味合いを認識させるにとどまるから,単に商品の品質を表示するにすぎないものである。 したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項柱書について 平成22年2月3日付けで提出された意見書によれば,請求人は,非営利の相互利益法人であることが認められ,平成22年10月1日付けで提出された審判請求書によれば,請求人は,Blockbuster,JVC USA,Sony Pictures Home Entertainment,Twentieth Century Fox Home Entertainmentなどの構成員を有し,構成員に,本願商標と同視し得る商標を使用させていることが見受けられる。 そうとすれば,請求人は,商標法第7条第1項に規定する法人であることが認められるから,本願商標は,商標法第3条第1項柱書の要件を具備するものといえる。 (2)商標法第3条第1項第3号について 本願商標は,別掲のとおり,「DIGITAL」及び「C PY」の文字を上下2段に書し,下段に書された「C」と「P」の文字の間に,DVDと思われる図形(以下,単に「図形部分」という。)を表してなるものである。 そして,図形部分は,その前後に「C」及び「PY」の文字がそれぞれ配されている上,アルファベットの「O」の文字に近似した形状をなしていることも相まって,本願商標の下段は,「COPY」を表したものと認識される場合があるというのが自然である。 ところで,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには,本願商標は,「その商品の産地,販売地,品質・・・を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる」ものでなければならない。 しかしながら,本願商標は,全体として「DIGITAL COPY」を理解させるとしても,「COPY」のうち「O」の文字が,図形部分に替えて表されているから,普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえない。 また,当審において調査しても,上記のような表示の方法が普通に用いられているというに足る実情を発見できない。 してみれば,本願商標は,その構成全体をもって,自他商品を識別する標識として機能するものというのが相当である。 (3)まとめ 以上のとおりであるから,本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないものとした原査定の拒絶の理由は解消し,また,本願商標が同項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。 その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 |
審決日 | 2011-12-26 |
国際登録番号 | 0993859 |
審決分類 |
T
1
8・
18-
WY
(X09)
T 1 8・ 13- WY (X09) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 佐藤 松江 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 守屋 友宏 |
商標の称呼 | デジタルコピー、コピー |
代理人 | 小林 義教 |
代理人 | 園田 吉隆 |