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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X03
審判 査定不服 外観類似 登録しない X03
審判 査定不服 観念類似 登録しない X03
管理番号 1247993 
審判番号 不服2011-8416 
総通号数 145 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-04-20 
確定日 2011-11-18 
事件の表示 商願2009- 88576拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「アスパラぷるぷるパック」の文字を横書きしてなり、第3類に属する出願時の願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成21年11月24日に登録出願され、その後、指定商品については、同22年7月7日付け手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,せっけん類,歯磨き,パック用化粧料,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,つけづめ,つけまつ毛」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨
(1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
(2)登録第4000397号商標(以下「引用商標」という。)
引用商標は、「アスパラ」の片仮名と「ASPARA」の欧文字を二段に書してなり、平成7年11月10日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,歯磨き,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料」を指定商品として、同9年5月9日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「アスパラぷるぷるパック」の文字からなるものであり、その構成文字及び意味合いから「アスパラ」「ぷるぷる」「パック」の文字(語)を結合してなるものと容易に認識されるものであって、構成文字全体から生じる「アスパラプルプルパック」の称呼も11音と比較的冗長なものといえる。
ところで、商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、同一又は類似の商品又は役務に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきものであり、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは、その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されないというべきである(最高裁 平成19年(行ヒ)第223号 平成20年9月8日 第二小法廷判決)。
そこで、これを本願商標についてみると、その構成中「ぷるぷるパック」の文字(語)は、原審で明示したように、「パック用化粧料」について、「肌に潤いを与えるパック用化粧料」、「ゲル状のパック用化粧料」を表示するもの、すなわち、商品の品質(効能、形状)を表示するものとして一般に使用され認識されているものと判断するのが相当である。このことは、別掲のパック用化粧料やそれを使用する美容業界における該文字の使用例からも裏付けることができる。
そうとすれば、「ぷるぷるパック」の文字(語)は、本願指定商品中「パック用化粧料」については、商品の品質を表示するものと認識されるものであって、当該文字部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないものといわなければならない。
してみれば、本願商標は、その構成中「アスパラ」の文字部分を抽出し、他人の商標と比較することが許されるものというべきであり、該文字が独立して出所識別標識としての機能を果たし得、その構成文字に相応して、「アスパラ」の称呼をも生じ、野菜の一種である「アスパラガス」の観念を生じるものである。
他方、引用商標は、上記2のとおり「アスパラ」と「ASPARA」の文字からなるものであるから、その文字に相応して「アスパラ」の称呼を生じ、野菜の一種である「アスパラガス」の観念を生じるものである。
そこで、本願商標の構成中「アスパラ」の文字部分と引用商標とを比較すると、両者は、外観において「アスパラ」の構成文字を共通にし、「アスパラ」の称呼及び「アスパラガス」の観念を共通にするものであるから、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛らわしい類似の商標というべきである。
してみれば、本願商標と引用商標は、類似の商標といわなければならない。
そして、本願商標の指定商品中「パック用化粧料」は、引用商標の指定商品中「化粧品」に含まれる商品であるから、両者の指定商品は同一又は類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
なお、請求人は、過去の審決例を挙げ本願商標は一体不可分である旨主張しているが、本願商標の構成中「アスパラ」の文字部分を抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されること、上記のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 化粧品を取り扱う業界における「ぷるぷるパック」の使用例
(1)「カタログ通販セシール(cecile)のオンラインショップ」と称するウェブサイト(株式会社セシールが運営するオンラインショッピングサイト)の「リラモアコラーゲンスリーピングパック」の見出しの下、その商品の説明として「セシールおすすめのリラモアコラーゲンスリーピングパックです。寝ている間に簡単!ぷるぷるパック」の記載(http://www.cecile.co.jp/detail/1/BTCS1E000025/)。
(2)「エステ用品、エステ機器の業務用商品販売のbh」と称するウェブサイト(株式会社ビーエイチが運営するオンラインショッピングサイト)の「ラ・シンシア レッドデュアWH+ パック(業)400g」の見出しの下、その商品の特徴として「α-アルブチン、ブドレジャアクシラリス葉エキス、ワルテリアインディカ葉エキスの3種の美肌成分が肌に透明感を与える、海深ゲルのぷるぷるパックです。」の記載(http://www.bh.md/syousai.asp?es_id=10240)。
(3)「楽天市場」と称するウェブサイトの「くすりと健康サンダードラッグ」において、「ユースキン ルドー薬用アクネシリーズ」の見出しの下、「【ユースキン 素肌ぷるぷるパック】5回分」の記載(http://item.rakuten.co.jp/thunder/c/0000000941/)。
2 美容業界における「ぷるぷるパック」の使用例
(1)エステティックサロン ボナフォルトゥーナのホームページの「MenuList」の見出しの下、「フェイシャルエステ」の項に「お肌ぷるぷるパック」の記載(http://buonafortuna.jp/menu.html)。
(2)エステティックサロンGILのホームページの「MEN’S ESTHE」の見出しの下、「スペシャルパック(一部)」の項に「ぷるぷるパック」の記載(http://e-gil.com/mens/index.html)。


審理終結日 2011-09-07 
結審通知日 2011-09-16 
審決日 2011-09-27 
出願番号 商願2009-88576(T2009-88576) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (X03)
T 1 8・ 263- Z (X03)
T 1 8・ 262- Z (X03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 飯田 亜紀 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 高野 和行
瀧本 佐代子
商標の称呼 アスパラプルプルパック、アスパラプルプル 
代理人 橘 哲男 

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