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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y03 |
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管理番号 | 1234931 |
審判番号 | 取消2009-300649 |
総通号数 | 137 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-05-27 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2009-06-01 |
確定日 | 2011-03-14 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4952253号商標の商標登録取消審判事件についてされた平成21年11月24日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成22年(行ケ)第10100号 平成22年9月30日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4952253号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成17年1月7日に登録出願され、第3類、第16類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年5月12日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが請求に係る指定商品についての登録商標の使用をしていないものであるから、商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきである旨主張している。 3 被請求人の提出した証拠 被請求人は、乙第1号証ないし乙第35号証(枝番を含む。)を証拠方法として提出した(なお、被請求人は、これらの証拠について甲号証としているが乙号証に読み替えた。また、これらの証拠は、いずれも前記裁判事件において提出されたものと同一である。)。 4 当審の判断 (1)証拠によれば、以下の各事実が認められる。 ア ファインプラスによる本件商標の使用 (ア) 本件ファインプラス許諾契約の締結 被請求人は、本件商標の管理権を有していたスマイリーワールド・リミテッド(SMILEYWORLD LTD。以下「スマイリーワールド社」という。)を代理人として、平成20年6月30日ころ、株式会社ファインプラス(以下「ファインプラス」という。)との間で、本件商標について、その使用対象をアパレル(被服類)、使用範囲を日本、使用開始日を同年8月1日、有効期限を平成22年7月31日とする通常使用権許諾契約(以下「ファインプラス許諾契約」という。)を締結した(乙3、33)。 (イ) ファインプラスによる本件商標の使用の事実 ファインプラスは、本件ファインプラス許諾契約に基づき、通常使用権者として、平成20年7月4日ころ、被請求人代理人スマイリーワールド社に対し、株式会社タクトコミュニケーションズを通じて、ファインプラスの個々の製品(本件商標の指定商品である被服)について、本件商標を使用することの承認を申請し(乙4の1?10)、同年9月末以降、本件商標を指定商品(被服)に付してこれを同社製品としてゼビオ株式会社、ヤマトフィナンシャル株式会社及び株式会社ヒマラヤに対し、販売した(乙25の1?7、乙33〔ファインプラス代表者の陳述書〕)。 そして、ファインプラスは、平成20年9月1日から同年10月末日までと、平成21年3月1日から同月末日までの本件商標使用製品の販売状況につき、商品名、純売上数、平均卸売単価、及びこれらに基づき契約に従って計算した商標使用料を記載した「SmileyWorld 製品販売報告書」(乙5の1?3。その商品コードが乙4の1?10の製品番号と一致)を作成し、これを月々、株式会社タクトコミュニケーションズを介して、被請求人代理人スマイリーワールド社に対して報告した。 (ウ) 以上によれば、本件商標の通常使用権者であるファインプラスが、本件予告登録前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品(被服)に付して販売したことが認められる。 イ 今泉による本件商標の使用 (ア) 本件今泉許諾契約の締結 被請求人は、スマイリーワールド社を代理人として、平成20年7月24日ころ、株式会社今泉(以下「今泉」という。)との間で、本件商標について、その使用対象として履物を含み、使用範囲を日本、使用開始日を同年10月1日、有効期限を平成21年9月30日とする通常使用権許諾契約(以下「本件今泉許諾契約」という。)を締結した(乙6、35)。 (イ) 今泉による本件商標の使用の事実 今泉は、本件今泉許諾契約に基づき、通常使用権者として、本件商標を付した商品(履物であるサンダル)を掲載した平成21年度製品カタログ(乙7)を作成し、平成21年4月21日ころから6月2日ころにかけて、本件商標を付した履物(スマイリーワールドサンダル)を、卸売業者である有限会社マッシーズ(乙8・仕入伝票)や株式会社丸大(乙9・仕入伝票)のほか、小売業者である株式会社西友(乙10・物品受領書)に対し、販売した。 (ウ) 以上によれば、通常使用権者である今泉が、本件予告登録前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品(履物)に付して販売したことが認められる。 ウ サカモトによる本件商標の使用 (ア) 本件サカモト許諾契約の締結 被請求人は、スマイリーワールド社を代理人として、平成20年8月29日ころ、株式会社サカモト(以下「サカモト」という。)との間で、本件商標について、その使用対象を文房具、使用範囲を日本、使用開始日を同年9月1日、有効期限を平成21年8月31日とする通常使用権許諾契約(以下「本件サカモト許諾契約」という。)を締結した(乙11、34)。 (イ) サカモトによる本件商標の使用の事実 サカモトは、本件サカモト許諾契約に基づき、被請求人代理人スマイリーワールド社に対し、株式会社タクトコミュニケーションズを通じて、個々の製品(文房具)について本件商標を使用することの承認を申請し(乙26の1?30の2)、本件商標を付した文房具についての製品カタログ(乙12)を作成し、平成21年1月23日ころから2月2日ころにかけて、本件商標を付した同社の製品を、株式会社エムディーエス(乙13・物品受領書)、株式会社サンエイ(乙14・物品受領書)、大平紙業株式会社(乙15・物品受領書)及びERG株式会社(乙16・物品受領書)に対し、販売した。 そして、サカモトは、平成21年3月から7月にかけて、本件商標使用製品の販売状況につき、品名、品番、数量、小売価格、合計額を記載した「SmileyWorld 製品販売報告書」(乙31の1?6)を作成し、これを月々、株式会社タクトコミュニケーションズを介して、被請求人代理人スマイリーワールド社に対して報告し、同年1月から6月末にかけてのロイヤルティーリポート(乙32の1及び2)も提出した。 (ウ) 以上によれば、通常使用権者であるサカモトは、本件予告登録前3年以内に日本国内において、本件商標を付した指定商品(文房具)を販売したことが認められる。 (2)以上のとおりであるから、被請求人は、通常使用権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を請求に係る指定商品中の「被服」「履物」「文房具」について登録商標の使用していたことを証明したものというべきである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 |
審理終結日 | 2011-01-18 |
結審通知日 | 2009-11-09 |
審決日 | 2009-11-24 |
出願番号 | 商願2005-948(T2005-948) |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(Y03)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 池田 佐代子 |
特許庁審判長 |
内山 進 |
特許庁審判官 |
瀧本 佐代子 根岸 克弘 |
登録日 | 2006-05-12 |
登録番号 | 商標登録第4952253号(T4952253) |
復代理人 | 千川原 公一 |
復代理人 | 近藤 誠一 |
代理人 | 唐牛 歩 |
復代理人 | 中村 誠一 |
代理人 | 金塚 彩乃 |