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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X03
審判 全部申立て  登録を維持 X03
審判 全部申立て  登録を維持 X03
管理番号 1223159 
異議申立番号 異議2010-900006 
総通号数 130 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-10-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-01-04 
確定日 2010-08-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第5270079号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5270079号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
登録第5270079号商標(以下「本件商標」という。)は、「ルクサージュ」及び「LUXAGE」の文字を二段に併記してなり、平成21年2月5日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけまつ毛」を指定商品として、同年8月21日に登録査定、同年10月2日に設定登録されたものである。

2 引用商標
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2128318号商標(以下「引用商標1」という。)は、「LUX」の文字を書してなり、昭和61年12月15日に登録出願され、第4類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成元年4月28日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については平成21年10月7日に、第3類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)同じく、登録第4275540号商標(以下「引用商標2」という。)は、「LUX」及び「ラックス」の文字を二段に併記してなり、平成10年3月17日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成11年5月21日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(3)同じく、登録第4916534号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲1に示すとおりの構成からなり、平成16年11月26日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成17年12月16日に設定登録されたものである。
(4)同じく、登録第4964108号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲2に示すとおりの構成からなり、平成15年9月24日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成18年6月23日に設定登録されたものである。(以下、一括していうときは「引用商標」という。)

3 登録異議申の立ての理由(要旨)
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項により取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号ないし第5号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、申立人所有の先行登録商標(引用商標1ないし4)と類似するので、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、周知・著名であるので、該商標と混同を生ずるおそれのある本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、申立人所有の周知・著名商標をそっくりそのまま包含したものであり、該商標の顧客吸引力を利用するものであり、又は、顧客吸引力を希釈化させる等、不正な目的で使用するものといわざるを得ず、商標法第4条第1項第19号に該当する。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「ルクサージュ」及び「LUXAGE」の文字からなるところ、上段の片仮名文字部分が下段の欧文字部分の読みを特定したものと無理なく理解されるものであるから、その欧文字全体をもって一体不可分の商標を表したものと認識されるというべきである。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ルクサージュ」の称呼のみを生ずるものというべきである。
そして、「LUXAGE」の構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔に、一連に纏まりよく構成されており、いずれかの部分で分離して観察するのが自然なものとは言い難いものであるから、特定の観念を生じさせない一連の造語として看取されるものとみるのが相当である。
してみれば、かかる構成態様の本件商標から、「LUX」の文字部分のみを分離抽出したうえ、これより「ラックス」の称呼をも生ずるとし、当該称呼をもって取引に資されるものと認めることはできない。
他方、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して「ラックス」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標から生ずる「ルクサージュ」と、引用商標から生ずる「ラックス」の両称呼を比較するに、両称呼の構成音数が、5音対3音と相違するうえ、相違する各音の音質の差異により、互いに相紛れるおそれはなく、明確に聴別し得るものである。
そして、本件商標と引用商標とは、外観構成において顕著な相違があるから、外観上、相紛れるおそれはなく、また、両商標は、観念について比較することができないものであるから、観念上相紛れるおそれもない。
してみると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、引用商標に類似する商標であると判断することはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人提出の証拠によれば、引用商標は、「ラックス」の称呼をもって、せっけん等に使用された結果、本件商標の登録出願時はもとよりその査定時において、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として我が国の需要者の間に広く認識されるに至っていたものと認められる。
しかしながら、前記(1)のとおり、本件商標は、引用商標に類似する商標とは認められず、別異の商標というべきものであるから、その登録出願時及び登録査定時に、これをその指定商品に使用しても、需要者が引用商標を想起し連想して、申立人あるいは同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品の如く誤認するおそれがあるとは言い難く、その商品の出所について混同するおそれはなかったというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(3)商標法第4条第1項第19号について
引用商標が、本件商標の出願日及び登録査定時において、我が国又は外国において、申立人の業務を表すものとして広く知られていたとしても、本件商標が引用商標に類似するものといえないことは、前記(1)のとおりである。
また、「Lux」の語が、「ルクス(照度の国際単位)」を意味する英語として知られていることをも勘案すれば、該語が申立人による造語とも言い難く、かつ、申立人の主張及び申立人提出の全証拠によっても、本件商標が引用商標に依拠し、不正な目的で使用するものであるとすべき的確な理由も見出し難いものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。

(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(引用商標3)


別掲2(引用商標4)



異議決定日 2010-07-27 
出願番号 商願2009-7565(T2009-7565) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (X03)
T 1 651・ 271- Y (X03)
T 1 651・ 262- Y (X03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 堀内 真一 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 田中 亨子
野口 美代子
登録日 2009-10-02 
登録番号 商標登録第5270079号(T5270079) 
権利者 株式会社コーセー
商標の称呼 ルクサージュ、ルクサージ、ルクセージ、リュクサージュ、ラックスエージ、ラクサージ 
代理人 中山 健一 

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