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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X12
審判 全部申立て  登録を維持 X12
審判 全部申立て  登録を維持 X12
審判 全部申立て  登録を維持 X12
管理番号 1218472 
異議申立番号 異議2009-900402 
総通号数 127 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-07-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-10-23 
確定日 2010-05-17 
異議申立件数
事件の表示 登録第5249917号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5249917号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5249917号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成20年4月11日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同21年4月27日に登録査定、同年7月24日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人ゼネラル・モーターズ・カンパニー(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する商標は、下記のとおりの商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらの商標を総称するときは「引用各商標」という。)。
(a)登録第2682898号商標(以下「引用商標1」という。)は、「HUMMER」の欧文字を横書きしてなり、1991年8月20日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成4年1月30日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年6月29日に設定登録されたものであり、指定商品については、その後、平成17年7月6日に指定商品の書換登録により、第6類、第9類、第12類、第13類及び第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。
(b)登録第4862872号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなるところ、その構成中に、「HUMMER」の文字を含み、平成16年2月16日に立体商標として登録出願、第12類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同17年5月13日に設定登録されたものである。
(c)登録第4847540号商標(以下「引用商標3」という。)は、「HUMMER」の欧文字を標準文字で表してなり、平成12年4月28日に登録出願、第7類、第9類、第11類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同17年3月18日に設定登録されたものである。
(d)登録第4369078号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(3)のとおりの構成からなり、1998年6月1日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成10年11月27日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年3月17日に設定登録されたものである。
(e)登録第4135578号商標(以下「引用商標5」という。)は、「キューティーハニー」の片仮名文字を横書きしてなり、平成8年11月15日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年4月17日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その欧文字より生じる自然な称呼として「キューティー」、「ハマー」、「キューティーハマー」の称呼を生ずる。これに対し、引用商標1ないし引用商標4からは「ハマー」の称呼を生ずるものである。また、引用商標5からは「キューティーハニー」の称呼を生ずる。したがって、本件商標と引用商標1ないし引用商標4とは、「ハマー」の称呼を共通にし、引用商標5とは、称呼が類似するものである。また、本件商標と引用商標1ないし引用商標5とは、その指定商品も同一又は類似のものである。
(3)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、申立人の著名商標「HUMMER」に類似する商標であって、「自動車並びにその部品及び附属品、二輪自転車並びにその部品及び附属品」と同一・類似する商品について使用をするものである。
(4)商標法第4条第1項第15号について
本件商標に接した需要者は、本件商標に係る商品ついて、申立人と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し、その商品又は役務の需要者が商品又は役務の出所について混同するおそれがあることは明らかである。すなわち、本件商標は、申立人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標である。
(5)商標法第4条第1項第19号について
申立人の商標「HUMMER」は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内及び外国における需要者の間に極めて広く認識されているものである。そして、本件商標は、申立人の著名商標「HUMMER」と類似しており、かつ、商標権者のホームページ等を併せみれば、商標権者は、不正の目的をもって本件商標を取得したことは明らかである。
(6)以上のことから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
(ア)まず、本件商標と引用商標1ないし引用商標4とを比較するに、本件商標は、別掲(1)に示したとおり、「CUTIE」の欧文字と「HUMMER」の欧文字とを上下二段に表してなるところ(「CUTIE」の文字の右側にはハートの図形が配されている)、その構成各文字は、数色の色彩を用いて篭文字風のやゝデザイン化した特徴のある書体をもって表されているものであって、その文字の態様や色彩及び各文字の描出方法からみて、全体が不可分一体的に構成されているものというべきであって、その結合の度合いは極めて強いものということができる。
そして、これより生ずる「キューティハマー」の称呼もよどみなく一気一連に称呼し得るものであり、たとえ、構成中の「CUTIE」の語が自動車の品質を表す語として用いられている場合があるとしても、かかる構成においては商品の品質を表すものとして直ちに理解し得るものともいい難いから、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが自然であり、他に、構成中の「HUMMER」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「キューティハマー」の称呼のみを生ずるものであって、単に「ハマー」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から「HUMMER」の文字部分も独立して認識されることを前提に、そのうえで、本件商標と引用商標1ないし引用商標4とが該文字部分の称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
(イ)次に、本件商標と引用商標5とを比較するに、引用商標5は、前記したとおり、「キューティーハニー」の片仮名文字を横書きしてなるものであるから、該構成文字に相応して「キューティーハニー」の称呼を生ずること明らかである。
そこで、本件商標から生ずる「キューティハマー」の称呼と引用商標5から生ずる「キューティーハニー」の称呼とを比較するに、両称呼の差異は、後半部分における「マ」と「ニ」の音の差異のみとはいえ、それぞれの母音である(a)及び(i)の各音は、その発音形態を異にするばかりでなく、(a)の音も(i)の音も共に明瞭に発音され、聴取される母音であるから、この差異が両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。
(ウ)その他、本件商標と引用各商標とを類似のものとすべき事由は見出せない。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第19号について
上記したところと同様の理由から、本件商標と申立人の使用に係る「HUMMER」の文字からなる商標とは十分に区別し得る全く別異の商標というべきものであるから、他の要件について判断するまでもなく、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第19号に違反してされたものとはいえない。

(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る証拠によれば、「HUMMER」の文字からなる商標が「自動車並びにその部品及びその附属品」に使用され、我が国においても広く知られていたことは認められるとしても、上記したとおり、本件商標と申立人の使用に係る「HUMMER」の文字からなる商標とは、十分に区別し得る全く別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、申立人の使用に係る「HUMMER」の商標を想起又は連想させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものということはできない。

(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標


(色彩は原本を参照されたい。)

(2)引用商標2


(構成中に、「HUMMER」の文字を含む。)

(3)引用商標4


異議決定日 2010-04-23 
出願番号 商願2008-32543(T2008-32543) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (X12)
T 1 651・ 25- Y (X12)
T 1 651・ 271- Y (X12)
T 1 651・ 262- Y (X12)
最終処分 維持  
前審関与審査官 原田 信彦 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 小林 由美子
小川 きみえ
登録日 2009-07-24 
登録番号 商標登録第5249917号(T5249917) 
権利者 有限会社CUBIC
商標の称呼 キューティーハマー、キューティー、ハマー 
代理人 村松 由布子 
代理人 杉村 憲司 

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