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審決分類 |
審判 補正却下不服 商標(役務) 取り消さない X30 |
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管理番号 | 1214638 |
審判番号 | 補正2009-500016 |
総通号数 | 125 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-05-28 |
種別 | 補正却下不服の審決 |
審判請求日 | 2009-11-20 |
確定日 | 2010-03-23 |
事件の表示 | 商願2009-19697において、平成21年6月22日付けでした手続補正に対してなされた補正の却下の決定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ざくぎリッチ」の文字を標準文字で表してなり、第30類「菓子及びパン,調味料,香辛料,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと」を指定商品として、平成21年3月18日に登録出願されたものである。その後、商標登録を受けようとする商標について、同年6月22日付け提出の手続補正書により、「ざくぎりッチ」の文字を標準文字で表してなる商標に補正されたものである。 2 原審の補正の却下の決定の理由(要点) 原審における補正の却下の決定は、「本願商標について、上記1の手続補正書により補正された商標は、願書に記載された商標とその構成態様を異にする。したがって、この補正は、本願商標について、その要旨を変更するものと認める。」として、平成21年9月2日付け補正の却下の決定をしたものである。 3 当審の判断 (1)補正前後の商標について 本願商標は、上記1に示すとおり、「ざくぎリッチ」の文字を標準文字で表す商標(以下「補正前の商標」という。)として、登録出願されたものであるが、その後、商標登録を受けようとする商標について、「ざくぎりッチ」の文字を標準文字で表す商標(以下「補正後の商標」という。)に補正されたものである。 そして、当該補正は、第4文字目を別の文字に変更するものであり、外観上の明かな差異を有する態様の文字である。(後述(3)参照) (2)請求人の主張 請求人は、「補正の前後における商標について、外観は同一性を実質的に損なわない。称呼は同一である。両商標の観念は、本願商標を構成する語から生じる観念から結合された商標の観念を判断させるものであり、本願商標を『ざくぎり』及び『リッチ』を、共通する称呼である『リ』部分で重複させて一体的に結合した造語として容易に類推しこれらの各語の意味より、『大きく切った野菜等を豊富に含んでなる商品』という共通の観念を生じさせ観念の実質的な同一性は損なわれない。よって、外観、称呼、観念等を総合的に比較検討しても、商標としての同一性を実質的に損なうものではなく、第三者に不測の不利益を及ぼすおそれはないから、要旨変更には該当しない。」旨主張している。 そこで、以下、検討する (3)補正前と補正後の商標の同一性について 補正前後の商標は、いずれも、商標法第5条第3項に規定する標準文字による商標登録出願であるところ、その構成中の第4文字目において、補正前の商標中の片仮名文字の「リ」と補正後の商標中の平仮名文字「り」は、文字の種別において異なる文字であり、外観において明確な差異を有していることから、両商標は外観上、明かな差異を有するといわなければならない。 観念については、請求人が自認するように、本願商標の観念を判断する際には、平仮名文字と片仮名文字との相違に着目し、分断し、それぞれの語の有する意味を把握、理解して、そこから生じる観念を認識し、その後に結合された商標の観念を判断させるものであるというのが相当である。 そこで、補正前と補正後の商標の観念について検討すると、補正前の商標においては、その構成中の片仮名文字部分「リッチ」の語が、「(1)富んでいるさま。金持ちの。豊かな。(2)料理や酒などで、こくのあるさま。(大辞林第二版)」の意味を有する平易な外来語であることから、特定の意味を有さない「ざくぎ」の文字と既成の語「リッチ」の文字を結合した造語とみるのが相当である。 一方、補正後の商標においては、その構成中の平仮名文字部分「ざくぎり」の語が、「葉物の野菜を大きく切ること。(大辞林第二版)」の意味を有する語であり、一般に使用されている語であることから、既成の語「ざくぎり」と特定の意味を有さない「ッチ」の文字が結合した造語とみるのが相当である。 してみれば、補正前の商標と補正後の商標とは、全体としては、特定の意味を有しない造語というべきであるから、観念においては比較することができない。 次に、称呼についてみると、補正前と補正後の商標全体から生じる称呼「ザクギリッチ」を共通にする。 そして、補正前と補正後の商標は、称呼を同じくするものであるとしても、外観において相違し、観念においては比較することができないため、その同一性を損なわないとはいえず、第三者に不測の不利益を及ぼすおそれがあるものといわなければならないから、請求人の主張はいずれも採用することができない。 以上のとおり、補正前と補正後の商標は、その同一性を損なわないとはいえないものであるから、当該補正は、要旨を変更するものといわなければならない。 したがって、原審における、補正の却下の決定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2010-01-20 |
結審通知日 | 2010-01-26 |
審決日 | 2010-02-08 |
出願番号 | 商願2009-19697(T2009-19697) |
審決分類 |
T
1
7・
1-
Z
(X30)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 早川 真規子 |
特許庁審判長 |
鈴木 修 |
特許庁審判官 |
瀧本 佐代子 馬場 秀敏 |
商標の称呼 | ザクギリッチ |
代理人 | 鈴木 英之 |