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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X09
管理番号 1212970 
審判番号 不服2009-11593 
総通号数 124 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-06-24 
確定日 2010-03-12 
事件の表示 商願2008-53094拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「OCTBAS-i」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類「ビル等の建物管理又は設備管理に用いる電子計算機用プログラム,その他の電子計算機用プログラム」を指定商品として、平成20年7月2日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、当該商標権は現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4222163号商標(以下「引用商標1」という。)は、「OCTOPUS」の欧文字を横書きしてなり、平成6年10月28日登録出願、第9類「家庭用ビデオゲーム機及びその部品・付属品,家庭用ビデオゲーム機用のゲームプログラムを記憶させたROMカートリッジ・同磁気ディスク・同光ディスク,家庭用ビデオゲーム機専用光ディスク記録再生装置,家庭用ビデオゲーム機用のジョイスティック,レコード,電子計算機(中央処理装置及びデータ入力用キーボード,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,同磁気ディスク,同光ディスク,同磁気テープ,その他の周辺機器を含む。),データ入力装置,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,遊園地用機械器具」を指定商品として、同10年12月18日に設定登録され、その後、同20年12月24日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(2)登録第4468609号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Oct-Path」の文字を標準文字で表してなり、平成12年2月15日登録出願、第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,眼鏡,救命用具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,電気ブザー,盗難警報器,消火器,自動車用シガーライター,抵抗線,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,硬貨の計数用又は選別用の機械,計算尺」を指定商品として、同13年4月20日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「OCTBAS-i」の文字を標準文字で書してなり、該文字は、英文などで二語を連結して一語相当の語とするときに用いる符号であるハイフンで介して、「OCTBAS」と「i」の各文字を外観上まとまりよく一体的に表してなるところ、構成中の「i」の文字が商品の品番・型番等を表す記号・符号として類型的に使用されている場合があるとしても、本願の指定商品との関係においては、該文字が記号・符号として取引上普通に使用されている事実を発見することができなかった。
そうすると、本願商標に接する取引者、需要者が、「i」の文字を商品の記号・符号として認識し、該文字を省略して、「OCTBAS」の文字部分のみを捉えて取引に資するとはいい難く、むしろ構成全体をもって、一体不可分の造語として認識、把握するとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「オクトバスアイ」の称呼のみを生じさせるものというべきであり、また、これよりは、特定の観念を生じさせないものである。
一方、引用商標1は、前記2のとおり、「OCTOPUS」の欧文字を横書きしてなるところ、該語は、「タコ」(「ランダムハウス英和大辞典」第2版 株式会社小学館 2002年1月10日発行)等の意味を有する語として一般に親しまれた語であるから、これより「オクトパス」の称呼を生ずるものであり、また、「タコ」の観念を生ずるものである。
また、引用商標2は、前記2のとおり、「Oct-Path」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、英文などで二語を連結して一語相当の語とするときに用いる符号であるハイフンで介して「Oct」と「Path」の各文字を同じ書体で外観上まとまりよく一体的に表してなるものであり、これより生ずると認められる「オクトパス」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであるから、引用商標2は、その構成文字全体に相応して、「オクトパス」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「オクトバスアイ」の称呼と引用商標1及び2から生ずる「オクトパス」の称呼とを比較すると、両称呼は、「オ」「ク」「ト」「ス」の4音を共通にするものであるが、第4音において「バ」と「パ」の音の差異を有するほか、語尾音に「アイ」の音の有無を有するものであるから、これらの差異が称呼全体に与える影響は大きく、それぞれを一連に称呼した場合は、その語調、語感が相違し聞き誤るおそれはないというべきである。
また、本願商標と引用商標1及び2とは、それぞれの構成よりみて、外観において明らかに区別し得る差異を有するものであり、さらに、観念においては、引用商標1は、「タコ」の観念を有するも、本願商標と引用商標2は、造語であるから、本願商標と引用商標1及び2は、観念において比較し得ないものである。
以上のとおりであるから、本願商標と引用商標1及び2とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第4条1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2010-02-25 
出願番号 商願2008-53094(T2008-53094) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 佐藤 丈晴今田 尊恵薩摩 純一 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 榎本 政実
末武 久佳
商標の称呼 オクトバスアイ、オクトバス 
代理人 松井 宏記 
代理人 川崎 実夫 
代理人 竹原 懋 
代理人 稲岡 耕作 

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