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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない Y25 |
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管理番号 | 1197326 |
審判番号 | 不服2006-20832 |
総通号数 | 114 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2009-06-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-08-21 |
確定日 | 2009-05-07 |
事件の表示 | 商願2005- 55380拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 本願商標 本願商標は、別掲のとおり、「CK 39」の文字を書してなり、第25類「被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品として、平成17年6月20日に登録出願されたものである。 第2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、ラテン二文字の『CK』と、算用数字の『39』の数字二文字を連綴してなるにすぎないものであるから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第3 当審における証拠調べ通知 当審において、平成20年7月1日付証拠調べ通知書をもって通知した内容は、次のとおりである。 この審判事件に関し、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、下記の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知する。 記 1.「CK-39」及び「CK39」の文字が、商品の品番を表示するものとして使用されている事実 (1)「株式会社グリーティングライフ」のウェブサイト内の「Online Shop」のタイトルの下、「STICKER ステッカー」の項目の商品「ノロシリーズ(ステッカー×1種)」の欄に「品番:CK-39」の記載がある。 (http://www.greetinglife.co.jp/shop/ck-39.html) (2)「株式会社エヌ・プランニング」のウェブサイト内の「NOW ON DAYS ナウ オン デイズ」のタイトルの下、「年間計画カレンダー」の項目の商品「年間カレンダー A3 和風年間暦」の欄に「品番:CK-39」の記載がある。 (http://www.nplan.jp/novelty/nv_calendar.html) (3)「カーテン・ブラインドの全国通販 ビルドアトリエ BUILD ATELIER」のウェブサイト内の「サンゲツ アリア CK29?CK39」のタイトルの下、「1.まずは色柄をお選びください」の項目に、「お好みの柄の品番をクリックして、右の写真の下の『2.縫製』へお進みください。」の記載及びその品番として「CK39」の記載がある。 (http://www.baw.jp/ctn/order.php?i4=CK29%81%60CK39) (4)「FlowerShop M’s」のウェブサイト内の「洋蘭」の項目に商品「CK39 【洋蘭】コチョウラン(白)5本立てラッピング付き」の記載がある。 (http://www.maruho.ne.jp/syohin/00_CRH.html) 2.欧文字2字と数字を結合したものが、商品の品番を表示するものとして使用されている事実 (1)「ユニフォームのCROSS」のウェブサイト内の「商品カテゴリ ズボン/スカート」の項目に、商品「紳士ツータック半ゴムズボン」の欄に「品番:CK-309」の記載、商品「メンズパンツ(両脇ゴム)」の欄に、「品番:CK-7743」の記載、商品「イージーパンツ(男女兼用)」の欄に、「品番:CK-7777」の記載、商品「レディススラックス(ツータック・ウエスト半ゴム)」の欄に、「品番:CK-7171」の記載がある。 (http://www.e-cross.jp/item_category_11.html) (2)「株式会社セシール」のウェブサイト内の「CECILEカタログ通販セシール(cecile)のオンラインショップ」のタイトルの下、商品「サスペンダー付きスカート」の欄に、「品番 AZ-144」の記載がある。 (http://www.cecile.co.jp/detail/1/LDSK1A000005/) (3)「ショッピングサーチ・アラジン Aladdin」のウェブサイト内の「商品情報」の項目に、「商品名:GO COOゴクー『GoCooロゴ』刺繍・半袖Tシャツ/品番:GT-1203」の記載、「GO COOゴクー『ロゴ&おさるさん』半袖Tシャツ/品番:GT-1203」の記載がある。 (http://www.shopping-search.jp/item/detail/gid_179004502417) (4)「ショッピングサーチ・アラジン Aladdin」のウェブサイト内の「商品情報」の項目に、「マンシング 靴下(メンズスーピマ吸汗速乾抗菌防臭)/GA0121」の記載、「マンシングウエア 紳士靴下【品番GA0121】全9色」の記載がある。 (http://www.shopping-search.jp/item/detail/gid_5109003608590) (5)「ユーモアと物欲を刺激するショッピングガイド カラメル」のウェブサイト内の「レース、フリル、お花がいっぱいのネットブティック☆ミツキの商品一覧」のタイトルの下、「商品名/詳細」の項目に「ブランド:AVERARDO BESSI 品名:ジャケット 品番:CR64751」の記載、「ブランド:BARBARA TADDEI 品名:コート 品番:CR25661」の記載がある。 (http://calamel.jp/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%81%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%80%81%E3%81%8A%E8%8A%B1%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%81%84%E3%81%AE%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%96%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E2%98%86%E3%83%9F%E2%80%A6/shopitem/PA01008491?sr=3&pg=1) (6)「株式会社アシックス」のウェブサイト内の「野球用品 試合用ユニホーム」の項目に、商品「ユニフォームゲームシャツ」の欄に「品番:RY1126」の記載、商品「ユニフォームゲームパンツ」の欄に「品番:RT1123」の記載がある。 (http://www.asics.co.jp/baseball/products/index_W.html) (7)「SPOPRTS LABORATORY Sportsman.jp」のウェブサイト内の「スポーツアクセサリ」のタイトルの下、「帽子・キャップ・ハット(ジュニア)」の項目の商品「キッズストレッチキャップ」の欄に、「品番:UG-065」の記載がある。 (http://sportsman.jp/shop/sports/024/0090/656/mtd-3/6_1.html) (8)「株式会社三和袋物」のウェブサイト内の「取扱いブランド詳細」の「LEONARDO CENBALE ITALIANO」の項目に、「商品名:紳士用ベルト 品番・色:CL-8」、「商品名:紳士用ベルト 品番・色:CL-11」の記載がある。 (http://sanwa-wallet.com/brand_reonarudocenbale.html) (9)「オリジナルネクタイ専門店 Necktie Factory(ネクタイファクトリー)」のウェブサイト内の「ご当地ネクタイ」のタイトルの下、商品「神戸ご当地ネクタイ〔かもめ〕」の欄に「品番 GT001」の記載がある。 (http://www.tie-factory.com/info/gotochi.html) (10)「野球用品専門店スワロースポーツ」のウェブサイト内の「アンダーアーマー リストバンド」の項目の商品「リストバンドロング AC102」、「アンダーアーマーリストバンドロング 品番:AC102」の記載がある。 (http://www.4860.jp/shopping/underarmour/und-wrist/und-wrist.html) 第4 証拠調べ通知に対する意見の要旨 証拠調べ通知書中、「『CK-39』及び『CK39』の文字が商品の品番を表示するものとして使用されている事実」は、いずれも、商品の品番を表示するものと認めるが、本願指定商品の品番に該当するものはない。 また、「欧文字2字と数字を結合したものが、商品の品番を表示するものとして使用されている事実」は、本願指定商品を含め、商品の品番を表示するものと認めるが、「CK39」という特定の文字が本願指定商品の品番となっているものはない。 このように、証拠調べ通知書に列挙された事実は、いずれも、本件とは事案を異にするものである。 そして、本願商標の構成中、「CK」の文字部分は、請求人の業務に係る被服のブランドとして著名な「Calvin Klein」(カルバンクライン)の略称として、取引者・需要者間において、広く知られている。 また、「C」が上部のみ飛び出し線で表されており、「K」の縦線の中央部で右斜め上からの直線と右斜め下への直線が直交しており、さらに、「39」も各文字が丸みを帯びて一体的に表されているなど、本願商標は、全体として特徴的な書体よりなるものである。 さらに、「CK」と「39」の各文字の間にハイフンがないことにより、商品の品番と認識される可能性は小さいと考える。 以上のとおり、本願商標は、単に商品の品番等を表示する記号、符号というより、むしろ、自他商品識別標識として機能しているとみるのが相当と考える。 第5 当審の判断 1 商標法第3条第1項第5号について 商標法第3条第1項第5号(以下「本号」という。)において、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標」は、商標登録を受けることができない旨規定している。 そして、東京高等裁平成19年年(行ケ)10050号判決(判決日 平成19年10月31日)(以下「高等裁判決」という。)において「一般に、欧文字や数字は、製品や役務の管理のための符号として用いられることがあること、欧文字と数字の組合せも上記の符号として用いられることがあることは公知の事実である。」旨判示されている。 そこで、以上の観点から本件について検討する。 2 本願商標の本号の該当性について 本願商標は、前記1のとおり「CK 39」の欧文字を書してなるところ、その構成中の「CK」は、欧文字「C」及び「K」を結合した欧文字2字と認識され、また、構成中の「39」は数字と容易に認識するものであることから、本願商標は、欧文字「CK」と数字「39」の組合せであり、上記「高等裁判決」で判示されているとおり、一般に、欧文字と数字を組み合わせた標章は、商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号として、取引上普通に採択・使用されているのが実情である。 そして、欧文字と数字を組み合わせた標章が、商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号として採択・使用されていることは、前記第3の証拠調べ通知書で提示した証拠等からも明らかである。 してみれば、欧文字2文字と数字を組み合わせた「CK 39」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号の一類型を表示したものと理解するにとどまるというのが相当であって、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ない。 3 請求人の主張(要旨) 請求人は、証拠調べ通知に対する意見書において、「『CK-39』及び『CK39』の文字が商品の品番を表示するものとして使用されている事実は、認めるが、本願指定商品の品番に該当するものはない。」旨主張しているが、前記2で認定したとおり、欧文字と数字を組み合わせた標章が、商品の品番等を表示するための記号・符号として採択・使用される実情より、欧文字と数字を組み合わせたものからなる商標は、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標」として、認識されるものであるから、本願指定商品の品番に該当するものがないことを理由に、本願商標が本号に該当しないとするのは、失当であるといわざるを得ない。 また、請求人は、「本願商標の構成中、『CK』の文字部分は、請求人の業務に係る被服のブランドとして著名な『Calvin Klein』(カルバンクライン)の略称として、取引者・需要者間において、広く知られている。」旨主張し、その証拠資料として、甲第2号証乃至甲第9号証を提出している。 そこで、請求人が提出した前記証拠資料を以下検討する。 甲第2号証は、インターネットのフリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」に掲載された「カルバン・クライン」に関する説明文であり、「同ブランドのセカンドラインは、『ck(シーケー) Calvin Klein」である。」と記載されている。 甲第3号証は、「東京インディケーター」のホームページに掲載された「カルバンクライン(Calvin Klein)の記事情報であり、「東京での目にすることが多いカルバンクラインのラインは、カルバンクラインにとってはセカンドラインである ・ck カルバンクライン」と記載されている。 甲第4号証は、「『カルバンクライン』-流行なび」のホームページに掲載された「カルバンクライン」に関する記事であり、「日本では、カルバンクラインというと「cK」のロゴで有名な「cK Calvin Klein(シーケーカルバンクライン)」の方が有名かもしれません。」と記載されている。 甲第5号証は、「ファンション通信」のホームページに掲載された「カルバン・クライン」に関する記事であり、「日本では、『カルバンクラインといえば、セカンドラインの「cK」が圧倒的に勝ち組のようだ。」と記載されている。 甲第6号証は、1996年8月7日付け日刊工業新聞28頁に掲載された新聞記事であり、「玉川高島屋 婦人服・婦人雑貨を強化」を見出しに、「四階のメンズと連動したブランドの充実も図り、『CKカルバンクライン』はメンズ&レディースの複合ショップとする。」と記載されている。 また、2004年5月31日付け日刊工業新聞30頁に掲載された新聞記事には、「オンワード樫山 『カルバン・クライン』拡大」を見出しに、「百貨店内に出店している『CKカルバンクライン』店舗の改装にも8月以降、着手する。」と記載されている。 甲第7号証は、「オンワード樫山」のホームページに掲載された「ライセンスブランド」に関する記事であり、特殊な態様で書された「cK」の文字とその文字の下に「Calvin Klein」の文字を配する標章が記載されている。 甲第8号証は、1997年4月5日付け繊研新聞4面に掲載された新聞記事であり、「【サタデー・スペシャル】 超・入門メンズブランド辞典」を見出しに、「◆CKカルバンクライン(オービーティー)」と記載されている。 そこで、前記証拠資料を見るに、その記事中「CK」の文字が使用されている記述は見受けられるものの、その「CK」の文字に加え、「CalvinKlein」あるいは「カルバンクライン」の文字が結合されていることが、認められる。 また、甲第4号証及び甲第7号証においては、特殊な態様と認められる「cK」の使用例を提示している。 してみれば、請求人が主張する「『CK』の文字部分のみをもって、請求人の業務に係る被服のブランドとして著名な『Calvin Klein』(カルバンクライン)の略称として、取引者・需要者間において、広く知られている」とは、提出された証拠資料からは認めることができない。 よって、請求人のこの主張は、採択することができない。 さらに、請求人は、「本願商標は、全体として特徴的な書体よりなるものである。」旨主張しているが、本願商標の構成文字は、欧文字「CK」及び数字「39」が全く認識できない特殊な態様からなるものではなく、商取引上、普通に用いられる程度の文字よりなるものとして十分に認識できるものであることから、請求人のこの主張も採用することができない。 その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。 4 結論 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとの原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 |
審理終結日 | 2008-11-14 |
結審通知日 | 2008-11-18 |
審決日 | 2008-12-09 |
出願番号 | 商願2005-55380(T2005-55380) |
審決分類 |
T
1
8・
15-
Z
(Y25)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 八木橋 正雄 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
小川 きみえ 豊田 純一 |
商標の称呼 | シイケイサンジューキュー、シイケイサンキュー |
代理人 | 岡田 稔 |
代理人 | 曾我 道治 |