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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない Y28 |
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管理番号 | 1167480 |
審判番号 | 不服2006-14679 |
総通号数 | 96 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-12-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-07-07 |
確定日 | 2007-10-15 |
事件の表示 | 商願2005-80040拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ブイテン」の片仮名文字と「V-10」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第28類「おもちゃ,人形,運動用具,釣り具」を指定商品として、平成17年8月26日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、商品の規格、等級等を表示する記号、符号として一般的に用いられているローマ文字の一字『V』と数字の『10』をハイフンで単純に繋ぎ、また、その読みを上段に『ブイテン』と付してなるものであり、極めて簡単でありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中、下段の「V-10」の文字部分は、一定の意味合いを表す語又は表示として一般に親しまれているものとは認められないから、欧文字の「V」と数字の「10」とをハイフンをもって結合してなるものとして看取されるとみるのが相当である。 また、構成中、上段の「ブイテン」の文字部分は、その構成態様からみて、下段の「V-10」から生ずる音を片仮名文字で併記したものとみるのが自然である。 ところで、各種商品の製造・販売又はこれらを取り扱う業界においては、それぞれ自己の業務に係る商品を生産・管理し又は流通過程に置く場合、商品管理又は取引の便宜性等の事情から、欧文字1文字と数字とをハイフンを用いて組み合わせた標章が特定の商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号、符号表示として、取引上普通に採択・使用されている実情がある。 そして、本願の指定商品及びそれらに関連する商品の分野においても、かかる標章が、商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号として採択・使用されているのが実情であって、例えば、次のようなインターネットのホームページ情報からも、それらの実情を伺うことができるものである。 (1)「フォルクル スキー 銀嶺」のホームページにおいて、商品「スキー板」の商品番号の一つとして「V-10」等の表示がある。 (http://www.ginrei.net/Volkl.htm#v-ski) (2)「コナトローリング KonaTrolling Online WebSite」において、「カジキ 5.職業漁師仕掛を使えば高価なタックル(リール付き竿)も不要です。」の見出しの下、商品「カジキ漁師仕掛フルセット」の注文番号として「V-855」の表示(http://www.trolling.jp/fish/kaziki/v855.html)及び「6.ステンレス製 カジキ銛セット(マグロ釣りとカジキ釣りには絶対必需品)」の見出しの下、商品「ステンレス製カジキモリセット」の注文番号として「V-863」の表示がある(http://www.trolling.jp/fish/kaziki/v863.html)。 (3)「アルファサーフショップ」において、商品「ボルコム ボードショーツ」の品番として「V-10 Bruce Star Mod(ブルース・アイアンモデル)」の表示等がある。 (http://www.alpha-surf.jp/wear_gear/wear/07volcom-boardshorts.html) してみると、欧文字1文字と数字とをハイフンを用いて組み合わせた「V-10」とその読みの「ブイテン」を書してなる本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者、取引者は、その商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号の一類型を表示したものと理解するにとどまるというのが相当であって、本願商標は、当該商品の出所を示す識別標識とは認識しないといわざるを得ず、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわなければならない。 なお、請求人(出願人)は、欧文字「V」は、本願の指定商品の一部である運動用具の分野において、単に商品の規格・型式・品番等を表示するために用いられるものではない旨、及び本願商標の指定商品に含まれるゴルフボールのように小さい商品は商標を付す場所に限界があって、欧文字と数字の組み合わせを商標として使用している実績がある旨を主張しているが、前記のとおり、該「V」の欧文字が、ハイフン及び数字と組み合わせて、本願の指定商品及びその関連商品分野において、商品の品番等を構成するものとして普通に採択・使用されていることからして、本願商標は、前記のとおりに判断するのが適当であり、その主張は採用することはできない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとの原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2007-08-15 |
結審通知日 | 2007-08-17 |
審決日 | 2007-09-03 |
出願番号 | 商願2005-80040(T2005-80040) |
審決分類 |
T
1
8・
15-
Z
(Y28)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 岩本 明訓 |
特許庁審判長 |
田代 茂夫 |
特許庁審判官 |
佐藤 淳 岩崎 良子 |
商標の称呼 | ブイテン、ブイジュー、ブイイチゼロ |
代理人 | 櫻木 信義 |