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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y030544 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Y030544 |
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管理番号 | 1150196 |
審判番号 | 不服2004-18960 |
総通号数 | 86 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-02-23 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-09-14 |
確定日 | 2006-12-13 |
事件の表示 | 商願2003-53484拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類、第5類及び第44類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年6月27日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、同16年7月7日付け提出の手続補正書により、第3類「髪洗い粉,シャンプー,育毛料,その他の頭髪用化粧品,脱毛剤,毛髪脱色剤,かつら装着用接着剤」、第5類「育毛剤,毛髪用剤」及び第44類「美容,理容,育毛,増毛,植毛,育毛・増毛・植毛に関する情報の提供,脱毛の予防に関する情報の提供,育毛・増毛・植毛に関する指導及び助言,脱毛の予防に関する指導及び助言,ファクシミリ・インターネット又は電話による育毛・増毛・植毛に関する情報の提供,ファクシミリ・インターネット又は電話による脱毛の予防に関する情報の提供,頭皮の健康に関する指導及び助言,頭皮のマッサージ,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」と補正されたものである。 2 原査定における拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は、毛と思われる図形よりなるものであるが、本願に対して第三者から提出された刊行物等提出書に添付の資料によれば、毛髪用の商品には、その商品又は商品の包装に本願商標のような毛と思われる図形を表示しているものが多いことが認められるから、これをその指定商品又は指定役務中『毛髪用の商品,毛髪に関する役務』に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が毛髪用の商品であること、又は該役務が毛髪に関する役務であることを理解するに止まり、単に商品の品質若しくは用途又は役務の質を表示したものと認識するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品又は役務以外の商品又は役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」と認定、判断して、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおりの平面図形よりなり、第3類、第5類及び第44類に属する前記1の商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものである。 ところで、医薬品に限らず、食料品、電気製品その他の各種の商品を取り扱う業界においては、例えば、商品カタログ、商品の使用説明書或いは商品の包装等に当該商品の特徴、又は取り扱い方法、使用の方法等を説明する場合、説明をより理解し易くするため図解により補足的に説明することが普通に行われているところである。 しかして、本願商標を構成する図形は、多少図案化されているとしても、中心に縦に描かれた黒色の棒状体は、上端から下端に行くにしたがってだんだんと太くなっていき、地に埋まっている下端が毛球のごとく球状であることから、例えば、毛髪等のように、毛根を有してそこから伸びるような「毛」に特有の特徴、形状を顕著に有しているといえるものであり、一見して、「毛」を表してなるものと看者に容易に把握され、理解させるものである。 そして、本願の指定商品及び指定役務中には、該「毛」に関する商品及び役務が含まれている。 そうすると、本願商標を、その指定商品及び指定役務中、該「毛」に関する商品及び役務、例えば、第3類「髪洗い粉,シャンプー,育毛料,その他の頭髪用化粧品,脱毛剤,毛髪脱色剤,かつら装着用接着剤」、第5類「育毛剤,毛髪用剤」の商品及び第44類「理容,育毛,増毛,植毛,育毛・増毛・植毛に関する情報の提供,脱毛の予防に関する情報の提供,育毛・増毛・植毛に関する指導及び助言,脱毛の予防に関する指導及び助言,ファクシミリ・インターネット又は電話による育毛・増毛・植毛に関する情報の提供,ファクシミリ・インターネット又は電話による脱毛の予防に関する情報の提供」の役務に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、商品の品質、用途及び役務の質を図形をもって表現したにすぎないものと理解するに止まり、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。 なお、請求人(出願人)は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきであると主張しているが、請求人(出願人)の挙げる登録例は、毛の図形と他の図形とを結合した図形商標であるから、本願商標とはその構成態様を異にするものであり、同一に論ずることはできない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であり、これを取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別掲】 本願商標(色彩については原本参照) |
審理終結日 | 2006-05-23 |
結審通知日 | 2006-05-26 |
審決日 | 2006-06-06 |
出願番号 | 商願2003-53484(T2003-53484) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(Y030544)
T 1 8・ 272- Z (Y030544) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 山田 啓之 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
岩本 和雄 久我 敬史 |
代理人 | 小田 治親 |