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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y29 審判 全部申立て 登録を維持 Y29 |
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管理番号 | 1146881 |
異議申立番号 | 異議2006-90139 |
総通号数 | 84 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-12-22 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-04-06 |
確定日 | 2006-11-13 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4920741号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4920741号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4920741号商標(以下「本件商標」という。)は、「ハーブヨーグルトン」の文字を標準文字で表してなり、平成17年3月14日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年11月29日に登録査定、同18年1月13日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4722030号商標(以下「引用商標」という。)は、「ヨーグルトン」の文字を標準文字で表してなり、平成14年10月10日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年10月31日に設定登録されたものである。 3 登録異議の申立ての理由(要点) (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標構成中の「ハーブ」の文字は、「薬草、香味料とする草の総称(広辞苑より)」として周知の用語であり、特に食品業界ではハーブ料理、ハーブティー、ハーブ入り加工食品など、「ハーブ」の文字は、食品の原材料や品質を表示するものとして広く一般に使用されていることから、この部分には識別力がなく、本件商標の要部は「ヨーグルトン」の部分であり、本件商標からは、「ヨーグルトン」の称呼をも生ずるものである。 他方、引用商標は、「ヨーグルトン」の構成からなるものであるから、「ヨーグルトン」の称呼を生ずるものである。 したがって、本件商標と引用商標とは、「ヨーグルトン」の称呼を同じくする類似の商標であり、指定商品についても、本件商標の指定商品中の「食用油脂,乳製品」以外の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものであるから、商標法第4条1項11号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第16号について 上記のとおり、本件商標構成中の「ハーブ」の文字は、食品の分野では、商品の原材料や品質を表す語として広く認識されているものであるから、「ハーブヨーグルトン」の商標を食用油脂や乳製品に使用した場合には、ハーブにより香味付けをした食用油脂や乳製品であると一般需要者は認識するものである。 したがって、本件商標は、その指定商品中の「食用油脂,乳製品」について、商標法第4条1項16号に該当する。 (3)よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ハーブヨーグルトン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、構成中の「ハーブ」の文字部分が「薬草、香味料とする草の総称」を意味する語であるとしても、かかる構成においては特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であり、「ヨーグルトン」の文字部分のみが分離・抽出され、取引に供されるとみるべき格別の理由は見出せない。 そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「ハーブヨーグルトン」の称呼のみを生ずるものであって、単に「ヨーグルトン」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。 してみれば、本件商標から単に「ヨーグルトン」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。 その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。 なお、申立人は、本件商標に係る商標出願・登録情報検索(甲第1号証)には、「ヨーグルトン」の称呼も掲載されている旨主張しているが、該情報検索に掲載されている称呼は、なるべく広範に称呼の検索ができるように、称呼検索の便宜のための参考情報として掲載されているものであり、これをもって、当該商標の称呼が特定されるという性質のものではない。 以上によれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。(2)商標法第4条第1項第16号について 上記したとおり、本件商標は、その構成全体をもって、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語からなるものと判断するのが相当である。 してみれば、本件商標は、これをその指定商品中の「食用油脂,乳製品」について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 (3)むすび したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2006-10-24 |
出願番号 | 商願2005-21874(T2005-21874) |
審決分類 |
T
1
651・
272-
Y
(Y29)
T 1 651・ 262- Y (Y29) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 深沢 美沙子 |
特許庁審判長 |
高野 義三 |
特許庁審判官 |
井岡 賢一 山口 烈 |
登録日 | 2006-01-13 |
登録番号 | 商標登録第4920741号(T4920741) |
権利者 | 井田 均 |
商標の称呼 | ハーブヨーグルトン、ヨーグルトン |
代理人 | 伊藤 捷雄 |
代理人 | 大津 洋夫 |