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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 012
管理番号 1144914 
審判番号 取消2005-30423 
総通号数 83 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-11-24 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2005-04-14 
確定日 2006-09-14 
事件の表示 上記当事者間の登録第4042510号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4042510号商標の指定商品中、「自動車並びにその部品及び附属品」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4042510号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成8年1月31日に登録出願、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車並びにその部品及び附属品,自転車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成9年8月15日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、本件商標の商標登録原簿及び商標公報を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中「自動車並びにそれらの部品及び附属品」について、継続して3年以上日本国内において使用されている事実は認められない。
2 答弁に対する弁駁
(1)本件商標は、本件請求に係る指定商品について使用されていない。
すなわち、請求人の提出に係る乙号証に掲載された「ミラクルコーン」と称する商品(以下「使用商品」という。)は、その機能(作用効果)について、「イオン化した珪素を円錐状のガラスで包むことにより太陽エネルギーと同質のエネルギーを発生(する)」、「イオン化した珪素を非晶質のガラスで包むことにより、静電気除去が可能になる。」、「ミラクルコーンを5箇所に設置すると、その空間は反重力となり、物が軽く感じられ、身体も軽く感じられるため、仕事の能率が向上します。」、「通常の場所では、約100kgのバーベルを持ち上げることができませんでしたが、ミラクルコーンを設置した場所では、持ち上げることができました。」と記載されているが、科学的根拠のない超常現象的なものであり、さらに、「自動車の四隅と中心に設置することで、走行安定性、特にコーナーリング時の安定性が向上する」というような技術的効果を奏するものであるとは、到底信じ難いものであるから、商品区分第12類の「自動車部品」に該当しないことは明らかである。
また、使用商品については、乙第2号証の1の10頁に「ミラクルコーンの利用例」と題して、自動車の走行安定性の向上、船舶の航行安定性の向上、ヘリコプターの燃費改善と飛行性能向上、航空機の離陸・着陸距離の改善等の多様な用途が記載されているが、「ニース協定に基づく国際商品分類」の一般的注釈の商品(1)(d)項には、「他の商品の一部となることを目的として作られた商品は、同様の商品を通常は他の用途に使用することができない場合にのみ、原則として、当該他の商品と同じ類に分類する。他のすべての場合には,上記(a)に示す基準を適用する。」と規定されている。
この規定によれば、商品区分第12類の「自動車部品」は、自動車用以外の他の用途に使用することができない自動車専用部品でなければならず、自動車用以外の他の用途にも使用可能な商品は、商品区分第12類の「自動車部品」に該当しない。
したがって、例えば、商品区分第9類に属する「アンテナ」、「人工衛星を用いたナビゲーション装置」、「オゾン発生器」、「電圧調整器」、「緊急保安炎筒」等の商品は、自動車用に限らず、他の用途にも使用されることから、これらを自動車用として使用する「自動車用オゾン発生器」、「自動車用アンテナ」、「自動車用ナビゲーション装置」、「自動車用電圧調整器」、「自動車用緊急保安炎筒」等は、商品区分第12類に属する商品ではなく、商品区分第9類に属する商品とされている(特許庁電子図書館の「商品・役務名リスト」参照)。
しかるに、本件商標の使用商品は、上記のように、自動車のみならず、船舶、ヘリコプター、航空機にも利用される多用途の商品であり、自動車専用部品ではないから、商品区分第12類の「自動車部品」に該当するものでないことは明らかである。
なお、乙第1号証の商品パンフレット中に「指輪タイプ・体内静電気除去」と記載された指輪形のミラクルコーンは、「静電気除去機能を有する指輪」として、商品区分第14類に分類することができるが、その左側に「空間のエネルギーアップ等」と記載されている円錐形のミラクルコーンは、全くえたいの知れない商品であり、その機能も、「5箇所に設置すると、その空間は反重力となり、物が軽く感じられ、身体も軽く感じられる為、仕事の能率が向上します。」、「通常の場所では、約100kgのバーベルを持ち上げることができませんでしたが、ミラクルコーンを設置した場所では、持ち上げることができました。」というような非科学的・超常現象的なものであるから、分類不能な商品であるといわざるを得ない。
よって、上記被請求人の主張は失当であり、本件商標が第12類の「自動車並びにその部品及び附属品」について、過去3年以上使用されていないことは明白であるから、本件商標の登録は取り消されるべきである。
(2)本件商標の使用証明は信憑性を欠くものである。
乙第1号証(商品カタログ)及び乙第2号証の1(商品パンフレット)ないし2(商品購入申込書)は、いずれもその発行日が記載されていないから、被請求人は、これらに表示された使用権者の住所によって、それらが本件審判の請求登録前3年以内に発行されたものであることを立証せんとしている。
しかしながら、それらの各号証の発行日の日付は不明であり、その発行日を特定することができないから、乙第1号証及び乙第2号証が、本件審判の請求登録後に発行されたものではないといい得る確たる証拠はない。
しかも、乙第1号証は、使用権者の新住所が表示された欄を透かし見ると、その表示欄の下に、わずかながら、旧住所を表示する「〒450名古屋市中村…」の文字が読み取れると同時に、旧住所の末尾となる部屋番号の数字「705」が新住所の表示欄からはみ出している。
このことから、乙第1号証は、旧住所の上に新住所を表示するラベルを貼ってカラーコピーした複写物であると認められる。
したがって、乙第1号証は、本件審判の請求登録日より後に、使用権者の住所表示を改ざんして、発行日を偽装する工作が施された可能性も否定し得ないから、信憑性を欠くものであるといわざるを得ない。
(3)結び
以上のとおり、使用商品は、第12類の「自動車部品」に該当するものではないから、これに本件商標を使用している事実をもって、本件商標が請求に係る指定商品について使用されているとはいい得ない。
また、乙第1号証は、発行日を偽装するための改ざんが施されたと疑われるような痕跡が認められるなど、信憑性に欠けている。
よって、本件商標は、請求に係る指定商品について、過去3年以内に使用されたものとは認められないから、その登録を取り消されるべきである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 使用の事実
(1)使用商標及び使用商品について
(ア)広告を頒布する行為
乙第1号証及び乙第2号証の1は、乙第6号証(株式会社アイセに関する登記簿謄本)に基づいて後述するとおり、平成15年5月26日以降に日本国内において発行され、使用商品である「自動車部品」を掲載している宣伝用印刷物であり、乙第2号証の2は、乙第2号証の1に折り込まれた商品購入申込書である。
本件商標は、乙第1号証及び乙第2号証の1の裏表紙に、本件商標と構成を若干異にしているが外観において同一視できる範囲(色違いを含む)で付されている(参照:乙第1号証の8頁、乙第2号証の1の10頁(乙第1号証及び乙第2号証の1の頁に関しては、いずれも表示がないが、表紙を含まず、表紙の次から順次数字をつけた。以下同じ。))。
したがって、本件商標は、商標法第2条第3項第8号の態様により使用されている。
(イ)使用商品及びその包装に付したものを譲渡等する行為
乙第3号証は、本件商標が使用商品及び該商品の包装に使用されている態様を示す写真(第1図から第4図)である。使用商品には、その下端部に本件商標が付され(第1図)、商品の包装にも本件商標が付されている(第2図及び第3図)。
したがって、本件商標は、商標法第2条第3項第1号及び同第2号の態様により使用されている。
(ウ)使用商品は、珪素が充填されたガラス容器であり、自動車の外周の4隅及び車内の略中央部に設置することにより(乙第2号証の1の12頁)、自動車コーナリング時、車の傾き及びタイヤの泣きを軽減し、直線走行時の車のブレを少なくし、高速走行安定性を良くするといった自動車の走行安定性を向上させるための自動車部品である(乙第2号証の1の11頁)。
乙第4号証は、使用商品を自動車へ取り付けた状態を示す写真(第1図から第6図)である。その第1図及び第2図は、使用商品を車内の略中央部に固定している状態を示し、第3図及び第4図は、使用商品を自動車の外周右後部に取り付け固定している状態、第5図及び第6図は、使用商品を自動車の外周右前部に取り付け固定している状態をそれぞれ示したものである。
(2)使用者について
使用商品は、商標権者より本件商標の商標権に係る通常使用権の許諾を受けた(株)アイセを販売元として販売されている(乙第5号証)。
乙第1号証の裏表紙には、本件商標の使用者として、取扱元の名称である(株)アイセが記載されている。また、乙第2号証の2には、(株)アイセ及び電話番号が掲載されており、乙第2号証の1の14頁には、「(株)アイセ」の電話番号が掲載されており、需要者において、乙第2号証の1及び2に掲載された商品の取扱・販売元は、(株)アイセとして識別される。
以上のように、本件商標は、通常使用権者である(株)アイセにより使用されている。
(3)使用時期について
乙第1号証の裏表紙及び乙第2号証の1の14頁には、本件商標の使用者として、住所「三重県伊勢市宮後1-7-39」が掲載されている。そして、該住所は、(株)アイセが平成15年5月26日に移転した移転先の住所であるから(乙第6号証)、該住所を掲載している乙第1号証及び乙第2号証の1は、平成15年5月26日以降に発行されたものである。
以上のように、本件商標は、本件審判の請求前3年以内に使用されている。
(4)商標の使用場所について
乙第1号証、乙第2号証の1及び2は、日本語により記載されており、日本国内で頒布することを目的としているから、本件商標は、日本国内において使用されている。
2 結び
以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の前3年以内に日本国内で通常使用権者により、その請求に係る指定商品「自動車並びにその部品及び附属品」について、使用がされていること明らかであるから、その登録は取り消されるべきものではない。

第4 当審の判断
1 商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項に規定により、被請求人において、その審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品について当該登録商標を使用していることを証明し、又は使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その指定商品に係る商標登録の取消しを免れないところである。
ところで、被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品中の「自動車部品」について、通常使用権者が本件審判の請求の登録前3年以内に使用しているとして、乙第1号証ないし乙第6号証(枝番号を含む。)を提出しているところ、乙第1号証(使用品カタログ)、乙第2号証の1(商品パンフレット)、乙第2号証の2(パンフレットに添付された商品購入申込書)、乙第3号証(使用商品の写真)及び乙第4号証(使用商品の使用状態を示す写真)は、いずれも発行(作成)年月日ないし撮影年月日が不明であるであることから、その特定ができないものである。
被請求人は、本件商標の使用商品への使用時期について、通常使用権者である(株)アイセの履歴事項全部証明書(乙第6号証)に、(株)アイセが「三重県伊勢市宮後一丁目7番39号」に本店を移転した日が平成15年5月26日と記載され、また、乙第1号証及び乙第2号証の1の発行者である(株)アイセの住所が、乙第6号証の本店の移転先と一致しているから、乙第1号証及び乙第2号証の1は、平成15年5月26日以降に発行されたものであることを理由に、本件商標は、本件審判の請求の登録日(平成17年5月9日)前3年以内に使用されたものである旨主張する。
確かに、(株)アイセの本店の移転が、本件審判の請求の登録前3年以内に行われ、乙第1号証及び乙第2号証の1に記載の(株)アイセの住所と、上記本店の移転先とが一致していることは、被請求人の主張のとおりであり、このことから、乙第1号証及び乙第2号証の1が、平成15年5月26日以降に作成又は発行されたものであることが推測され得るとしても、これのみをもってしては、これら印刷物の作成又は発行された日が、本件審判の請求の登録前であるか否かは依然として不明であるといわざるを得ない。
加えて、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、乙第1号証(商品カタログ)、乙第2号証の1(商品パンフレット)が、頒布されたと認め得る証拠の提出もないものである。
そして、ほかに、本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、使用商品について使用され、取引に資されたと認めるに足りる具体的な証拠の提出もない。
したがって、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者又は通常使用権者のいずれもが、本件請求に係る指定商品についての本件商標の使用をしたことの証明をしたものとは認めることはできない。また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
2 以上のとおりであるから、本件商標の登録は、その指定商品中の「自動車並びにその部品及び附属品」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別 掲
本件商標

(色彩については、原本を参照されたい。)

審理終結日 2006-01-30 
結審通知日 2006-02-03 
審決日 2006-02-14 
出願番号 商願平8-8844 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (012)
最終処分 成立  
前審関与審査官 井出 英一郎 
特許庁審判長 大場 義則
特許庁審判官 柳原 雪身
内山 進
登録日 1997-08-15 
登録番号 商標登録第4042510号(T4042510) 
商標の称呼 イセ、アイエスイイ 
代理人 河野 登夫 
代理人 澤野 勝文 
代理人 川尻 明 
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