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審決分類 |
審判 査定不服 商品(役務)の類否 登録しない Y36 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y36 |
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管理番号 | 1136311 |
審判番号 | 不服2003-24499 |
総通号数 | 78 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-06-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-12-18 |
確定日 | 2006-04-13 |
事件の表示 | 商願2002-76935拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「さわやか」の平仮名文字と「SAWAYAKA」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成14年9月10日に登録出願、その後、指定役務については、同15年7月2日及び当審における同16年8月26日付けの手続補正書により、最終的に、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,国・地方公共団体等の公金収納事務の取り扱い,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,債券の募集の受託,債権の回収の代行,売掛債権の買取り,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算,クレジットカード発行者に代わってする会員の募集及びその管理,クレジットカード発行の取次ぎ」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3297317号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張し、平成4年9月28日に登録出願、第36類「金銭信託の引受け」を指定役務とし、同法律附則第5条第3項の規定により登録第3292888号商標と相互に重複する商標として、同9年4月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記のとおり「さわやか」の平仮名文字と「SAWAYAKA」の欧文字を二段に書してなるところ、下段の「SAWAYAKA」の欧文字部分は、上段の「さわやか」をローマ字で表したものと認められるから、本願商標からは、各構成文字に相応して、「サワヤカ」の称呼を生じ、「すがすがしく快いさま。爽快。」等の観念を生ずるものである。 他方、引用商標は、別掲に示すとおり、上段に「かんきょう信託」の文字を小さく横書きし、下段に「さわやか」の平仮名文字を大きく横書きするとともに、その左側上段に、緑色で縁取りした木の葉と思しき図形を配してなるところ、該構成中、各文字部分と図形部分とを常に一体不可分のものとして見なければならない格別の理由を見いだし得ず、また、該文字部分についても、上段と下段に表された文字とでは、その文字の大きさが顕著に異なり、視覚上分離されて看取され得る構成よりなるものである。 そうとすれば、引用商標からは、その構成文字全体に相応して「カンキョウシンタクサワヤカ」の一連の称呼を生ずることを否定し得ないとしても、その全体の称呼は冗長であることから、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際にあっては、下段に位置し、ひときわ大きく書された「さわやか」の文字部分に着目して、これより、単に、「サワヤカ」の称呼をも生ずるとみるのが相当である。 してみれば、引用商標からは、「かんきょう信託」及び「さわやか」の文字部分より、構成文字全体に相応した「カンキョウシンタクサワヤカ」の一連の称呼のほか、「さわやか」の文字部分より、単に、「サワヤカ」の称呼をも生じ、かつ、「すがすがしく快いさま。爽快。」等の観念が生ずるものといわなければならない。 したがって、本願商標と引用商標とは、「サワヤカ」の称呼及び「すがすがしく快いさま。爽快。」等の観念を共通にする類似の商標と認められるものである。 なお、請求人は、過去の審判決例及び登録例を挙げて、本願商標と引用商標とは、非類似である旨主張しているが、出願商標と引用商標との類否判断は、両商標について個別具体的に行えば足り、過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、この点に関する請求人の主張は、採用することができない。 次に、本願商標に係る補正後の指定役務と引用商標に係る指定役務との類否について検討する。 請求人(出願人)は、「引用商標に係る役務は、信託業法に則った『金銭信託の引受け』のみで、需要者が、財団法人地球環境財団の活動に協賛する特定の者のみに限定されているのに対し、本願商標に係る役務は、銀行業法に則った普通銀行業務であることから、業種、規制する法律及び分野も異なる。」旨述べているが、引用商標に係る役務「金銭信託の引受け」に関する金融商品(例えば、ヒット、スーパーヒット)は、信託銀行のみならず普通銀行においても取り扱われているものであり、また、普通銀行等で取り扱われている定期預金等の金融商品が信託銀行でも取り扱われていることからすれば、本願商標に係る「預金の受入れ」等の各種役務と引用商標に係る役務「金銭信託の引受け」とは、取り扱いに係る役務の提供場所(ヒット、スーパーヒット及び定期預金等の金融商品を信託銀行及び普通銀行等で相互に取り扱っている。)、業種(信託銀行及び普通銀行は、ともに同じ金融業)及び需要者の範囲を共通にする場合の多い役務といえるから、本願商標に係る指定役務と引用商標に係る指定役務とは、互いに類似する役務と見るのが相当である。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別 掲 引用商標 ![]() 色彩を省略したので、原本を参照されたい。 |
審理終結日 | 2006-02-13 |
結審通知日 | 2006-02-15 |
審決日 | 2006-03-02 |
出願番号 | 商願2002-76935(T2002-76935) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Y36)
T 1 8・ 264- Z (Y36) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 熊谷 道夫 |
特許庁審判長 |
大場 義則 |
特許庁審判官 |
内山 進 蛭川 一治 |
商標の称呼 | サワヤカ |
代理人 | 榎本 一郎 |