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審決分類 |
審判 全部無効 商4条1項16号品質の誤認 無効としない 030 |
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管理番号 | 1129362 |
審判番号 | 無効2005-89016 |
総通号数 | 74 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-02-24 |
種別 | 無効の審決 |
審判請求日 | 2005-02-07 |
確定日 | 2006-01-04 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4058700号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4058700号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成7年11月16日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」を指定商品として、同9年9月19日に設定登録され、その後、商標登録の取消審判により、指定商品中「菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと」について取り消すべき旨の審決がされ、同14年8月14日にその確定審決の登録がされたものである。 2 請求人の主張 請求人は、「本件商標を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。 (1)請求の理由 本件商標は、その指定商品中に「ミートパイ」を含んでおり、「3.14=π(パイ)の日」よりなる本件商標を「ミートパイ」に使用するのは良いが、その他の指定商品「コーヒー及びココア、コーヒー豆……べんとう、ラビオリ、アーモンドペースト、……酒かす」に使用すると「パイ」とは異なる他の商品が「パイ」であるとの印象を取引者及び需要者に与えるものである(甲第4号証)。 してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当し、同法第46条の規定により、その登録を無効とされるべきである。 なお、本件審判は、商標法第47条の規定には該当しない。 (2)答弁に対する弁駁 被請求人(商標権者)が、本件商標をその指定商品中の「ミートパイ」について使用していることは認める。 しかし、本件商標を指定商品中「ミートパイ」以外の指定商品、例えば「コーヒー」について使用すると、取引者及び需要者において商品の品質の誤認を生ずるおそれがあることは明白である。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当し、同法第46条の規定により、その登録を無効とされるべきである。 3 被請求人の答弁 被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べた。 答弁の理由 請求人は、請求の理由において、「ミートパイ」以外の指定商品をもっている、との主張をしているが、肝心な点は請求人も認めているように、被請求人は、指定商品「ミートパイ」を所有しており、現にその部分について使用している(乙第1号証)。この限りにおいて消費者は、品質の誤認混同をすることはありえない。 その他「ピザ」(かって、ピザパイという呼称があった)、「穀物の加工品」(冷凍パイ生地などが含まれる)などを類似範囲として自己の商標を他人の使用から防ぐ目的で防衛的に所有しているにすぎないものであるから、請求人が述べる本件商標が無効だという主張は根拠がない。 以上、本件無効審判請求の主張は、すべて根拠がないものである。 4 当審の判断 本件商標は、別掲のとおり、「3.14=π(パイ)の日」の文字を一連に横書きしてなるものであるところ、その構成に係る「3.14」の数字は、円周の直径に対する比を意味する円周率の数値(3.14159……)に相当するものであり、また、「π」は、「パイ」と読まれ円周率を表す記号として、それぞれ知られた数字及び記号であるといえるものである。 そうすると、本件商標は、これらの語(数字・記号)をイコール記号「=」を介して、円周率(π)の数値「3.14」と「π(パイ)」を掛け合わせて一連に表示してなるものであるから、全体として「3.14は、π(パイ)の日」程の意味合いを表現したといえるものであり、そのように看取、理解されるものとみるのが相当である。 してみれば、本件商標は、前記のいずれの指定商品について使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれはないものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定によりその登録を無効とすることはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 |
審理終結日 | 2005-11-01 |
結審通知日 | 2005-11-07 |
審決日 | 2005-11-22 |
出願番号 | 商願平7-120070 |
審決分類 |
T
1
11・
272-
Y
(030)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 長澤 祥子 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
中村 謙三 井岡 賢一 |
登録日 | 1997-09-19 |
登録番号 | 商標登録第4058700号(T4058700) |
商標の称呼 | サンイチヨンパイノヒ、パイノヒ、サンテンイチヨンパイノヒ |
代理人 | 藤井 重男 |
代理人 | 藤井 信行 |
代理人 | 藤井 信行 |
代理人 | 藤井 重男 |
代理人 | 藤井 信孝 |
代理人 | 藤井 信孝 |