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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) Y33
審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) Y33
管理番号 1126350 
異議申立番号 異議2003-68018 
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-12-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-25 
確定日 2005-08-01 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第796216号商標の商標登録に対する登録異議の申立について、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第796216号商標の商標登録を取り消す。
理由 1 本件商標
本件国際登録第796216号商標(以下「本件商標」という。)は、「Miss Tequila」の欧文字を書してなり、2002(平成14)年7月26日付けでGermanyにおいてした出願に基づきパリ条約第4条に基づく優先権を主張して2003(平成15)年1月21日を国際登録の日とし、第33類「Alcoholic beverages,namely tequila.」を指定商品として、平成15年10月10日に設定登録されたものである。
2 当審における取消理由
本件商標については、以下に示す取消理由を有する。
(1)商標法第4条第1項第17号該当について
本件商標は、「Miss Tequila」の文字を書してなり、第33類「Alcoholic beverages,namely tequila.」を指定商品とするものである。
しかして、「Tequila」は、WTO(世界貿易機関)の加盟国がTRIPS協定第23条及び第24条等に基づき保護することとしている「WTOの加盟国の蒸留酒の産地を表示する標章」の一に該当しており、「メキシコ合衆国ハリスコ州テキーラ町周辺域を原産とするアガベ・アスール・テキラーナという品種の竜舌蘭のみから造られた蒸留酒」について使用することが許されている地理的表示(原産国における保護を承認する法令の規定又は司法決定[1976年2月10日付け発明及び商標に関する法律;1977年10月13日付け公報に公示された1977年10月13日付け資産・工業開発省の宣言])である。
そうとすれば、「Tequila」の文字を有する本件商標は、地理的表示の保護が厳格に求められている「メキシコ合衆国ハリスコ州産の蒸留酒」以外の他地域を産地とする蒸留酒については、その使用が禁止されているものといわなければならない。
そして、本件指定商品は、上述のとおりであることから、この表示よりは、「メキシコ合衆国ハリスコ州産の蒸留酒」を限定して指定したものということはできないばかりでなく、かつ、「tequila」は、指定商品の表示としても適切と認めることはできない。
したがって、本件商標の指定商品中「メキシコ合衆国ハリスコ州産の蒸留酒」以外の商品については、商標法第4条第1項17号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。
(2)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、「Miss Tequila」の文字よりなるところ、その構成中、後半の「Tequila」の文字は、我が国の洋酒等を取り扱う業界において、その表音「テキーラ」と同様に、「メキシコ特産の蒸留酒」を指す語として認識されているものである(申立人提出の甲第3号証)。
してみると、「Tequila」の文字は、蒸留酒等について、自他商品の識別力を有しないものといわざるを得ず、本件商標中にあって、自他商品の識別力を有する部分は、前半の「Miss」の文字にあるといわなければならない。
そして、本件商標は、これが常に不可分一体のものとして看取されるとすべき特段の理由も見出せないから、その構成文字の全体より「ミステキーラ」の称呼を生ずるほか、その構成中、前半にあって自他商品の識別力を有する主要部と認識される「Miss」の文字部分に着目し、これに相応する称呼・観念をもって取引に資される場合も決して少なくないとするのが相当である。
したがって、これよりは、「ミス」の称呼、「未婚女性」等の観念をも生ずるものである。
これに対し、引用商標は、「MISS」の欧文字及び「ミス」の片仮名文字を二段に横書きしてなるものであるから、「ミス」の称呼、「未婚の女性」等の観念を生ずること明らかである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼・観念を共通にすることのある商標である。また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に含まれるものであるから、指定商品においても同一又は類似のものである。
したがって、本件商標がその指定商品に使用されると、引用商標を使用した商品との間で、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるといわなければならないから、本件商標は、引用商標に類似する商標と判断される。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。
3 当審の判断
当審において、平成16年11月16日付けで上記2の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べていない。
そして、上記取消理由は妥当なものと認められるから、本件商標の商標登録は、この取消理由によって、取り消すべきものである。
よって、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
異議決定日 2005-03-16 
審決分類 T 1 651・ 29- Z (Y33)
T 1 651・ 262- Z (Y33)
最終処分 取消  
特許庁審判長 涌井 幸一
特許庁審判官 鈴木 新五
田中 亨子
登録日 2003-01-21 
権利者 Bismarck Premium Brands GmbH
商標の称呼 1=ミステキーラ 
代理人 江藤 聡明 

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