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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y060912131922
管理番号 1126077 
審判番号 取消2004-30240 
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-12-22 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2004-02-20 
確定日 2005-10-13 
事件の表示 上記当事者間の登録第2423435号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第2423435号商標(以下「本件商標」という。)は、「ブライド」の文字と「BRIDE」の文字を二段に横書きしてなり、昭和63年7月7日に登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品及び附属品」を指定商品として、平成4年6月30日に設定登録され、その後、平成14年7月9日に商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成15年10月1日に第6類「いかり,金属製ビット,金属製ボラード」、第9類「消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター」、第12類「船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),エアクッション艇その部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車・人力車・そり・手押し車・荷車・馬車・リヤカー並びにそれらの部品及び附属品,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」、第13類「戦車」、第19類「ビット及びボラード(金属製のものを除く。)」及び第22類「ターポリン,帆」とする指定商品の書換登録がされたものである。

第2 請求人の主張の要点
請求人は、本件商標の指定商品中、「第9類 消防車,自動車用シガーライター」、「第12類 自動車並びにその部品及び附属品」及び「第13類 戦車」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第6号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、「第9類 消防車,自動車用シガーライター」、「第12類 自動車並びにその部品及び附属品」及び「第13類 戦車」について、継続して3年間以上日本国内において使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 弁駁の理由
(1)請求人は、株式会社ハトプラ(以下「ハトプラ」という。)が本件商標の通常使用権者であることは争わない(乙第2号証)。
しかし、乙第3号証に記載された内容は虚偽であり、乙第4号証には本件商標に関する記載はなく、ハトプラは、本件商標を自動車用座席に付し、あるいは宣伝広告等に本件商標を使用した事実はない。以下、詳述する。
(2)自動車用座席に標章「BRIDE」を付した商品(以下「ブリッド商品」という。)は、ティーズ株式会社(以下「ティーズ」という。)により、昭和56年から製造・販売されており、ブリッド商品は、当業界では「ブリッド」の称呼を有するブランド商品として圧倒的なシェアーを獲得していたところ、平成15年7月ころ、その周知商品表示と全く同一のブランドを付した自動車用座席が市場に出回るおそれがあったため、ティーズは、相手方であるハトプラ、株式会社ブリッド(以下「ブリッド」という。)及び有限会社レヴィック(以下「レヴィック」という。また、ハトプラ、ブリッド及びレヴィックをまとめていうときは、以下「ハトプラら」という。)に対して、不正競争防止法を根拠に警告書を通知したが、相手方は、これに対して反論することなく、ブリッド商品の模倣品を販売することを中止し、ブランド名を「B-GREO」の商標に変更して自動車用座席を販売するに至った(甲第1、2号証、乙第4号証)。
(3)乙第4号証は、平成16年2月1日発行の雑誌「スピードマガジン」であるところ、103頁にはレヴィックが販売元、ブリッド及びハトプラが製造元と記載され、「B-GREO」の商標が付された自動車用座席の写真があるが、本件商標を商品の出所を識別するに足りる態様で使用されていることを認め得るものではない。
同号証の215頁の左上の商品(商品番号F11)に示された座席の座部には、明瞭ではないが「BRIDE」の文字が模様の一部として示されているとも受け取れる。同号証に記載の多くの商品は、ティーズが販売する自動車用座席の商品形態(甲第3号証)をそのまま写真撮影したものに画像修正を施してブランド名を「B-GREO」と変更して掲載したものであった。乙第4号証(215頁)に示されるレヴィックの商品をティーズ販売の商品(甲第3号証)と対比すれば、レヴィックの商品番号F11,S11,F33等は、それぞれティーズの商品番号ZETA2(2はローマ数字。以下同じ。),ZETA2typeS,EXAS2等と全く同一商品形態であり、仕様及び価額も同一である。
ティーズは、乙第4号証が発刊された直後の平成16年2月初旬、レヴィックに対し、同号証に掲載された前記商品番号F11の商品にティーズのブランドである「BRIDE」が座部に残存していることを抗議したところ、レヴィックは、同年2月14日、ティーズに対して、製品画像にティーズの「BRIDE」のブランドが誤って記載されたことを謝罪した(甲第4号証)。このことは、レヴィックが販売する自動車用座席には、本件商標の構成の一部である「BRIDE」が使用されていないことを示すものである。
(4)ハトプラは、乙第3号証に添付されたパンフレットについて、店頭で頒布したと述べているが、全く虚偽である。
同パンフレットは、その下方に「資料請求券OPTION2(2はローマ数字。以下同じ。)9月号B・GREO」、「カタログをご希望の方は、住所・・、雑誌名をご記入のうえ、・・レヴィックカタログ請求係までお申し込みください。」と記載されているとおり、自動車雑誌「OPTION2」(2003年9月号)に広告として掲載されるべく印刷されたものであるが、その広告原稿は掲載が中止され実際に発刊された雑誌には掲載されていない(甲第5、6号証)。
ハトプラは、周知表示となっていた「BRIDE」ブランドの顧客吸引力を利用することを目的として自動車用座席の一部に「BRIDE」を付すことを計画したが、中止したものである。
(5)本件商標は、「ブライド」の文字と「BRIDE」の文字を上下に並記した構成である。下段の「BRIDE」は、ブライド又はブリッドのいずれかの称呼を生じるところ、上段の「ブライド」の部分によって本件商標からは「ブライド」のみの称呼が生ずる。
したがって、「BRIDE」部分のみの使用に係る商標(以下「使用商標」という。)は、本件商標と実質的に同一の商標の使用ということはできない。
(6)以上のように、乙第3、4号証は、本件商標又は本件商標と社会通念上実質的同一と認められる商標の使用事実を立証するものではなく、他に本件商標の使用を立証するものはないので、本件商標は取り消されるべきである。

第3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第14号証(枝番を含む。)を提出した。
1 使用の事実
(1)被請求人は、ハトプラに対し、平成15年6月16日に、本件商標について、商品「自動車用座席及び座席部品」を範囲とする通常使用権を許諾した(乙第2号証)。
(2)ハトプラは、上記通常使用権に基づき、本件審判の請求の登録日(平成16年3月17日)以前から自動車用座席に使用商標を表示して、該商品の販売をしている。
(3)ハトプラは、使用商標を表示した自動車用座席のパンフレットを、平成16年2月1日より店頭等の市場において頒布を開始し、現在に至っている(乙第3号証)。
(4)ハトプラは、平成16年2月1日発行の雑誌「スピードマガジン」において、使用商標を表示した自動車用座席の広告を掲載している(乙第4号証)。
(5)以上のように、本件商標は、通常使用権者により、指定商品中の「第12類 自動車用座席」について、本件審判の請求の登録日前より使用されていたものであるから、商標法第50条第1項に該当するものでなない。
2 弁駁に対する答弁
(1)ハトプラらは、協力して、雑誌広告を目的として広告代理店に依頼し、広告原稿(乙第3号証)を作成・印刷したのであるが、雑誌社の意向によりハトプラらの意に反して中止になったので、販促ツールとして全国の自動車用品販売店に配布したものである。したがって、乙第3号証は、雑誌に掲載して広告したことを立証するものではない。
(2)乙第4号証は、乙第3号証と同じく、ハトプラらが協力して出した広告であり、使用商標は、副本が白黒のコピーであることにより不鮮明であるかもしれないが、広告誌に明示されていることは、レヴィックが甲第4号証(詫び状)をFAXで出していることによって明らかである。また、甲第4号証で「記載された製品画像に御社ブランド名が誤って記載されましたことは」とあるが、この製品画像は、ブリッド、ハトプラが所有する製品に使用商標を表示して撮影したものであり、誤って表示されたものではない。したがって、レヴィックのFAXした「詫び状」は、脅迫とも取れる抗議に臆した結果であると判断できると、ハトプラは被請求人に報告している。また、このことにより、ブリッド、ハトプラはレヴィックと代理店契約を解消している。
(3)請求人が主張するBRIDE商品は、ティーズを発売元、ブリッド、ハトプラを製造元として製造・販売してきたものである。したがって、BRIDE商品は、ブリッド、ハトプラにとって、他人の商品ではなく自己の商品である。
しかるところ、ティーズ対ブリッド、ハトプラ間にトラブルが発生し、ハトプラ、ブリッドがティーズを通してBRIDE商品の販売することができなくなったので、ブリッド、ハトプラは自己のBRIDE商品を販売するため新しい代理店、レヴィックと組んで販売を開始し、このとき、ハトプラが本件商標の通常使用権の許諾を受けたのである。
請求人が指摘するように、乙第4号証(215頁)のレヴィックの商品とティーズの商品(甲第3号証)とは、商品番号が全く同一形態で、仕様及び価格も同一であるが、昨日まで同じ仲間として製造・販売してきたのであるから当然の結果である。
(4)請求人は、使用商標は本件商標と実質的に同一の商標ではない旨主張するが、欧文字「BRIDE」に対して、片仮名「ブライド」は、一般的な英語上の称呼であるから、上下を常に結合して使用しなければならないという理由がない。本件商標は、社会通念上、同一商標の使用と認められる態様である。
(5)以上のとおり、ハトプラは、使用商標を通常使用権に基づき商品に表示して販売していたものであり、乙第3号証、乙第4号証及び2003年に配布したものの一部を訂正した2003年10月29日現在の日付のあるカタログ(乙第5号証)も発行しており、その掲載商品を製造・販売している(乙第6号証ないし乙第9号証)。

第4 当審の判断
1 乙第3号証及び乙第4号証並びに甲第4号証ないし甲第6号証によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第3号証は、平成16年5月12日に、ハトプラが被請求人に宛てた証明書であるところ、その内容は、添付のパンフレットは商標使用許諾契約に基づいて本件商標を自動車用座席に付して、同年2月1日より現在まで、店頭等の市場に頒布中のものである旨を証明するものである。
そして、乙第3号証に添付のパンフレットには、大きく横書きされた「NEWBORN 2003」、「B-GREO」の各文字と、「B-GREO」、「BRIDE」の文字が表示された自動車用座席が掲載され、その下方には、「発売元 有限会社レヴィック」、「カタログをご希望の方は、住所・・、雑誌名をご記入のうえ、・・レヴィックカタログ請求係までお申し込みください。」、「製造元 株式会社ブリッド・株式会社ハトプラ」と記載され、さらに、その右に、「資料請求券 OPTION2 9月号/B・GREO」の各文字が記載されている。
(2)乙第4号証は、「ブランドジョイ2月号増刊 スピードマガジン(抜粋)」(株式会社ネコ・パブリッシング、平成16年2月1日発行)であるところ、103頁には、「B-GREO」の表題のもと、自動車用座席が掲載され、下方には、「発売元:有限会社レヴィック」、「製造元:株式会社ブリッド/株式会社ハトプラ」と記載されている。また、215頁には、「F11」の商品番号のもと、背部の上方に「B-GREO」と表示された自動車用座席が掲載され、その座席部には「BRIDE」と思しき文字が表示されている。
(3)甲第4号証は、レヴィックがティーズに宛てた平成16年2月14日付け「お詫び状」であるところ、その内容は、雑誌掲載において、ティーズのブランドが誤って掲載されたことを謝罪するものである。
(4)甲第5号証は、株式会社三栄書房(以下「三栄書房」という。)がティーズに宛てた平成16年6月15日付けの書簡であるところ、その内容は、乙第3号証(証明書)に添付されたパンフレットは、三栄書房が顧客の広告用に作成した原稿であり、その右下にある「OPTION2 9月号」は、三栄書房が出版している雑誌「OPTION2 9月号」(甲第6号証)を意味するが、この広告原稿は上記雑誌に掲載されなかった旨を陳述したものである。
2 前記1で認定した事実並びに答弁及び弁駁の理由を総合すると、以下のとおり認定するの相当である。
(1)乙第3号証に添付したパンフレットは、雑誌「OPTION2 9月号」に掲載するために作成したものと推認することができ、また、該パンフレットは、雑誌「OPTION2 9月号」には掲載されなかったこと(当事者間に争いのない事実)。
そして、上記パンフレットについて、被請求人は、ハトプラが平成16年2月1日より自動車用品の店頭等において頒布したと主張するが、パンフレットには、「カタログをご希望の方は、住所・・、雑誌名をご記入のうえ、・・レヴィックカタログ請求係までお申し込みください。」などと記載され、店頭で頒布する形態のものとしてはきわめて不自然であること及び上記被請求人の主張を裏付ける客観的資料(パンフレットの作成枚数、三栄書房との取引書類等)の提出はないことからすると、上記被請求人の主張には疑問があるといわざるを得ないこと。
(2)しかしながら、平成16年2月1日発行の「ブランドジョイ2月号増刊 スピードマガジン」(乙第4号証)には、「B-GREO」の表題のもと、ハトプラらが製造元、発売元として名を連ねており(103頁)、また、215頁には、「F11」の商品番号のもと、背部の上方に「B-GREO」と表示された自動車用座席が掲載され、その座席部には「BRIDE」と思しき文字が表示されていること、この雑誌への広告について、ティーズはレヴィックに対し、自動車用座席の座席部に「BRIDE」の文字が表示されていることに抗議をし、レヴィックはこれに対し、「お詫び状」を送付したことからすれば、使用商標は、該雑誌に掲載された自動車用座席に表示されていたとみるのが相当であること。
(3)そうすると、本件商標の通常使用権者であるハトプラ(当事者間に争いのない事実)は、本件審判の請求の登録(平成16年3月17日)前3年以内である同16年2月1日発行の雑誌に、使用商標「BRIDE」を自動車用座席に表示して広告をしていたものといわざるを得ない。
そして、使用に係る商品「自動車用座席」は、請求に係る指定商品中の「自動車の部品」の範疇に属する商品と認められる。
3 使用商標について
本件商標は、「ブライド」の文字と「BRIDE」の文字を二段に横書きしてなるものであるから、これより、「ブライド」の称呼及び「花嫁、新婦」の観念を生ずるものである。
これに対し、使用商標は、「BRIDE」の文字よりなるものであるところ、該「BRIDE」は、「花嫁、新婦」を意味する英語として、「ブライド」と発音され、我が国においても知られているものであるから、これより「ブライド」の称呼及び「花嫁、新婦」の観念が生ずるというのが相当である。
してみると、本件商標と使用商標は、「ブライド」の称呼及び「花嫁、新婦」の観念を共通にするものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標ということができる。
4 以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が請求に係る指定商品中の「自動車の部品」の範疇に属する「自動車用座席」について本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものといわざるを得ない。
なお、被請求人は、本件審判に関し、証人尋問の申請をしているが、提出された証拠により上記のとおり判断できるものであるから、証人尋問は行わないこととする。
5 請求人の主張について
請求人は、ティーズは自動車用座席に標章「BRIDE」を付した商品を製造・販売しており、該「BRIDE」標章は、当業界で周知であるから、これと同一の表示を使用するハトプラらに対し、警告書を通知したところ、ハトプラらは、「B-GREO」商標に変更して使用している旨主張し、さらに、乙第4号証の雑誌広告について、ティーズがレヴィックに対し抗議をし、ヴィックは「お詫び状」を送付してきたことから、使用商標は使用されていないことを示すものである旨主張する。
しかしながら、前記認定のとおり、本件商標の通常使用権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中の「自動車用座席」について本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことが認められるばかりでなく、そもそもハトプラらは、有効に存続している本件商標について、その通常使用権の許諾契約に基づいて、使用商標を自動車用座席について使用したものであり、その使用について、何らティーズの警告や抗議を受ける立場にはないといえる。仮に、ティーズが使用する「BRIDE」標章が周知であって、使用商標を使用するハトプラらにより、ティーズの営業上の権利が侵害されるなど不利益が発生する場合は、別途他の法律又は商標法の規定等により救済を求めるべきであって、請求人の上記主張は、本件商標が請求に係る指定商品について使用されていたか否かを問題とする商標法第50条の規定に基づく本件審判においては何ら関係を有しない事柄といえるものであるから、採用することができない。
6 以上のとおり、本件商標の登録は、本件請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2005-03-23 
結審通知日 2005-03-25 
審決日 2005-04-06 
出願番号 商願昭63-77021 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Y060912131922)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鹿谷 俊夫柴田 昭夫 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 茂木 静代
三澤 惠美子
登録日 1992-06-30 
登録番号 商標登録第2423435号(T2423435) 
商標の称呼 ブライド 
代理人 高橋 隆二 
代理人 元井 成幸 
代理人 増田 政義 
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